旅立ち。3
初めての東京、つい周りをキョロキョロ。
空港から、一時間くらい西国分寺って言う所で電車を降りた。
駅から、歩いて10分二階建ての一軒家に入る。
「祥子ちゃん、直子、簡単に掃除するから手伝って。姉さん、真央、邪魔だから台所から動かないで。」
【ハ~イ!】
換気扇を作動させて、タバコに火をつける保世。
「邪魔って、もうちょっと言い方が。」
「ボクも、なんだ。」
「あらら、一緒にされて不服なの?」
「うん、凄く。ここって、誰の家?」
「私のよ、おととし買ったばかりだから綺麗でしょ。」
「お金持ちだね、ママ。ボクのバイク、買ってくれなかったのに。」
「おじいちゃんに、買って貰えたじゃない。それに、あんただって稼いでるでしょ。」
「わっ、本当に何もしてない。飲み物くらい、冷蔵庫に入れといてよ。又、タバコ吸って。庭で吸いなさい、姉さん。」
「うるさいね、年増のいけす後家は。」
「おい、布団と一緒に干したろか。布団叩き、壊れそうなのよね。思いっきり、使えそうね。」
そーっと、灰皿を持って庭に下りる保世であった。
「悦子さん、二階終わりました。」
「祥子ちゃん、布団ベランダに干して。わかる?」
「はい、大丈夫です。」
「直子、終わった?」
「うん、そんなに汚れてなかったよ。じゃあ、姉さんの部屋以外掃除機かけて。」
「ボクも、何かする。」
「はいはい、座ってなさい。」
「ムゥ!」
「悦子、私ちょっと出かけてくるわ。」
「わかった。」
「ねぇ、どこ行くかとかいつ帰るとか聞いてくれないの?」
「いかず後家に、何か聞かれたいの?」
「ごめんなさ~い、反省してま~す。悦子様、見捨てないで~!」
「どうせ、そこの喫茶店でしょ。あまり遅くならない様に、帰って来るのよ。ついでに、真央も連れていってくれると助かるんだけど。」
「ボク、ついでなんだ。」
「何、真央!」
「何でもありません、ママ行こ。」
「いらっしゃい、あらヤッチャン。」
「こんにちは、由美子は仕事ですか?」
「夕方には、帰って来ると思うわ。ずいぶん、可愛いらしい子ね。ヤッチャンの、妹?」
「こんにちは、娘の真央です。」
「こんにちは、まぁ座って。ホットで、いいのかな。真央ちゃんは?」
「アイスミルク、お願いします。」
「ママ、由美子さんって?」
「この間言ってた、占い師さん。ここの、娘なの。」
「はい、お待たせ。真央ちゃんは、いくつ?もう、学校には通っているのかしら。ヤッチャンに、そっくりね。はい、これサービスのワッフルね。」
「ハハ、ありがとうございます。」
「ママの年なら、ボクはまだ幼児なのかなぁ。」
「あらら、見た目でしょ。真央、どう見ても幼稚園児だもの。」
「はぁ、小学生なママに言われるとショック。」
「あらら、すっかり私達不良幼児ね。」
タバコに火を付けながら、ブラックを飲む。
全然、板に付いてない。
「由美子さん、お昼も仕事しているの?」
「OLだもの、この時間は働いているんじゃない。」
「えっ、占い師って言ってなかった?」
「占いは、副業よ。たまに、この店でやってるのよ。」
「ママにも、ちゃんとした知り合いがいるんだ。」
「それは、どうかなぁ。」
「やめてよ、このワッフルおいしい!外サクサクで、中ふわふわだよ。」
「真央、しばらくこっちにいるからね。」
「何で?ショコタンや直子の、学校は?」
「二人には、楽しんでもらったら帰ってもらうわ。向こうのお家、目をつけられたみたいなの。」
「えっ、誰に?」
「詳しくは分からないけど、敵意と膨大な魔力を感じたわ。」
「こっちにいれば、大丈夫なの?」
「絶対では無いけど、今悦子が結界や罠の点検をしてるわ。」
「お姉ちゃん、何でもできるね。」
「そうよ、明日牧子ちゃん来るわよ。」
「やったあ、楽しみ!」




