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魔具師になったら何をつくろう?  作者: アマクニノタスク
町おこし編
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第16話 今日の稼ぎを山分けしよう

ようやく回復してきたので狩りは終わりにして町へと戻って来た。

今日の収穫を分ける為にビグルの家へ寄って行く。



「ただいま~。母さんいる?」


「あらビグル、おかえりなさい。母さんなら工房にいるわよ。」


今日もキリサさんが店番していた。

俺はビグルと一緒に奥の工房へお邪魔する。



「母さん、良い毛皮が獲れたから買い取ってとれない?」


「あら、ビグルおかえり。あらら、ガルドも!久しぶりねぇ。」


「お邪魔してます!」


キリカさんは鞣し作業中だったけど、獲ってきた毛皮の鑑定をしてくれた。



「まぁ!良い毛並みのフォレストウルフね。傷も少ないし大きな革が取れるわねぇ。」


「さっき俺とガルドで獲って来たんだよ。買い取ってくれるなら代金を二人で分けるよ。」


「そうねぇ。それじゃあ8銀貨で買い取れるけど、どうかしら?」


「お!結構良い値が付いたね!!ガルドどうだ?」


「問題ないです。お願いします。」


「はい、どうもありがとうね。ガルドも狩りに出るなら気を付けるのよ。」


「はい。また相談すると思いますので、その時はお願いしますね。」


「あら、お仕事をくれるの?楽しみにしてるわね。」


キリカさんから代金を受け取って工房を後にする。

毛皮の代金をを山分けした4銀貨と、猪の牙と骨はビグルが使いたいそうなので追加で1銀貨の合計5銀貨を受け取る。

猪肉はリンダさんの宿屋で買い取ってもらいたいのと、ついでに食事もしたいのでビグルと移動する。




「いらっしゃいませー。」


宿屋の看板娘のリィナの元気な声が響く。

リィナはリンダさん夫婦の一人娘で宿屋の手伝いをしている。

明るい茶髪のセミロングを後ろで纏め白いエプロンがよく似合う笑顔の可愛い女の子だ。



「やぁ、リィナ。」


「あ、ガルドさんにビグルさんも!今日はお食事ですか?」


「うん。それと猪肉が獲れたんで買い取りもお願いしたいんだけど。」


「二人で狩りに行ったんですか?いいなぁ~。じゃあお父さんを呼んで来ますね!」



「よう、ガルドにビグル。猪肉を獲って来たんだって?」


「こんちは、ハイロさん。こいつなんですけど買い取ってくれます?」


ビグルが袋に入った猪肉をハイロさんに渡す。



「おう、いいぞ。早速メニューに追加するか。この量なら・・・そうだな2銅貨でどうだ?」


「分かりました。それでお願いします。ついでに食事して行きますんでエールをおまけしてください!」


「はっはっは、いいぞ!たっぷり食べてってくれ。おーい、リィナ。二人にエールを出してやってくれぇ。」


「はーい。」


俺たちは空いてる席に座るとすぐにリィナがエールを運んでくれた。



「お待ちどーさまでーす。食事はどうされますか?」


「今日のおすすめは?」


「今日はミートパイと野菜のシチューがおすすめですよ!」


「じゃあそれを2人前とさっきの猪肉の料理もお願い。」


「はーい、少し待っててくださいね。」


「それでは、今日の勝利に!!乾杯!」


「乾杯!」


疲れた体にエールが染み渡る。

あっ、この世界では15歳で成人なんでお酒を飲んでも大丈夫なんです。

二人で今日の反省会をしていると。

リンダさんが料理を運んで来てくれた。


「はいよ~、二人とも大盛りにしといたからねぇ。」


「おぉー美味そう!いただきます!!」


反省会を忘れて食べまくった。

やっぱりプロの料理は違うなぁ。

二人で盛り上がっているとゲイ兄弟が店に入って来た。



「あ、おーい!ゲイザーさーん、ゲイルさーん。」


「あらぁ~、ガルドちゃんに、ビグルちゃんじゃなぁ~い。二人で食事?珍しいわね。」


「そうなんですよ、今日はビグルと狩りに行ってたんで。ちょっと教えて欲しい事があるんですけど、いいですか?」


「ええ、いいわよ。何かしら?」


「パーンバンブーを破裂させずに伐採したいんですけど、良い方法を知りませんか?」


「あら、変わった物に興味があるのね。ゲイザー知ってる?」


「そうねぇ~、たしか大きな音で驚かせるとしばらく破裂しないって聞いた事あるわよ。」


「そうなんですか!大きな音か・・・」


「お役に立てたかしら?」


「はい!有り難うございます。」


「また困った事があれば私たちの山小屋まで来てね。」


ゲイザーさんがウインクをしてきた。

愛想笑いで返事をしておく。

ゲイ兄弟・・・前世の記憶のお陰で知らなくても良い事を知ってしまった。

まぁ、腕は確かな二人だからな。素材採取で相談する事もあるだろう。

変な道に誘われないように注意しないとな。



「ガルド、そろそろ帰ろうか。」


「あ、そうだな。遅くなると奥さんに怒られるもんな。」


実はビグルは結婚2年目の新婚さんだ。

実家の近くで奥さんと二人で暮らしている。

奥さんは3年前にこの町へ移ってきて薬屋をやっていたマルチだ。



「今日はちゃんと伝えて来たから大丈夫だよ。」


「それじゃあ帰るか。リィナ、お会計して。」


実は会計している時にリィナを解析したのは内緒です。

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