本当にうちの妹は最低だ
こんにちは、作者の神崎です。そしてお久しぶりです。また連載していきますのでどうぞお楽しみください!
いい匂いがする…
鼻腔をくすぐる甘いような香りだ。
僕はなぜか…本当になぜか分からないがベットに押し倒されている。
「お兄ちゃん…キス…して」
妖艶でとろけるような甘い声で囁く我が妹
「えっ!?」
「キス…だよお兄ちゃん・・・ね、しよ・・・」
何が起こっているんだ!?
***
妹もののアニメとかが好きな諸君、まあ僕もなんだけど。あんなやつは現実では絶対に存在しない。絶対に
勉強よし運動よし見た目よしの三拍子揃った完璧美少女 二宮 茜僕の妹だ。
外向きはめちゃくちゃに性格が良い。だが家になると・・・
「お兄ー!ご飯まだ!?早くしてくんない?」
と、このように性格が一変する訳で。
「はいはい、少し待ってろ。」
「ほんと早くしてよね!あんたと違って人が待ってるんだから・・・」
「はいはいはいはい。」
うるせえ!僕にだって登下校を共にするくらいの友達はいるし。ぼっちじゃないんだぞ!ぼっちじゃない。ココ重要
「ほら、出来たぞ。」
当然食卓にならんでも会話など生まれない。それどころか
「なんで一緒に座るの?せっかくのご飯が不味くなるかどっかいって」
と、追い出される。僕だって行く時間同じなんだからテーブルぐらい使わせてくれよ・・・なんだかイライラしてきたな。だいたい作ったのが誰だと思っているんだ茜は。茜がこんなんだから家事は全て僕の仕事だ。
小学生・・・親が死んで間もない頃は可愛かったんだけどなぁ。お兄!って呼んで手をぎゅっと握って抱きついてくれて・・・そこまで行かなくてももう少し仲良くなりたいな。
一時期見た目に行動に気を使い仲良くしようとした時期もあった。容姿とかファッションセンスは自分で言うのもなんだがそれなりには良くなったと思う。それでも結果はご覧の通りな訳で
「もう仲良くは出来ないのかなぁ」
「おはよぉーかずくん」
僕の数少ない友人兼幼馴染の一ノ瀬 アリスだ。ちなみにカズくんってのは俺のあだ名で二宮 和樹という。まあこいつのおかげであいつの暴言とかも耐えられたきがする。マジ心のオアシス。
「ああ。おはようアリス」
所謂癒し系ってやつなのかな。ぽわぽわしてる。何となくそんな感じ。色々愚痴聞いてもらったりして有難い人だ。おはようのうがぉが付いてる感じ。
親が仲良かったのと趣味が同じだったりしたおかげで仲良くなった。まあアリスもなかなかな美少女だと思う。本人が1番気にしてなさそうだけど。
「なあ、アリス。一つだけ質問していいか?」
「うんっ!なーに?」
やっぱいい人。流石アリス略してさすアリ
「茜はどうしてあーなったんだろうなって思ってな。また仲良くしたくてさ・・・」
「うーん、難しい事はわかんないけど少なくともかずくんのこと嫌いじゃないと思うよぉ。多分好きな方だと思う。」
茜が俺のことが好き・・・ないと思うんだがなぁ。
「ないと思うけどなぁ。まあ、ありがとうアリス」
「気にしないでぇ〜」