次の幕が上がる時
西暦二〇〇〇年を境に突如として世界中に出現した黒き穴、ゲート。
地球とはまるで違う異世界、次元、時空に繋がる門から姿を見せたのは幻想・空想上の異形、人類の敵対種たるインベーダー。
それらは文明や人類を無作為に、無慈悲に破壊し喰らい尽くす天災だった。
しかし地球人や異類人、またはネイバーと呼ばれる異世界側の人類が、黙ってやられていた訳ではない。
平和を脅かすあらゆる事象、現象に対抗するべく設立された、人類敵対種対抗組織“アライアンス”。異世界を含む複数の国家から成り立つ、世界規模の組織によって人類はインベーダーの脅威を退けていた。
そして異世界の技術を流用されて建てられた、東京都近海に浮かぶ同等の敷地面積を誇る学園島。
島内に存在する対ゲート・対インベーダー用の人材育成、及び地球人とネイバーの異文化交流を目的としたパシフィック・フェデレーション・アシュランス専門校。
頭文字を取ってP・F・A──通称パフアと呼ばれる学術機関に、ある一人の生徒が在籍していた。
その名は天宮司アキト。
学園島に駐留する、アライアンスより枝分かれした組織。アストライアの特殊戦闘部隊“ニューエイジ”とは別の少数勢力。
白日の下、日常を侵食する理不尽な害意から人類を守護するヒーロー“夜叉”として活動する少年だ。
そんな彼を取り巻く環境は日を跨ぐほど、知らずの内に変化していた。
ネビュラスの首魁、志島カリヤが残した資料の謎。
ニューエイジの追及によって明らかとなる、不明瞭な過去。
異世界と通じた影響で生まれた隔意や軋轢の温床に甘んじる者。
積もり燻った火種を煽り、悪意の根は徐々に日常へと広まっていく。
複数の思惑と絡み合う戦局は、各勢力を新しいステージへ引き上げていた。




