シークレットサービス。
「姉ちゃん、パフェ食べたい。」
「祥太、ちょっとガマンしなさい。」
「僕が、連れて行ってあげるよ。祥太君、行こうか。」
「うん、正兄ちゃんありがとう。」
「ごめんね、正君ありがとうね。」
末っ子なのに、しっかりしている。
まぁ、あの直子ちゃんの弟だしね。
両親が、こちらにやって来た。
「どっから話すかな?」
「何か、悪い事?」
「悠君も翔君も、魔物だ。」
やっぱり、そうなるよね。
「二人共、男の子だよね?」
「そこも、怪しい。」
「怪しいって、どういう事?」
「わからん!人間でない以上、何とも言えん。」
「真央の様に、捨てられたりしなければ大丈夫とは思う。須藤家も、我々の組織も有る。」
「組織って何、お父さん?」
「お母さんの父親、つまりお祖父さんが作った組織でな。転生者から、この世界の魔物を守る組織じゃ。この施設も、その一部じゃ。」
「お母さんも、関わっているんだ?」
「私もお祖父さんも、人族代表としてね。今は大きくなったけど、昔は苦労したのよ。命を狙われた事も、何度もあるわ。お父さんが、ずっと守ってくれたけど。」
わー、恥ずい。
「でもな、真央の事は知らんかった。あの父親も、勇者だとは気付かんかった。今でも、後悔しておる。」
だから、両親は真央に甘々なのか。
私もだけど。
「赤ちゃん達は、もう覚醒しているの?」
「あぁ、悠は聖者。翔は、魔王じゃ。恐らく、悠は聖母になるだろう。」
「悠が、男の娘って事ね。」
「今のところ、翔は魔王になっておらん。勇者達も、嗅ぎつけられまい。」
「それでも、真央はいつでも狙われるって事よね。」
「しばらくは伊勢さんの両親が、守ってくれる。」
「何で、伊勢さん?」
「伊勢さんの所は、シークレットサービスをやっておる。姿は見せないが、陰で守ってくれる。」
わー、すごい!
初めて知ったよ、忍者みたいな事ね。
「牧子ちゃんも、シークレットサービスって事?」
「いや、あの子はお前と同じで真央の守護者だ。」
えっ、私って守護者なの?
初めて、聞いたんですけど。
「多分、そのまま双子の守護者にもなっておろう。あの柏木君も、そうだ。」
それは、要らない。
「私、このまま田舎にいていいのかしら?」
「あぁ、牧子ちゃんがこちらに居るんだ。祥子は、真央の帰って来る所を守ったらいい。そのうち、母さんから組織の引き継ぎもある。」
「それは、勘弁して欲しいな。」
「覚醒したら、自然に引き継ぐ事になるよ。」
「牧子ちゃんは、とっくに組織の引き継ぎ終わってるぞ。」
どんだけ優秀なのよ、牧子。
「真央達、あの家にいて大丈夫なの?」
「あぁ、あの家な。あそこは、須藤家や家と同じで特別な結界が張ってある。悪意や敵意がある者は、攻撃したらそのまました者に跳ね返る。」
家もかぁ!
「この施設も、そうなの?」
「そうだな、ここに襲撃したら無になって葬り去られるな。」
怖っ!
真央達が、帰って来た。
なんだか、ぐったりしている。
お母さんに翔を預けて、私に抱きついてくる。
「ショコママ、おっぱい!」
「あらら、真央はお母さんになっても赤ちゃんだね。ばあばのおっぱいも、飲むかい?」
「いや、ショコママ~。」
もう、何なの!
かわい過ぎて、どうにかなりそう。
「いっぱい飲みなさい、真央。」
ずっと見ていた翔が、こちらに身体を伸ばす。
「翔も、欲しいの?」
お母さんが近づくと、真央を押しやりバチバチ叩きだした。
「ウエーン、痛い!グシュ、アーン!」
自分の子供に叩かれて、真央が泣き出した。
釣られて、悠も泣き出した。
赤ちゃんの、大合唱だ。
悦子さんが、悠もとこちらにやって来た。
真央が、大声で泣きながら駄々をこねる。
悠にペチッと叩かれて、真央が泣きやむ。
そのまま、床で転がりながらいじけてる。
はぁ、子育てって大変。
牧子、改めて尊敬するわ。
悦子さんが、真央を足で転がりだした。
「ウヒャ、ウパー、ンキャ!」
真央が、喜んでいる。
それでいいの、真央。
恐ろしや、悦子さん。




