夏休み。11
ここのママさんも、年齢不詳だ。
小っちゃくて、凄くかわいい。
世の中のロリコンさんは、涎を垂らして喜ぶだろう。
マスターは、わかりやすい。
アフロヘアーに口ひげ、更にギョロッとした目。
まるで、深海魚だ。
正に、美少女と珍獣。
そして、コーンクリームスープが来た。
今まで食べたスープの中でも、段違いでおいしい。
おかわり、したい。
真央、くれるの。
半分残ったのをこちらに、寄越す。
何て、母親思いの子なのかしら。
それから、熱々のハンバーグがきた。
真央のには、旗が立ってますね。
このソースは、何?
マスター、貴方何者?
お肉も、柔らかくて食感もしっかりしてる。
最高の、一品だわ。
ハンバーグセットと、ソーダいくらなのかしら?
ママさんが、要らないって言う。
真央から、お金はもらえないと。
寂しいから、もっと食べに来いってマスターも。
私の分は払うって言ったら、冗談じゃないって。
真央、何様?
「ありがとう、また来るね。」
「ごちそうさまでした、本当においしかったです。」
「又、来てね。」
それから、スポーツ店に向かう。
「真央、良かったの?」
「うん、いつも食べさせてくれるんだ。遠慮したいけど、おいしいから。」
確かに、おいし過ぎる。
スポーツ店に着くと、お目々パッチリの栗毛のもの凄い美少女ちゃんが店番をしていた。
「あら、真央久しぶりね。」
「明美、おいちゃんは?」
「父さん、又パチンコなのよ。こんにちは、ここの娘の明美です。」
「こんにちは、真央と同じ剣道部の奈良です。」
「あら、剣道部なの?私も、鷹高の剣道部よ。」
そう言えば、鷹高はこの前の大会で準優勝してた。
ここって、野呂スポーツ店。
じゃあ、この子って1年生でエースの野呂さん?
「野呂さんって、この間の大会で準優勝したでしょ?」
「悔しかったわよ、大将戦で引き分けなら代表決定戦で私が勝って優勝だったのに。」
「凄い、私なんて高校から始めたから。」
「大丈夫よ、真央がいるんだもの。すぐ、上達するわよ。あれ、真央は?」
「真央、そのアンパンマンカー高いわよ。」
「うーん、ママ買っちゃダメ?」
「ダメよ、トーマスが泣くわよ。」
「あっ、トーマスに怒られる。」
「奈良さんって、高校生だよね?」
「うん、同じ1年生だよ。」
「真央の、お母さんなの?」
「うーん、お母さんでは無いけどママかな?」
「明美、ショコママは僕のお母さんなの!」
「はぁ、奈良さんは大丈夫。なんで、泣いてるの?」
「ごめんなさい、うれしくて。」
「真央、良かったね。ちょっと、竹を見てほしいんだけど。」
「どれ?」
「今度、大高師範の9段昇段のお祝いするんだけどどの竹を贈るかわかんなくって。お父さんは、値段が高いからこっちって言うんだけど。私は、安くてもこっちの方が師範には良いかなって。」
「うーん、明美の方でいいよ。高い方は、節も揃って綺麗だけど握りが心地悪い。明美が選んだのは、多分最高の竹が使ってある。それって、いくら?」
「お父さんの方が7万で、私の方が4万よ。」
ホエー、竹刀に使う竹だよ。
何、その値段!
「明美の方は、10万位の値打ちがあるよ。」
「だよね、真央のお墨付きなら大丈夫だ。師範も、納得するよ。今日は、部品買いに来たの?」
「ママと、竹刀買いに来たんだ。明美、使えない竹あったら安く譲って。あっ、ママにはちゃんとした竹刀ね。」
「じゃあ、奈良さんにはこれね。剣先が軽くて、扱いやすいわよ。真央は、この中から好きなの持っていっていいわよ。」
「サンキュー、あと鍔止めちょうだい。」
「じゃあ、二つでおまけして二千円ね。」
財布から、お金を出す。
「ありがとう、野呂さん。」
「いいえ、こちらこそ。真央と、仲良くしてね。」
「じゃあね!」




