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あいつが盗られた。  作者: 森のアカゲラ
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甘口カレー。

 夕方、食事の準備をしているとインターホンが鳴った。


 「保世、いる?」


 「由美子さん、今開けるわね。」


 「こんばんは、悦子ちゃん。母さんから、来てるって言われて。」


 玄関から、すらっとしたキャリアウーマンっぽい女性が入って来た。


 「こんばんは、えーっと。」


 「右から、姪の直子。真ん中が、真央の新しいママの祥子ちゃん。そこのちんちくりんが、真央よ。」


 【こんばんは!】


 「お姉ちゃん、ちんちくりんは無いよ~。」


 「ちんちくりんの娘なんだから、ちんちくりんでしょうに。」


 「みんな、いくつ?」


 「私は、中3です。祥子先輩は、高1。真央も、たぶん高1かな?」


 「何でよ、みんなでディスって!」


 「あらら、うるさいね。何騒いでいるの、真央。由美子、いらっしゃい。悦子、私ブラックね。こっち来て、由美子。」


 ママが、由美子さんを自分の部屋に連れて行った。


 「私が、持って行くわ。お姉ちゃん、由美子さんは?」


 「ありがとう、直子。由美子さんは、砂糖とミルク付けてあげて。」


 「ほら、真央ホットミルク。」


 「ありがとう、直子。」


 「私は、おっぱいあげられないから。」


 ジト目で、祥子の巨乳を見つめる。


 「何、直子ちゃん。恥ずいから、やめてよ。」


 「これは、別にしておいてね。」


 「悦子さん、何で別にするの?」

 

 「香辛料足すと、真央が食べれなくなっちゃうもの。」


 「なるほど、他の皆は大丈夫なんですか?」


 「大丈夫よ、特別辛口でもないし。あの子が、変わっているだけよ。」


 「大変ですね、小っちゃい子がいると。」


 「真央、あんたの事よ。お子ちゃま風味、治ってないの?」


 「うん、ボク辛いの嫌なんだ。でも、カレーは好きだよ。」


 「ワガママね、家の母さんだったら引っ張ったいてるわよ。」


 「確かに、信子おばちゃんは厳しいものね。」


 「あんたには、甘々だけどね。」


 「何でだろ、ボクだけだよね。」


 「あんた、赤ちゃんの頃家に預けられてたんだって。私が産まれる前から、ずっと面倒見てたらしいわ。」


 「そうなんだ、懐かしい匂いがするのはそのせいかな。」


 「訳、わかんない!」


 「直子、真央、テーブルに並べなさい。由美子さんの分も、あるからね。」


 【はーい。】


 「祥子ちゃん、後お願いね。」


 「はい。これ、真央の分ね。」


 「ちょっと、ちょうだい。」


 「直子、行儀悪いよ。」


 「うわー、甘~!カレーじゃ、なくなってるじゃない。」


 「そうかな、美味しいよ。」


 「由美子も食べてって、美味しいから。」


 おい、お前何もしとらんやろ! 


 「わー、悦子ちゃんのカレーだ。ごちそうに、なります。」


 【いただきます!】




 

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