再会。
次の日学校に行くと、職員棟が騒がしくなっていた。
言ってた通り、捜査員が来たらしい。
他の生徒は、何だかわからずガヤガヤするだけだった。
授業は、通常通り始まった。
先程の喧騒も、皆は忘れたみたい。
休み時間になると、普通科の剣道部員が私のクラスに来た。
柴田君は、戸沢先生に関連して何か気付いてるみたい。
「奈良さん、先のって真央と関係あるのか?」
「話が長くなるから、放課後剣道場で話すわ。」
面倒くさい、早く真央に会いたいのに。
真央の担任の先生に、お昼休みに呼ばれた。
もう、何で私ばっかり!
まっ、しょうがないか。
真央の、ママだもんね。
担任からは、真央が何かやったのかと。
こいつ、頭悪いんじゃないの?
私の真央が、悪い事する訳ないじゃない。
「私からは、話せません。警察の方に、聞いてください。」
「先生の質問に、答えられないのか!」
「失礼します!」
松浦の味方かもしれない奴に、何を答えるのよ。
お昼、食べ損ねちゃった。
真央がくれた、お菓子食べよ。
放課後、剣道場に行くと皆真ん中で話をしていた。
何で、森川君がいるのよ。
「柴田君、今日は帰るわ。」
「何で、お前はどこまで知っているんだ?」
「はぁ、馬鹿なの?ちょっとは、考えなさいよ。」
私が道場を出ると、松橋先輩だけ出て来た。
「悪いけど、これ真央に渡してくれないかな。」
ゴマアザラシの、ぬいぐるみ。
いいおじちゃんね、松橋先輩。
病院に戻ると、そこに伊勢さんがいた。
「牧子さん、どうしてここにいるの?」
「奈良さん、真央は無事なの?真央は?」
「とりあえず、中に入りましょ。」
ナースステーションに寄って、病室に行く。
真央のそばには、悦子さんしかいなかった。
真央ママは、警察署に行っているらしい。
真央が、小さなお口で一生懸命マカロンを食べている。
こちらに、気付いた。
「お帰りなさい、ショコタン。うわ~!牧子ママ?」
伊勢さんは、目を真っ赤にして泣き腫らしている。
「真央?真央、真央~!」
言葉に、なってない。
私は自販機に行って、三人の飲み物を買って来た。
「はい、悦子さん。ほら、伊勢さんも。」
「ありがとう、祥子ちゃん。牧子ちゃん、久しぶりね。今も、イギリスにいるの?」
「ご無沙汰しております。今は、東京の高校に通ってます。保世さんから、教えてもらって。無理して来なくて大丈夫って言われたんですけど、気がついたら病院の前に立ってました。」
「もう、お姉ちゃんったら。確信犯よね。」
真央が、私のスカートを先からずっと引っ張っている。
「何、真央?」
「喉、渇いた。」
「今、いちごオレ飲んだでしょ。おねしょ、するわよ。」
「それ、ちょうだい。」
私の飲みかけの、ミルクティーをねだる。
「ほら、ゆっくり飲みなさいね。」
「すっかり、懐いちゃって。」
「牧子ちゃん、真央照れてるのよ。お手紙、いっぱい届いたでしょ。」
「悦子さん、今持ってますよ。」
かばんの中に、いっぱい絵葉書が入ってた。
「真央、牧子ちゃんが来てくれたのよ。」
「牧子ママ、真央と又遊んでくれる?」
「うーん、たまにならね。祥子ちゃんがいるから、大丈夫でしょ?」
伊勢さんが、大丈夫じゃなさそう。
真央が、私の顔と伊勢さんの顔を交互に見やる。
今にも、泣き出しそう。
悦子さんがベッドに上がって、真央に授乳を始めた。
真央、今壊れそうだったんだ。
真央、悦子さんのおっぱいで眠っちゃった。




