⑲ 邪道ながら、美味しい鍋もの
前回に引き続き、温かい料理のお話を。
ポトフやシチューと並んで、冬場のヘビロテメニューは鍋もの。
定番の水炊き・寄せ鍋・しゃぶしゃぶだけでなく、最近は市販の鍋つゆも沢山あって、レパートリーも広がりました。
でも、我が家で一番人気の『変わり種・鍋もの』は、カレー鍋でも豆乳鍋でも、ましてやトマト鍋でもなく(トマト鍋……私はチャレンジしてみたいのですけど。我が家の男ども、特にダンナ氏は絶対的にノウサンキュー!です。彼曰く、ぬくいトマトは食べ物じゃない、のだそう。偏見だ……)。
『うどんつゆでいただく、鶏むね肉の唐揚げ鍋』
とでも呼ぶべきものです。
今は昔、レシピを紹介するタイプのお料理漫画で、買いすぎてしまったフライドチキンを鶏がらスープに入れて鍋に仕立てる、というのを見ました。
美味しそうとは思いましたが、
『フライドチキンを買いすぎるって、シチュエーション的にあんまりないよなあ。それに、やっぱりちょっとしつこそうな気が……』
などと思い、鶏ガラスープを市販のうどんつゆ(チルドコーナーにある、関西風の出汁です)へ、フライドチキンを醤油ベースの味付けである鶏むね肉の唐揚げへ、チェンジ!
野菜類は長ネギや白菜を用意し、お好みで豆腐や春雨などを入れてもいいですね。
〆はうどんがベストですけど、おじやにしてもいいと思います。
天ぷらうどんがお好きなら、きっと気に入っていただけるでしょう!
【うどんつゆでいただく、鶏むね肉の唐揚げ鍋】
〈材料(3人前)〉
市販の鶏唐揚げ(和風味の鶏むね肉が、あっさり食べられるのでベスト。ぶっちゃけモス○キンが一番のオススメ。3人前なら最低、5~6本要るでしょう)
チルドの市販のうどんつゆ3~4個、白菜1/4個、長ネギ1~2本。
(エノキやシイタケ、春菊などもあれば加えて)
豆腐、春雨等お好みで。わかめなども美味しい。
〆用にうどんやごはん。
〈作り方〉
① まずお湯を沸かす。
チキンをざるなどに重ならないように並べ、お湯が沸騰したらそこへかけて油抜きをする。←胸焼け防止
② 野菜を食べやすく切り分ける。
③ 鍋にうどんつゆを入れ、温める。
④ ③へ②の野菜を入れ、火が通ったら豆腐や春雨、最後に①のチキンを入れ、蓋をする。
⑤ チキンが温まったら食べ頃。
お好みで、七味唐辛子や柚子胡椒を加えても。
最後の〆に、うどんやごはんを入れて。
つまり丸〇製麺などでかしわ天を、うどんのつゆにつけて食べる感じ……に近いお鍋になります。
かなりボリュームがありますから、食べ盛りの腹ヘリさんにぴったりのメニューでもあります。
いい大人であっても、今日は手軽に、でもそこそこガッツリ食べたい場合などにどうでしょうか?
チキン少なめ、野菜多めにして食べても美味しいですよ!
チキンからいい出汁が出るのでしょうね、うどんつゆで野菜を煮るだけよりも満足度の高い食事になると思います。
もちろん、一からうどんつゆを作ったり胸肉の揚げ物を作ったりして鍋に仕立ててもかまいませんけど……はっきり言って、メチャ手間です。
そこまで手間暇かけなくても十分美味しくいただけます。
そもそも鍋って、材料揃えて後は煮ながら食べる、キッチン担当者としてはお助けメニュー的なもの。
料亭ではないのですから、余計な手間をかける意味はないでしょうね。
温かくてボリュームのある、手軽で(この場合は)値段もそう高くない、それでいてそこそこ見栄えがする、鍋もの。
寒い日にはお勧めですね!




