言葉にしてよ
一部、修正しました
私達は入学式を終え、学校にある庭園でのんびり駄弁っている。クラス等は存在せず、自由に授業をとる。と言っても、四科の順番が自由に決められるだけ。あんま自由じゃない。
「グーテってさ、婚約者とか決めないの?」
私はずっと気になっていたことを聞いてみた。グーテとクロちゃんは目を見開いて、驚いていることを表現している。そして、グーテは顔を茹でダコの如く赤くしている。どういう感情だよ。
「僕には、その、好きな人?がいるから。だから、その、ねぇ?」
「何で疑問形ばっかなんだよ」
「ロウっち、グーテ様が可哀想だよ」
「だから何がよ」
二人は深い深い溜め息を吐き、顔を覆った。何が言いたいのかはっきり言いなさいよ。言葉にしないと分からないことだってあるよ。
「・・・そうだよ。日向。あんたももっと早く言ってくれれば、私は━━」
私は、何?私はこの後に続くべき言葉を知っている。今さら悔やんだって仕方ない。分かってる。分かってるけど、後悔せずにはいられない。最近は、日向のことを意図的に忘れようとしていた。私がいたせいで、日向は死んだ。私は、彼に何を与えられたのだろう。私は死んで当然だったんだ。神々は当然のことをしたのかもしれない。
「ロウ?どうしたんだ」
グーテが心配そうに私に声をかけた。私はグーテの声に反応せずに席から立ち上がる。そして、私は寮に戻り、制服を脱ぎ捨て食事も摂らずに眠った。
会いたいよ、日向。告白しておいてさよならなんて、むごいよ。
翌朝、私は気分が最悪だった。クロちゃん達の前では元気に振る舞わなくては。
「おはよう!昨日はごっめんねー」
私は笑いながら二人に謝った。二人は心配そうにしていたが、私の振る舞いを見ていつも通りに接してくれた。二人には笑顔でいてほしい。私の罪は、誰にも知られちゃいけない。
「あ、昨日ね。黒髪の女の子に会ったの!伯爵家の子なんだけど、すごいセクシーな人だったよ」
廊下を歩きながら教室に向かっていると、クロちゃんがそんなことを言った。私達の年齢でセクシーな子ってどうなの。
私はそこで、とあることを思い出した。あのクソ王子が惚れたのは黒髪の伯爵家の令嬢だったはず。
使える。私は自分の口角が上がっていくのを感じた。さぞかし怪しい顔つきになっているだろう。しかし、今はそれどころではない。その子にも協力していただこうではないか。
「ふふふ・・・」
「ロウ、怖い」
ミカの愛も大概です。(前も書いたような・・・?)




