揺れ
「単刀直入に言います、一ノ瀬アリスさん、僕と付き合ってください」
しばしの沈黙。そしてうっすらと目には涙が見えた。僕は全てを悟ってしまった気がする。もちろんそれから目を逸らして振る舞う。
その間は異常に長く感じた。
side アリス
それを聞いた時、本当に嬉しかった。死にそうになるくらい本当に嬉しかった。多分泣いてると思う。もう一度和樹くんの顔を見る・・・
銃弾が打ち込まれたような気分だった。癖じゃない、何かが脳裏に過っている時、というか悩み、揺れている時・・・彼は目が上に向くんだ・・・
気づかなかったら幸せだったのかな、愛している人から告白されて、それでも彼の心は振り切れてなくて
こんなことなら知りたくなかった!逃げたいよ・・・認めたくないよ・・・愛してほしい・・・
「和くん・・・いや、和樹くん。愛してます・・・」
side 和樹
ああ、僕はこの後・・・振られるんだ、本当に。
目元でわかってしまう、長い関わりの中で。
「でも・・・ごめん・・・目が・・・心が揺れてるんだもん」
何も言えなかった。確かに直前で色々あって脳裏によぎるものはあった。なんでも気づいてるんだな、親しいのはある意味つらさだ。ああ、俺ってクズなのかもな。
side アリス
私は彼を降った、降るとは少し違うけどそれでも変わりない・・・こんなの、無駄だったのかな、揺れてても無理やり付き合うべきだったのかな・・・それでも私だけを見てほしいって思っちゃったんだ。これっきりじゃ終わりにしたくない。
「振っておいてって思うかもしれないけど・・・・・・またここに戻ってきて欲しい・・・」
我儘かも知れない・・・それでも・・・
「絶対に戻ってくる・・・」
今私にとってこれ以上嬉しい言葉はなかった。もちろんまだ目は揺れてるけど、それでも嬉しかった
「和樹くん・・・抱きついてもいいかな・・・」
「ああ・・・」
私何も言わずに抱きしめた。私も彼も多分泣いていて、凸凹だったけれど・・・最高に感じた。
私はそのままくちびるを奪う。強引だけど、私のところに戻ってきて欲しいから・・・
こんなわがままでごめんなさい、和樹くん。
彼は驚いていたけれど、少し頬が濡れている気がする。
かなり前々から決めていた展開に持っていけましま。ブックマーク感想その他して言ってね!




