部活、土曜日。3
「真央は、まだ起きんかの?」
「起きるのは、夜中になると思いますよ。子供なので、薬良く効いてますから。」
「お嬢さん、さすが病院の娘さんじゃ。では、どうするかの?」
「ばあちゃんが残るから、じいさん満也と家に帰ってろ。明日、保世さんが来たら迎えに来てくんろ。」
「ウチの病院、完全看護なので、お泊まりできないんです。何かあったら、病院から連絡差し上げますから。後、できるだけ私も付き添いますので安心してください。」
「お嬢さんに、そこまでさして。まっ、あなたなら安心ね。じゃ、一旦帰りますね。先生も、今後の事無理為さらずに。」
「みんな、帰るぞ。奈良、よろしく頼む。」
「はい、わかりました。」
俺は、一旦学校へ帰る事にした。
自転車を置いたままに、していた。
自転車置き場に行くと、三輪バイクが1台止まっていた。
弁当の宅配なんかで、使うやつだ。
ただ、それは普通ではなかった。
全体が、機関車○ーマスの型をしている。
煙突部分に、ライトが仕込んであった。
おそらく、250ccのオートマであろう。
誰のだろう。
ウチの学校は、公共交通機関が使えないなど特殊な事情があればバイク通学を認めている。
近くに行くと、MAOとシールがしてあった。
真央なのか、らしいと言えばそうだが。
今日は、休みだからか?
あいつ、乗れるんか?
オートマだし、何より三輪だしな。
どうにも、遊園地の乗り物にしか見えん。
明日は、警察かぁ。
正直ウザイけど、真央の為だ。
「母さん、義姉さん仕事忙しいの?」
「良く、わからないのよ。あの子、小説家でしょ。真央一人で、こっちに置いて行くなんて。声、かけてくれればいいのに。」
「保世さんの妹さん、一緒に住んでるんじゃないの?」
「その子も、東京らしいわ。」
「それで、奈良さんチから通ってたのか。」
「奈良さんって、先の女の子かい?真央と、親しいの?」
「良くわからないけど、真央の母親代わりみたいな感じ。真央が、すごく甘えてる。奈良さんは、それが嬉しいみたいだ。」
「変わった、娘さんだね。でも、良さそうな子だよ。あんた、彼女にしちゃいな。家もしっかりしてるし、もれなく真央も付いてくるよ。」
「無茶、言うなよ。どちらか言うたら、真央目的だろ。」
「真央、起きた?」
「ショコタン、ここどこ?ボク、オシッコ。」
「はい、じゃあ下脱ごうか。」
「恥ずかしいよ、トイレに行く。痛っ!」
「ほら、まだ動けないでしょ?これに、しなさい。」
「ショコタン、一人でできる!」
「ダメッ、はいシーシー。良く、できました。」
「ウー、ブゥー、ハー。」
「お腹、空いたでしょ?ア○パンマンカレー、持ってきてあげるわね。」
「わーい、やったぁ。痛っ!」
ボクの大好物、アンパ○マンカレーだ。
ショコタン、大好き!
「何か、言った?はーい、アーン。」
「ショコタン、大好き!」
「ママも、大好きよ。」
ママ、ショコタンママ。ショコタンママ、大好きだよ。
「祥子ちゃん、部屋に帰って寝なさい。真央ちゃんは、私がかわいがるから。」
「いや、真央のママは私なの。そうでしょ、真央?」
「何、訳分からないこと言ってるの。先生に、言いつけますよ。」
「構わんよ、祥子付き添いベッド持ってきなさい。」
「ありがとう、お父さん。」
「院長…。」
「真央ちゃん、痛かったろう?先生がちゃんと治してあげるから、祥子の言う事聞くんだよ。」
「はい、先生!」
「よし、いい子だ。」
ゴロゴロ、ゴロゴロ。
付き添いベッドを用意した、ショコタン。
「おやすみ、真央。」
「おやすみ、ママ。」
にやけ顔のまま、眠りにつくナラショウさんだった。




