⑮ ミレイおばさんに聞けⅡ~お手軽つけダレの唐揚げ
今回、レシピはおしゃべりの中にザクッと入っているだけです。
ようやく『昼飯ミッション・夏(新学期の短縮授業は今日9/1まで)』が終わりを迎え、明日よりお弁当。
お弁当も面倒といえば面倒ですけど、ウチは元々ダンナのお弁当を作っていますから。
お弁当って、一個と二個なら手間はほとんど変わりませんからね~。
チマチマ昼飯を作る方が、正直面倒です(笑)。
しかし昨今の状況ですから、いつ休校やら分散登校(オンライン授業含む)やらになるか、予断を許しません。
まあ、病気を避けられ昼飯の心配をする程度なら平和な話です、が……そこそこ負担なのは事実(苦笑)。
食べ盛りの子供のお昼ごはんにお茶漬けやお粥という訳にも参りませんので、付き合う私の胃が少々疲れてきています。
明日以降はお粥でも炊いて、梅干しでのんびり食べましょうかねえ。
雑談はこの辺で。
今回は、ふと思い出した寮の食堂のおばちゃん時代のことを少々。
好きな人が多いおかず・鶏肉の唐揚げについて。
私の実家は、父が鶏肉一切駄目な人だったので(父が子供時代、庭先で飼っていた鶏――彼がエサをやって世話をしていた――がある日、学校から帰ってくると鍋になっていたのを見て以来、トラウマになったのだそう。田舎の子供あるあるかもしれませんね)、私も弟も自家製の鶏の唐揚げを食べずに育ちました。
ただお弁当には、ぶつ切りのささみに市販の唐揚げ粉をまぶして揚げたものが時々、入れられていました。
それはそれで美味しかったのですが、市販の唐揚げ粉って、野菜にまぶして揚げた方が美味しいと思いませんか?
特に薄めの輪切りにしたレンコンに唐揚げ粉をまぶして揚げたの、好きでした。正直、鶏肉より好きでした。
(そういえばすっかり忘れていました~。今度やってみてもいいですね)
そんなこんなで、唐揚げ粉をまぶしたささみ、もしくはごくまれに母が買ってくる市販の唐揚げを食べて大人になった私。
世間の皆さんが、唐揚げと聞くと嬉しそうに相好を崩す気分が、よくわからずに育ったかもしれません。
若い頃の私にとって、好きでも嫌いでもないおかずという位置付けが『鶏の唐揚げ』でした。
大人になってからも、自分の為だけに唐揚げを作るのは億劫でした。
カレーやパスタ類、中華風のあれこれは研究して楽しみましたし、揚げ物でも天ぷらやフライ類は、たまに無性に食べたくなって作ることもありました。
でも唐揚げは結局、作りませんでしたね。
フライ類よりよっぽど簡単(レシピは料理本などで知りました)なのに、子供の頃からなじみの薄いメニューは、作らないものなのかもしれません。
そんなこんなで、いい加減おばちゃんになった私。
社員食堂で勤めるようになり、当然、基本のおかずとも言える唐揚げも作るようになりました。
そこで教わった唐揚げの下ごしらえが、私の感覚では気が抜けるほど簡単で驚いたのです。
私が唐揚げを作るのに億劫だった理由のひとつに、つけダレへ『にんにくひとかけをすりおろし、しょうがひとかけをすってその搾り汁を入れる』辺りの工程があります。
いえその、作業自体は大したことないです。
でも、にんにくはまだ使いようがありますけど、しょうが。
個人的にここがネックでした。
しょうがという食材、薬味以外には魚の煮付にちょろっと入れるくらいしか使い道がありません。あ、生姜焼きのタレにも入れますね。
でも、どちらにせよ頻繁に食べるものでもありませんし、ひとり~少人数の家族では余らせてしまうでしょう。
切り分けて冷凍保存、という手もありますが、そこまで手をかけたくない(笑)のが本音です。
私自身、さほどしょうがが好きでないのもあり(ウチの家族はしょうがそのものが嫌い)、ひとつ買うと持て余すのが目に見えていました。
ほぼほぼ唐揚げの為だけに、しょうがを買う気になれなかったのです。
しかし我らがミレイおばさん(のうちのベテランさん)は、そこをあっさりとクリアします。
酒と醤油を1対1の漬けダレへ、ギャ○ンとか○&Bがドライハーブやスパイスとして出している、瓶に入った『粗びきガーリック(無いのならガーリックパウダーでも可)』をササッと振り入れ、そこへ食べやすく切った鶏もも肉をドボン。
半日~一日漬け、後はざるなどに取り、粉をまぶして揚げる、だけ。
あら~? これだけ?
しょうがは?
『入れてもいいけど入れなくてもいい。これで十分美味しい』
と、堂々のお言葉を賜りました。
そして、確かにこれだけで美味しいのです!
市販の唐揚げ粉で作ったものも悪くないんですけど、このお手軽つけダレで作った唐揚げは、ジューシーな上に肉の生臭みも取れていて、ずっと美味しいと私は感じました。
さすが食堂のおばちゃん。
手軽で美味しいものを作らせれば、右に出る者なし!
にんにくぐらいしょうがぐらい、生を使えばいいだろうというご意見もあるかもしれません。
実際、生で作った方が香りもいいのではと思います。
だけど、そのせいで億劫になって作らないくらいなら、こういうのを利用して作るのも『アリ』だと思います。
最近私は、このつけダレにチューブのおろししょうがも加えるようになりました。
差というほどの差はないかもしれませんが、肉の生臭みが前より消えたかな?と、個人的には思っています。
揚げ物はどうしてもキッチンが汚れますが、年寄りから子供までの、大抵の人が好きな鶏の唐揚げ。(トラウマ持ちの人は除くww)
可能な限り億劫でない方法で作り、楽しく作って熱々を食べましょう!




