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魔具師になったら何をつくろう?  作者: アマクニノタスク
町おこし編
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第12話 装備品と魔導具の違いを考察しよう

装備品を購入し、ついでに食料も買いに寄り道をして帰って来た。


「あぁ~重かった。フゥ~。」


装備品に食料と荷物を山盛りに抱えて歩いて帰って来たのでとっても疲れた。


少し休んでから荷物を整理する。



「さて、まだ時間もあるし装備品を見てみようかな。」


買って来た装備品を机に並べる。

まずはナイフを革製のカバーから抜いて眺める。



「さすがスミスさんの作品だな。刃が綺麗だしよく切れそうだ。」


装備品は装備しないと意味がないよ。

よくあるテンプレは聞いてないな。普通に持つだけで良いみたいだ。



「そう言えば装備品に解析スキルを使った事は無かったな。」


『解析』



ダガーナイフ

推定攻撃力+12

鉄製の両刃ナイフ

効果:軽量、切れ味補正



「攻撃力が推定か。追加効果もあるしやっぱり良品みたいだな。」


おそらく俺の知識と経験では正確な攻撃力を測れないのだろう。



「って事は、防具もそうだろうな。」


ブーツを手に取りスキルを使う。


『解析』



レザーブーツ

推定防御力+6

鹿革製の厚手のブーツ

効果:防汚、防水



「やっぱり防御力も推定か。」


防具はキリカさんの作品だが、こちらも良品だな。

留め具などの金属部分はスミスさんが作っているらしいが、二人とも腕利きだからな。

あの店はどれも良品ばかりだろう。



「俺の加工スキルでも武器とか作れないのかな?」


装備品を見ていたら俺も作ってみたくなってしまった。

日本刀とか作れるなら作りたいよね。


実験する為に工房へ移動する。


試しにナイフを作ってみる事にする。

まずは大きめの鉄板とハンマーを用意する。

作業台の上に鉄板を置き、加工スキルを使う。


『加工』


ナイフ型にハンマーで成形するので硬めの粘土?熱された熱の硬さをイメージしてみた。


虹色の鉄板を素早くナイフ型に近付けてく。

そして最後に刃部分をハンマーで叩き成形する。



「よし、出来た!」


スキルを解除する。

その瞬間に目眩がした。かなり消耗した様だ。



「うげ、めっちゃ疲れたな。休もう。」


椅子に座り、目を閉じてしばらく休む。



「ふぅ、少しマシになったかな。」


改めて出来上がったナイフを手に取る。

何の装飾も無いシンプルなナイフだ。



「さて、どんな結果が出るかな?」


『解析』



ダガーナイフのレプリカ

攻撃力なし

両刃ナイフの鉄製レプリカ

効果:なし



「ふむ、レプリカになったか。攻撃力と効果がなしね・・・」


どうやら加工スキルでは武器を作る事は出来ない様だ。

効果が付かないのはなんとなく分かる。だけど、攻撃力なしってのはどういう事だ?



「これで攻撃しても無傷って事か?」


俺はナイフの刃部分に触れてみた。



「痛っ!何だよ、ちゃんと切れるんですけど!!」


紙で指を切った時とかって何故かちょっとイラっとするよね。


レプリカでも攻撃すれば普通にダメージは与えられそうだ。

どうやら武器の攻撃力はその武器で攻撃した時の物理的なダメージにプラスの補正をする数値だと推察する。


例えば俺がゴブリンに攻撃したとする。

レプリカナイフの場合は俺の力で与える物理ダメージだけだが。

スミスさん作のナイフの場合なら俺の力に+12の補正をして与える物理ダメージになるのだと思う。



「防具でも同じ様な結果だろうな。」


自分なりに考察も出来たので、そろそろ晩御飯にする。

今日も質素なメニューなので手早く食事を済ませる。



「寝るには早いし、もう少し実験するか。」


工房へ移動し先程作ったナイフを作業台に置く。



「#人形製作__ドールメイク__#で武器を作ったらどうなるだろう?」


先程の実験結果から予想すると同じくレプリカ扱いだと考えられるけど。まぁ、やってみないとね。

レプリカナイフを材料にしよう。

スミスさんのナイフをよく観察しイメージを決める。



『#人形製作__ドールメイク__#』


レプリカナイフが虹色に淡く光り少しだけウネウネする。ピカッと一瞬光って完成した。



「実物をよく観察したからかな?魔力消費が少しだけ軽くなったみたいだ。」


2つのナイフを見比べてみる。

見た目ではよく出来ていると思う。

性能の方はどうかな?


『解析』



ダガーナイフの玩具

攻撃力なし

鉄製なので重さも本物に近い

切れるので要注意

効果:なし



「玩具かよ!しかもさっきの経験が無駄に反映されているし!」


まぁ、レプリカじゃなくて玩具扱いだったが概ねは予想通りだな。

あとは#人形製作__ドールメイク__#でも魔導具化が出来るかだな。



「これの形をちょっと変えれば良いか。」


玩具ナイフに再びスキルを使う。

柄と刃の間に魔玉を嵌め込む穴を追加するのだ。



『#人形製作__ドールメイク__#』


虹色にピカッと一瞬光ってすぐに出来た。



「簡単な物でも連続で使うと辛いな・・・」


軽い目眩がするので大人しく休憩する。



「ふぅ、もう大丈夫かな。」


出来上がったナイフを確認する。

イメージ通り穴が空いている。

このままではまだ玩具扱いだ。

これに魔導スキルが使えれば魔導具化出来るはずだ。


回路に設定する内容は、雷の魔力に変換して強めの電流を流す。

これで雷属性付きのナイフにならないかと期待する。


『魔導』


ナイフが虹色に淡く光り、柄の部分に魔導文字が刻まれていく。

ピカッと光って出来上がり!



「うぅ~

頭が辛い。これが終わったら寝よう。」


少し休んでから出来上がりを確認する。



「おぉ、文字は読めないが見た目がカッコ良いな!」


男の厨二心をくすぐる出来栄えだ。

気になる性能を確認しておこう。


『解析』



ダガーナイフ型の#魔導玩具__まどうがんぐ__#

攻撃力なし

雷属性の魔導回路により電流を流す事が可能

とっても危険なので要注意

効果:スタン



「なるほど魔導玩具って事になったか。なんだか危険な説明文もあるけど・・・スタン効果も付いたし、なかなか良い結果だね。」


危険の文字は気になったが疲れたし、明日は朝早くから狩りに出るし今日は早めに寝よう。

ささっと片付け、寝巻きに着替えた。


「明日は狩りか。楽しみだな。」


遠足の前日の様にワクワクして寝れない。

なんて事はなく、すぐに深い眠りについた。

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