練習試合。4
朝起きたら、まだ真央がおっぱいを吸い続けていた。
起こさない様に、そっとベッドを抜け出す。
朝ごはんの用意をして、顔を洗って髪をとかす。
「おはよう、お父さん。ご飯、置いてるからね。」
二階に上がり、着替えをする。
「真央、朝よ。起きなさい!」
「ママ、おはよう。」
下に連れて行き、ご飯を食べさせる。
歯磨きさせて、顔を洗わせる。
着替えをさせて、持って行く物を準備する。
はぁ、母親って大変。
「真央、バスタオル持った。今日は、練習するからね。」
「うん、持った!」
「出発進行!」
『ポッポー!』
武道館に着くと、悦子さんが来ていた。
あっ、真央が来るって言ってたわね。
「おはようございます、悦子さん。」
「おはよう、ここが剣道場?」
「はい、中に入りましょう。」
「あら、満也君。あなた、キャプテンよね。紹介、よろしく。」
「みんな、正座して。新しい部長先生に、礼!直れ!」
「おはようございます、須藤です。そこのチビっ子の、叔母です。B組の人は、知ってるわね。よろしくね。」
【よろしく、お願いします。】
「真央、顧問じゃなくなるんですか?」
「私、剣道の事知らないから顧問は引き続き真央よ。」
「先生、恋人はいますか?」
「誰?満也君、ちょっと虐待しておいて!」
「わー、真央やめれ!ごめんなさい!」
「練習、始めるぞ。」
「柴田、何やってる。早く、しろ。」
「真央が、真央が~!」
柴田君の、気配が消えた。
ご愁傷様。
練習が一通り進んで、休憩に入る。
真央は、ずっとストレッチをしていた。
柴田君、生きてた。
良かったね。
真央ファミリーが、集まっている。
真央の叔母と、叔父さんだ。
「悦子ママ、いいの?」
「満也君、消臭剤たくさん用意してね。」
「はい、じゃあホーマックで。」
「みんな、防具と竹刀袋を須藤先生の車で運んでくれることになった。今から着替えて、用意しなさい。」
【ありがとうございます、須藤先生。】
みんな、用意を始めた。
私と真央も、校長室で着替える。
「真央、明日悦子さん迎えに来ないの?」
「うん、トーマスで行く事になった。」
本気か!
母校に、凱旋なのね。
頑張れ、あたし!
結局、真央は練習に参加しなかった。
やっぱり、まだ傷むのかな。
ガマン、してたのかしら?
お家に帰ると、お母さんが帰って来てた。
中から、元気な子供の声がする。
「祥子お姉ちゃん、お帰り!あっ。」
祥太が、見るからに真っ赤になった。
「あら、お帰り。祥太、連れてきっちゃったわ。」
「祥太、久しぶり。真央の事、覚えてる?」
全力で、首を縦に振る。
わかりやすい。
「よっ!」
「ふぇっ、んーとこんにちは。」
「真央は、覚えてないか。お兄ちゃんの息子の、祥太よ。」
祥太、直すほどの長さじゃないぞ髪の毛。
「真央、これやるよ。」
「何、これ?」
「セーラーマーキュリーの、缶バッジ。」
おっ、貢ぎ物ですか?
やるね、祥太。
「ありがとう。」
なして、私を見る。
「もらっておきなさい。」
「今日は、早かったね。お昼は、食べたの?」
「ううん、まだ。」
「じゃあ、手伝いな祥子。」
「おいで、真央。」
男だね、祥太。
「はい。」
淑女だね、真央。




