性転換手術。4
皆、祈る様な気持ちだった。
昨夜も、たっぷりと母乳を真央に上げた。
又、私のおっぱいが疼き出す。
牧子も、同じ気持ちだろう。
私達は身内では無いが、真央との繋がりは誰にも負けない。
こんなに小さいのに、母親になろうと頑張っているんだ。
お父さんが、やって来た。
「性転換手術は、無事終えたらしい。これから、子宮の手術をする。悦子ちゃん、直子ちゃん、悪いが予定通り頼む。普通の人間の血液は、使えないからな。保世ちゃんも、最悪頼むかもしれん。準備して、おいてくれ。」
別室に入って行く悦子さん達、やはり身内なのね。
「祥子、私達に出来る事をしましょう。」
強いな、牧子は。
じりじり、時間だけが過ぎて行く。
悦子さんと直子ちゃんが、帰って来た。
採血の後、点滴して休んでいたみたい。
あっ、終わったのかな?
真央を載せたストレッチャーが、看護師さんと共に出て来た。
寝ている。
変わった所は、見受けられない。
お父さんが、出て来た。
「まだ余談は許さないが、今の段階では成功だ。」
【やったー!】
「これからも施設には通ってもらうし、今はしばらく入院だな。私の出来る事は、ここまでだ。」
「先生、ありがとうございます。本当に、ありがとうございます!」
真央ママが、泣き崩れる。
悦子さんと直子ちゃんも、真央ママに取り付いて泣いている。
私達も、お互い抱き合って泣いていた。
「しかし、真央はとんでもなく頑丈だな。」
小さい頃から、虐待を受けていたのだ。
頑丈と言うより、耐性がついたのだろう。
「皆、病室に行こう。」
そこには、すやすや眠る天使がいた。
真央、良かったね。
私、教育学部に行くわ。
真央の子供を英才教育、するのよ。
入院している真央に付き添いながら、直子ちゃんと夏休みの課題をして西国分寺の家で休む。
今は、牧子と真央ママが付き添っている。
「直子ちゃん、来年どうするの?」
「予定通り、祥子先輩の高校に行きます。」
「真央がいないのに、大丈夫?」
「はい、美佐子は来ないけど剣道も頑張りますね。」
「そうか、私ね教育学部に行きたいの。直子ちゃんは?」
「私は、医学部に行きます。」
「お互い、頑張ろうね。」
「はい、よろしくお願いします。」
「二人共、荷物まとめておいてね。明日、施設に寄ったら空港まで送ってあげるから。今日は、お土産買いに行きましょう。」
「ママ、ボクのどこに行ったの?」
「あらら、何かしら?」
「もう!ボクの、オチンコ!何で、無いの?」
「不思議な事、言う子ね。女の子なんだから、無いに決まってるじゃない。」
「うっ、牧子ママ。ボクってば、男の子じゃなくなったの?」
黙って、抱き上げて髪を撫であげる。
「牧子ちゃん、優しいわね。私、一服してくるからお願いね。」
「はい、真央お腹空いてない?」
「うん、おっぱい!」
「ふふふ、お母さんなのに赤ちゃんね。」
「オイチ、牧子ママのおっぱいオイチ!」
これだけ飲んでくれれば、赤ちゃんも安定するのかな?
母体は、変わった様子も無くもうすぐ退院だ。
祥子と直子ちゃんも、明日帰る。
これからは、私が真央のママだ。
うーん、かわいい!
食べてしまいたい。
「牧子ママ、痛いよ。」
「ごめん、ゴメン。」
「牧子ちゃん、ありがとう。ご飯食べて、お風呂入ってきな。」
「はい、真央もちゃんと食べなさいね。」
「Zzz…。」
「あらら。」
今日は、さすがにアイアンシェフはいない。
けど、ここの食堂は美味しい。
研究者や職員も使う様で、度々話かけられる。
私と祥子も、色々精査してもらったり能力の開発を手伝ってもらっている。
カリキュラムも出来て、祥子は田舎で私もこちらで仕上げる予定。
これをやっておけば、防御については勇者に対抗出来る。
副産物で、知能が恐ろしく向上したのはありがたかった。
後、治癒については元々覚醒さえすればだったので今更かな。
さあ、身を清めよう。
最近、運動してないから余計なお肉が。
見ちゃ、ダメ!
祥子が、うらやましい。
剣道やっているから、くびれが。
私も、何かしようかしら。
施設に、アーチェリーの射的場があった。
習って、みよう。
翌朝、祥子と直子ちゃんが来た。
二人して、真央の取り合いをしている。
「やめなさい!真央が、泣きそうよ。」
【ハッ、ゴメンね真央。】
「ううん、離れたくない!ウエーン、ワッ、グジュグジュ。」
「真央、ほら鼻水。」
「ありがも、悦子お姉ちゃん。」
玄関まで見送ってくれた真央を抱きしめて、車に乗り込む。
「直子ちゃん、何それ?」
「ミニ竹刀、真央が作ってくれたの。祥子先輩のも、あるわよ。」
きれいな鈴が、付いている。
「あの子、不器用なのにこういう事は上手よね。」
「真央は、攻撃特化だもの。武器は、お茶の子さいさいですよ。」
ちゃんとカリキュラムやって、防御を鍛えよう。
真央、またいつか。
それまでに、ママは一層強くなっているわ。




