閑話 サイモンの町について
俺が暮らすこの町はサイモンの町と呼ばれている。
町長と冒険者ギルドのマスターを兼任しているサイモン爺さんがこの町の代表者だ。
人間族の国ペンダラー王国の西端にサイモン爺さん達が開拓した村から始まったのだが、うちの爺ちゃんも開拓組の一員だったそうだ。なのでよく爺さん同士で酒を飲んでたのを憶えている。
この町の周りは資源に恵まれている。
西側は浅い森でその先は山脈となっており麓には採掘場がある。そこからは様々な鉱物やたまに宝石も掘れたりするが、主には鉄鉱石や岩塩を探して採掘はされている。
北側は深い森で抜けると北の山脈の麓に出るそうだが、森の奥には危険な野生動物や魔物がいるので普通の人は奥まで行かない。
東と南側には多くの畑があり、野菜や麦を収穫している。
東側は王都への道が続いており定期的に馬車も出ている。
南側の先は大草原が広がっており、さらにその先は砂漠になっていると聞いた事がある。
資源に恵まれていたので昔から多くの職人が移住して来ており、物作りが盛んな町として発展している。その為、素材調達の依頼が絶えずあるので冒険者も意外と多く、夜のギルド酒場はいつも賑わっている。
町の人口はおよそ400人ぐらいかな。多くの人は農家をやっている。
住居については農家の人々は木で出来た簡素な造りの家が多いが、職人達の家はレンガや石材で出来たしっかりとした造りの家に住む人が多い。職人のほとんどが家と工房を兼ねているので頑丈さは必須なのかもしれない。
衣服についてはかなり差があり。多くはチュニックの様に頭から被り腰をベルトや紐で縛るスタイルだが、富裕層向けにブラウスの様にボタンで前を留めるスタイルも出回っている。
下着については作業で動き回る人が多いので男性も女性も褌の様に巻き付けて固定している。女性の褌ってなんかロマンが無いよね。
貴族や富裕層の下着事情は分かりません。
でも、王都では貴族向けに衣服の研究が進んでいるらしいのでシルクとか良い生地の衣服が作られているかもです。
足元はサンダルが多いです。冒険者や長く移動する時は革製のブーツが普通だがとっても重いので体力がないと疲れます。
こんな感じの環境で今の俺は生活しています。
前世の豊かな生活が恋しい時もあるけど、魔法やスキルは便利で楽しいから今の生活も気に入ってます。
それに技術は発展途上だから頑張れば自分の生活水準は上げられるしね。
前向きな目標があると明日からも頑張れる気がする。
明日からも頑張るぞ!




