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学校で昼寝は危険

「・・・終わった。」


入学式から4日目。今日の授業も終え、背筋を伸ばす。勉強も以外と退屈だな。俺は机に顔を伏せる。・・・・眠い。眠すぎる。昨日ジェイがうるさくて全然眠れなかったからなぁ・・・。まぁ魔法で気絶させたけど。

「レム様、少々よろしいでしょうか?」


「ん・・・?ああ、セリアさん。どうかしましたか?」


「いえ・・・あの、レム様について知りたくて・・・迷惑でしたか?」


上から目線なんだがこれが中々美人なセリアさん。そういえば俺がルウラ家出身について知っているのは大人以外でセリアさんだけだしな。

「分かりました。いいですよ。で、場所はどうします?」


「で、では学校の広場の端にある木陰のベンチでいいですか?」


「ベンチですね。分かりました。では、後ほど。」


「は、はい///」


了承されたのが嬉しかったのか、セリアさんは笑顔のまま急ぎ足で席に付いた。可愛らしい一面もあるようだ。俺は先生が来るまでもう一眠りした。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ここか・・・。」


俺はセリアさんとの待ち合わせの場所に来ていた。広場の端にあるベンチだ。涼しそうでいい場所だな。俺はベンチに腰掛ける。あ~涼しい・・・このまま眠ってしまおうか。そう思い目を閉じると、ニャーという声が聞こえた。目を開いて声の方を見ると、猫が一匹いた。

「猫・・・か。」


「にゃー。」


猫は俺に答えるように鳴くと、俺の膝の上に登ってきて体をくるませて寝た。あ~暖かい。このまま俺も眠るか。

「zzzzz・・・。」


だから俺は気がつかなかった。風でフードが取れたことに。





「・・・?誰だろ、アレ。」

私は、気晴らしに散歩に来ていた。暫く歩いていると、見たことない男子がベンチで寝ていた。しかも膝に猫を乗せて。なんか羨ましい。少し気になってその男子の方に近づくと、あの男が羽織っていたポンチョを着ていた。この男子は・・・アレスト・レムだったかな。


メアはレムに近づき顔を見る。髪は長く右目の方の髪は黒く染まっていた。風で髪がなびき、彼の顔を間近で見るとあることに気づく。

「・・・ッ!?」


彼の右目の周囲は大きな火傷のあとがあった。それを隠すようにまた髪がかぶさる。彼はその傷を見られたくないためにフードを常にかぶっていたのか。私はそう理解して、なんともいたたまれない気持ちになった。

「それにしても・・・お兄ちゃんと顔が似てるなぁ。」


小さい頃のラウお兄ちゃんが成長したような顔つきである。髪はこんなに長くはなかったけど。じっと見続けていると顔が赤くなっているのを感じ、少しそっぽを向く。するとチュンチュンという鳥の鳴き声が聞こえ彼の方に振り向く。すると彼の周りに三匹の小鳥がいた。


一匹は彼の肩に止まり、もう一匹は丸まった猫の背中にうずくまる。最後の一匹は彼の頭で丸まっている。何とも微笑ましい光景で、実に絵になる風景である。それに彼を長く見ていると自分まで眠くなってくる。私は小さくあくびをして、その場をあとにした。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「こ、これは一体・・・。」


私はレム様との約束の場所に来ていた・・・のだが、そこには沢山の人だかりがいた。そのほとんどが女子だ。暫く困惑したが、エミアさんが見えたので、私は彼女に声を掛けた。

「あの・・・エミアさん、これは何の人だかりなんです?」


「あ、セリアちゃん!実は超イケメンな人が動物達と昼寝しているんだって!」


「イケメンさんですか?・・・もしかして、その人ポンチョを着けてます?」


「え!?なんで分かったの!?」


「いえ・・・彼は・・・レム様なんです・・・。」


「えぇ!?レ・・・ムグムグ。」


レム様の名前を叫ぼうとした彼女の口を抑える。すみませんエミアさん。「あの、よければこの人達に散るようにいってくれませんか?」と言ったあと人ごみの中を進み、レム様の前に出た。

「レム様・・・///」


そこには猫と小鳥に囲まれ寝ていたレム様がいた。普段から大人のような彼だが、寝顔はなんとも少年のような顔である。暫くこの寝顔を見ていたかったが、そろそろ夕方になるので私は周りの人に散ってもらい二人きりになる。

「あの・・・レム様、起きてください。」


「ん・・・。あ、セリアさん。おはようございます。」


「レム様、今は夕方ですよ。」


「おや?そうですか。それは失礼しました。」


俺は暫く寝ていたようだ。頭に何か乗ってるな。あと肩にも。俺はそのことが気になり、肩を見ると、小鳥が止まっていた。俺が急に動いた事に驚いたのか、小鳥は羽ばたいて飛んでいく。それと同時に頭が軽くなる。どうやら頭にもいたようだ。

「ふふ、レム様。お膝にも猫と小鳥がおりますよ。」


「ん?あ、ホントだ。」


俺は猫の頭を撫でる。すると猫は目が覚め、立ち上がり背筋を伸ばす。小鳥は猫が起きた瞬間に飛んでいった。

「さ、これで2人になれましたね。セリアさん、隣にどうぞ。」


「はい。失礼しますね。」


セリアさんは笑顔で俺の隣に座った。それにしてもこんな美人な人と座っているなんて俺は幸せ者だな。知らず知らず男子の怒りを買いそうで恐いが。

「では、セリアさん。俺のことについて知りたいのですね?」


「は、はい。すみません。ホントは話したくないとは思いますがどうしても知りたくて・・・。」


「いえ大丈夫ですよ。では、どこから話しましょうか・・・。」


俺はセリアさんに自分が魔法を使えなかった頃や、あの日に事件など、様々な事について話した。だんだんと顔に悲しみの表情が現れるセリアさん、話終わったところではセリアさんは泣きそうな顔になっていた。俺はすぐにそれに対応した。

「大丈夫ですか?セリアさん。」


「は、はい。大丈夫です。」


「すみません、こんな話をしてしまって・・・。」


「いいんです。私が聞きたいとおっしゃったので・・・。レム様、一つ聞いてもいいですか?」


「ええ。大丈夫ですよ。」


「えっと・・・何でレム様はそんな事があったのに、いつも冷静でいられるのですか?私では発狂してしまいそうなのに・・。」


「・・・さぁ、なんででしょうかね?俺にもわかりません。」


「そ、そうですか。」


「さ、セリアさん行きましょう。もう日が暮れますよ?」


「は、はい///」


俺はセリアさんの手を取り、寮に向かった。言える訳がない。どうして俺が冷静に保っているかなんて。



泣きそうになり、顔が赤くなったままのセリアさんを寮に連れて行くと、シアに怒られた。何をしたと。まぁ適当にごましたが。


次の日、学校中でベンチに謎のイケメン現れる!という噂が広まっていた。フードを絶対に取らないと誓った俺だった。




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