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犬同伴 デート(?)

二人と一頭で散歩に出かける

幼馴染の犬は散歩コースに頓着しないので、島を1周しようが近くの八百屋に行って帰って来るだけだろうが、特に不満そうでもなく大人しく歩いているので、できた犬だと思う

などと考えていると、幼馴染が話しかけてきた

「お兄さんのネット小説書籍化したんだってな

誕生日とついでにお祝いしたけどウチでケーキ食った後も

ケーキ食って飯が食えなくなりそうになったってホントなの?」

私は苦笑しつつ答えた

「すっごい変な顔して帰ってきたよ」

幼馴染はしたり顔でうなずいていた

翌日も書籍化記念SSとか書いて更新してたし幸せそうだったな…

そういえば、紙書籍限定特典とかイラストレーターは決まってないんだろうか…

いつの間にか立ち止まっていたらしくリードが引っ張られた

幼馴染がはっとしたように言う

「そういや加筆修正ってお兄さんやる気あるのかね?」

私は首をかしげた

「描写修正とかSSからの再構成は編集者さんと練っていくって言ってたけどそれも終わらないと本にならないもんね…」

幼馴染はにやついて

「そういう作業も書籍化までしないと経験出来ないしそのうち嬉しい悲鳴が聞こえてきそうだよなー」

過労でどうにかならない事を祈ろう

「気分転換は麻雀すればだいたいすっきりするでしょ…」

幼馴染は歩きながら笑っている

「そういえば未だにあの序列は動かないのか?

三麻でお前とやればお兄さんには俺も勝てそうな気がするけど」

…その自信はどこから来るのか我が家のメンバーを入れた麻雀では勝てないと思う

「あんたが強いのはトランプの大富豪とポーカーくらいしかないし、将棋もリバーシは弱いし…」

納得してなさそうな顔してるな…

その後島を1周して家に戻ってきた後も私との雑談は続いた

「そういえば……ご両親はどこに引っ越したの?」

幼馴染は苦い顔をしつつ答えてくれた

「たぶん実家なんじゃない?でも父方も母方も祖父母の家にしばらく行ってないんだよな…近くに母さんの姉さん夫婦が住んでてそっちとも仲が悪くなっちゃったてことは知ってるけど」

詳しくは聞けないけど芸能人の多い幼馴染の家は全体的に仲が悪いし

いろいろありすぎて幼馴染はせっかく入った美大も半年で辞めちゃったし毎日あんまり楽しくなさそう…

兄の小説は面白いって読んでるけどね…


散歩の後


リビングで私は兄のキャラクターを想像してイラストの下書きを何枚か描いて今思えば迂闊にもテーブルに放置していた

兄はこれと思いつつひっそりとイラストレーターとして同人誌とか描いていた幼馴染に見せて幼馴染が下書きから構図を改変したり昇華し完成させそれが後々書籍1巻の表紙と扉絵に使われるなどと当時は思い付きもしなかったのだ…



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