夏休み。3
そして、城南との二回戦。
相手は、県の総体で優勝して国体出場も決まっている。
いくら三年生が抜けたとは言え、あの加藤が残っている。
うちの実力じゃ、無理だ。
また、真央が向こうの顧問と話してるよ。
今度は、城南に来てくれなかったから泣きそうだったとのこと。
引っ越したから、ムリーと言って来たって。
そうだな、そうなんだろう。
さて、俺と三浦が入れ替わった。
三浦が大将で、俺が中堅になった。
何で?
向こうの中堅は、待ち技が得意なんだと。
三浦だと、向こうにはまってしまう。
もったいないって。
吉田が調子いいので、俺が引き分けるか勝てば城南を下せるそうだ。
真央、余計なプレッシャーかけんなよ。
城南に、勝とうとしてんのか?
お前が出ても、そりゃ無理だって。
ほら、5-0で負けたじゃないか。
うちみたいに弱いところは、先鋒に強いのがいないとズルズルやられるんだよ。
女子は、ベスト8まで行ったって。
一回勝てば、ベスト8らしいけど。
と言う事で、男子は城南では無く招待校のPM学園が優勝した。
全国は、広い。
秋の新人戦は、何とか県大会まで行きたい。
真央がいれば、何とかなるかなぁ。
一人だけじゃな、俺も頑張ろう。
真央が、いない。
戸沢先生に連れられて、大会本部に行ったって。
顧問として顔繋ぎかと思ったら、ただ自慢しに行ったらしい。
何を?
真央に、決まってるやん!
先生、帰ってきたら泣いてたよ。
まっ、良くなったら遊びに来てほしい。
真央、先生はPOPキャンディーいらないと思うぞ。
あっ、受け取った。
舐めてる、真央がかわいいんだろうな。
松橋先輩の、両親だ。
真央に、オモチャわたしてる。
先輩、無視っすね。
先輩も嬉しそうだから、いいか。
「ショコタン!痛ッ!」
又、何もないところで転んだ。
よっぽど、ナラショウが好きなんだろうな。
「ウエ~ン、ウワ~ン、いたいよう!」
あぁ、泣き出した。
ナラショウが抱っこして、あやしてる。
周りから、若いのにいいお母さんねって。
いや、同級生ですから。
残念!
あっ、ギター弾いてもうた。
街に来たから、楽器屋行こうと思ってたんだ。
真央、なぜそんなジト目で俺を見る。




