帰宅。3
「トーマス、帰ろう。」
『ポッポー!ポー!』
ショコタン、ありがとう。
おじちゃん、おばちゃん、ありがとう。
お家に帰ると、ママがご機嫌だった。
無事、終稿したらしい。
タバコを吸いながら、コーヒーを飲んでる。
「真央、お帰り。身体の具合は、どう?」
「うん、大丈夫だよ。剣道の練習も、してる。」
「そう、よかった。直子は、元気してた?」
「相変わらず、ツンデレさんだった。信子おばちゃんが、デザート持たせてくれてた。」
「信子は、あんたに優しいね。昔は、怖かったでしょ?本家の嫁だから、大変だわ。直子は、あんたに憧れてるんだね。」
「直子も、無茶ね。頭もいいし、器量もいいんだから普通にすればいいのに。」
「悦子も、そう思うでしょ?この子を真似ちゃ、ダメよ。」
「はい、ミルク。ちゃんと、フーフーしなさいね。」
「真央、どうするの?手術はまだしなくてもいいけど、祥子ちゃんに本当の事伝えた?」
「ある程度は知ってるけど、あまり現実は見れないみたい。」
「そうよね、まっ青いうちは楽しみな。」
「あんた、好きな人いるでしょ?」
「フェッ、ンッ!」
「祥子ちゃんじゃないの、真央?」
「違うわよね、彼は真央の事どう思ってるの?」
「彼!男の人?真央、どう言う事。」
「まだ、そんなに仲良くないから。クラスも違うし、よくわからないよ。」
「同級生の男子なの、姉さん良くわかったわね?」
「悦子、あんたのクラスの子だよ。この子が
、お化粧教えてって言った時あったでしょ?」
「そう言えば、あったわね。うちのクラスって、誰?」
「あの時、その子に映画に誘われてたのよ。まあ、おめかし一生懸命してたわ。どこが、いいのかしら?イケメンでもないし、別に頭もスポーツもそれほどじゃないし。優しくも、無いわよね。」
「悪く言わないで、ママ…。」
「あら、真央もしかしてそれでお腹悪くなったんじゃない。」
「やっぱり、女の子なのかね?」
「ボク、変?」
「ゆっくり、考えなさい。真央は、ママの子供に変わりは無いんだから。」
「あい!」
「お姉ちゃん、ご飯作るのめんどい!お祝いに、ひさご寿司行こう。」
「そうね、真央のおごりで。」
「えー、もうわかったよ。行こう!」
真央の好きな男子は、柏木君と言うらしい。
私も担任になったばかりで、よく知らない。
孝査表を見ると、決して優秀では無いようだ。
パソコンが得意な事くらいしか、特徴は無い。
性格は変わり者で、ひねくれているらしい。
揉め事を起こすタイプでは無いが、あまり周りに迎合しないとの事。
正直、どこがいいのか?
正に、陰キャの代表みたいだ。
真央は、男の子に超もてる。
中には、やっかみで暴力を振るう子もいる。
相手してくれない事を恨み、影でいじめる子もいる。
それでも、真央の周りはちょっかいをかけたりあわよくばモノにしようとする男子が寄って来る。
真央はいつも、文系の女子と一緒にいるのでなかなか隙が無い。
真央の好みが、わからない。
そもそも、男の子が好きたとは思わなかった。
あり得なくも、ないか。
あれだけ、男子から告白されまくってたら。




