46、職員室で
間に合いました。
職員室に入ると、老若男女様々な人がいた。
まあ取り敢えず挨拶からでしょ。
「あ〜、この度教師として務めさせていただくこととなりました海鳴異花と申します。これから宜しくお願いします」
すると、歓迎の声が聞こえてきた。
『ようこそ!』だの『可愛い子だね』だの『素晴らしい魔力量』だの色々と言われた。
私を見る目は概ね好意的だったからホッとした。
悪意は無さそうかな。
・・・淫らな目で見てくる人もいるけど無視。
あ、ヒョウカさんが試験監督やってたエルフの男性を連れてやってきた。
「やあ、異花さん先ほどぶりだね」
「初めましてではないですが、しっかり挨拶するのは初めてですね。私はアリウドと申します」
アリウドさんね。
「アリウドさんは一応教師陣で一番魔法が得意で、教師たちのまとめ役であり、副学園長だから何か困り事があったら頼るといいよ」
「頼らせてもらいます!」
何かあったら頼れる人がいるのは良いからね。
「異花さんはスクイ学園長にはもう会いましたか?」
「挨拶は済ませました」
「あちゃぁ・・・。遅かったか」
なんで頭を抱えているんだろう。
「学園長と何かあるんですか?」
「学園長は特別推薦枠として入ってきた教師たちと毎回戦っているんです」
「だから異花さんが学園長と戦うことにならないかアリウドさんは心配しているんだよ。僕も戦ったけど惨敗だったんだよ」
なるほどね。
それなら・・・。
「スクイ・・・学園長は私と戦うことは無いので安心してください」
主従関係だから戦いはしないでしょ。
「もし戦いそうになったら私が止めるのでご安心を」
アリウドさんもかなりの強者だと思う。
強さで言うとSランク最上位クラスなんじゃないかな?
「そんなことよりも異花さんは担当するクラスをもう聞いた?」
「え?学年しか聞いていないですけど?」
どのクラスなんだろう。
クラスは普通、1クラス25人で40クラスあり、1組から40組まである。
実力が1番高いのは1組で1番低いのは40組となっている。
一番低いと言っても他の学園のトップ並の実力はある。
「僕は、1年生の1組を担当することになったよ。異花さんは僕よりも強いはずだから・・・まさかあのクラスかも・・・?」
「そのまさかなんですがね。異花さんには1年生の”特設クラス”を担当してもらいます」
マジですか。
稀に1組よりも上の”特設クラス”というものが設立されるらしい。
その担任になるということだね。
「特設クラスってどんな生徒たちが集まるんですか?」
最低限、生徒達の素性は知っておきたいしね。
「そのことについては、これで確認してください」
アリウドさんが名簿を渡してくれた。
名簿には10名ほどの名前が載っていた。
後で読もうっと。
挨拶は済ませたから、簡単な打ち合わせをさらにして、帰路についた。
時間がギリギリでした




