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あいつが盗られた。  作者: 森のアカゲラ
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旅立ち。2

忘れて

 今度こそ、出発だ。


 「出発進行!」


 『ポッポー!』


 あら、復活。


 忘れた訳じゃ、無かったのね。


 真央ん家に着くと、悦子さんともう一人直子ちゃんが来ていた。


 「真央、何で黙ってたの!ダメじゃない、心配したんだからね!」


 抱っこしながら、泣き出した。


 お見事な、ツンデレ。


 もはや、伝統芸ね。


 「ゴメンね、直子降ろして。」

 

 「もう!あっ、こんにちは祥子先輩。」


 「こんにちは、直子ちゃんどうしたの?」


 「私も、行くんです。ちゃんと、お母さんには許可貰ってきました。」


 「えー、直子も行くの?」


 「何よ、真央は嫌なの?」


 「嫌、じゃないけど。」


 「けど、何よ!」


 「ううん、何でもない。」


 面白い、あんだけワガママな真央が振り回されている。


 「飛行機のチケット買いに行くけど、誰か一緒に行く?」


 「私、行きます。今夜のご飯の用意も、あるし。」


 「いいのよ、祥子ちゃんはお客様なんだから。」


 「そう、言わずにお願いします。」


 「じゃあ、」


 「真央は、ダメよ。私と、一緒にいなさい。」


 「うん。」


 直子ちゃんが、お腹の上で真央を離さない様に抱っこしている。


 どっちが、お姉ちゃんなんだか。 


 空港に行って、チケットを予約する。


 一日一便しか無いのに、さすがに田舎。


 明日の便が、すぐ取れた。


 帰りにスーパー寄って、買い物。


 ちゃんこ鍋に、するみたいだ。


 参考に、なる。


 悦子さんは、実に無駄をしない。


 冷蔵庫にある物を考えながら、買う物を決めている。


 明日から、しばらく留守にする。


 材料を使いきりたいのだろう。



 「ちょっとタバコ買いに行ってくるわ。直子、真央を預かってね。」


 「はい、保世おばちゃん。」


 「グヌッ…。」


 「真央、何か本でも読んであげようか?」


 「ボクの方が、お兄ちゃんなのに。」


 「はい?お兄ちゃんでも無いし、小っこいじゃない。」


 「う~、はぁ。」


 「真央、産むの?」


 「うん、産みたい。」


 「犬や猫じゃないんだから、ちゃんと考えないとダメよ。産むだけじゃ、ないのよ。」


 「へっ!」


 「何よ?」


 「信子おばちゃんみたい、直子大きくなったね。」


 「お姉ちゃんだからね、正が落ち込んでいたわ。」


 「正は、来なかったんだ。」


 「まだ、子供だからね。あんた、正に懐かれてたもんね。あの子、あんたが好きなのよ。」


 「そうだね、後でかわいがっておくよ。」


 「そうじゃないでしょ、正の初恋はあんたなの。」


 「ふぇっ、違うよ。」


 「まっ、本人に聞いてごらん。」


 「直子、ボク学校辞めるんだ。だから、もっといい高校に行って。美佐子にも、言っておいて。」


 「そうね、ちょっと考えるわ。美佐子に、なんて言おう。まだ、いいかな?」


 「直子、何か飲む?コーラで、いい?」


 「うん、ありがとう。」


 「おっ、どうしたの直子?」


 「黙って、目を閉じて。」


 真央の唇に直子の顔が、近づく。


 「ン~、ブチュ~!」


 「直子!」


 「私のケジメ。」




 


 

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