表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔具師になったら何をつくろう?  作者: アマクニノタスク
町おこし編
25/105

第23話 採掘場を見学しよう

魔石は仕入れたので一度家に戻る。

次は木材と鉄板を仕入れたいのでゲイ兄弟に相談しよう。

ゲイ兄弟は森の中に住んでいるので装備を身に付ける。

武器はあと数発だけど吹き矢と解体用のナイフで良いだろう念のためにゴーレムの札もリュックに入れておく。


町の西側から出て森を進む。

町と採掘場までは頻繁に行き来があるので自然と道ができている。

その中間ぐらいにゲイ兄弟の住む小屋が建ててある。

30分も歩けば小屋に着いた。

しかし2人は留守のようだ。

小屋の入り口の扉には採掘と書かれた木札が下げられている。

どうやら採掘中のようだ。

また30分ほど歩いて採掘場に向かう。

道中に魔物に襲われる事もなく、すんなりと着いた。

到着すると丁度ゲイ兄弟が採掘場の入り口で休憩をしていた。


「おーい、ゲイザーさーん、ゲイルさーん!」


「あらぁ~ガルドちゃん、こんな所まで来てどうしたの?」


「ちょっと木材と鉄板を仕入れたくて。」


「あらまぁ、そうなの?今日は丁度、鉄鉱石を採掘してるわよ。」


「俺にも売ってくれますか?」


「いいわよぉ。どれくらいほしいの?」


「3袋ぐらいもらえると助かります。」


「今日はたくさん掘れたからいいわよぉ。」


ちなみに1袋は10キロ程度だ。


「あっ、ちなみに他の鉱石も出ましたか?」


「う~ん、それが今は鉄鉱石か岩塩の鉱脈しかないのよ。新しい鉱脈を探しているんだけどぉ、カチンコチンの岩に阻まれて先に進めないのよぉ。」


「そうなんでか。そこを見学するのはできますか?」


「ガルドちゃんは物好きねぇ。いいわよ、休憩もしたし今から行きましょうか。」


ゲイ兄弟と坑道を進んでいく。

要所要所に木材で補強されているので思っていたよりも頑丈そうだ。

しばらく進むと道が2つに分かれている。



「左に進むと鉄鉱石と岩塩の鉱脈があるわ。これからは右の方を掘り進めたいんだけどぉ。」


鉱夫のゲイルさんがボヤきながら進んでいくのでついて行く。

少し進むと行き止まりに突き当たる。



「アソコがすっごく硬くなってるのよぉ、ガルドちゃん。」


ゲイルさんが岩壁を指差して言っている。

この人・・・絶対確信犯だな。



「この岩の先には他の鉱脈があるんですか?」


「それは掘ってみないと分からないわぁ。」


「えっ・・・」


「でもぉ、ニモ婆さんの精霊占いではこの方向だったからきっとあるはずよぉ。」


ニモ婆さんが土精霊に聞いて調べたのか。

それなら可能性は高そうだな。

岩壁をペタペタと触って調べてみる。

たぶんこれはでっかい一枚岩かもしれないな。

いくらスキルを使ってもツルハシでこれを掘削するのは難しいだろう。



「ゲイルさん、この岩を壊すのに試してみたい事があるんですが明後日とか都合はどうですか?」


「えっ?ガルドちゃんに何か考えがあるのぉ?」


「はい、上手くいけばですが。」


「明後日なら都合は大丈夫よぉ、朝でいいかしら?」


「はい、大丈夫です。明後日の朝にまた来ますね。」


「わかったわぁ。ゲイザー、今日の所は採掘はお終いにしましょうか。」


「そうねぇ。それならこのままガルドちゃんの木材を調達しに行こうかしら。」


「いいんですか?」


「いいわよぉ。どんな木材が良いの?」


「そうですね、なるべく丈夫な木材が良いです。」


「それなら樫の木が良いわね。近場にたくさん生えているから行きましょう。」


坑道を抜けて森に入る。

木樵のゲイザーさんに導かれて進むと所々に切り株がある。

普段からこの辺りで伐採をしているのだろう。


「ガルドちゃん、どれくらい必要なのぉ?」


「そうですね、銀貨1枚でどれくらいですか?」


「3本は買えるわよぉ。」


「じゃあ、それでお願いします。」


「ガルドちゃんってお金持ちねぇ。任せて頂戴、すぐに伐採するわ。」


ゲイザーさんの手際は見事な物だった。

スキルなのか筋力なのか分からないが堅い樫の木が簡単に切り倒されている。

あっと言う間に3本を伐採して枝落としをしている。

2人の息はピッタリで樹皮も瞬く間に剥がされた。


「これで乾燥したら使えるわ。ガルドちゃん、どれくらいに切ったら良いかしらぁ?」


「これくらいにして下さい。」


1.2メートルぐらいの幅でお願いする。



「あっ、すぐに使いたいのもあるんですが。乾燥してるのを分けて貰えたりしますか?」


「もぉ、せっかちねぇ。1本なら特別にいいわよぉ。」


「ありがとうございます。」


「それじゃあ、この丸太はここで乾燥させておくから小屋へ戻りましょうか。」


小屋へ戻ると乾燥済みの丸太を切り分けて貰った。

木樵のスキルだと思うが高速で鋸が丸太を切っていく。

持ち帰るのが大変だなと思っていたら、ゲイ兄弟が荷車で運んでくれるそうだ。

荷車に丸太と鉄鉱石を積み込み3人で押して町へと戻る。

マッチョ2人のお陰でスイスイと進み45分くらいで戻ってこれた。

俺の家の前まで運んで貰えたので助かった。

ゲイ兄弟はこのまま残りの鉄鉱石を換金して食事をしてから小屋へ戻るそうだ。

食事に誘われたがまだ樹液の回収もしないといけないので丁重に断った。


もうすっかり夕方だ。

急いで丸太と鉄鉱石を工房へ運び入れ。

駆け足で樹液を回収しに向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ