ep10.影の英雄編・7話
一沖縄・海岸沿い一
風春達は太田の運転で那覇空港を離れて近くにある海岸に来ていた。太田は車中で風春達に柳田と人影の仲間が東京で橘と戦闘中である事を伝えていた。
砂浜を歩く4人。
拓磨 「なんでここなんだよ。俺達ならすぐ飛行機に乗れるだろ」
巻 「今からじゃ着いた頃には終わってるぞ」
風春 「俺は、柳田さんの所に行きたいです!」
風春は何も言葉を発しなくなった太田に少し憤りを感じ始めていた。
太田はポケットから銀色のカードを1枚取り出した。
太田 「生死をかけた戦いを柳田さん達がしているのは理解してる。…僕にひとつだけ考えがあるんだ」
風春 「考え?」
太田は風春と目線を合わせた。
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一渋谷・橘の家付近の公園一
柳田が自身の化身を現し橘とのにらみ合いの最中、突如黒塗りのトラックが公園内に走り込んできた。
ブゴオォンオォン!
ズザザザザアァアッ!!
黒塗りのトラックは急ブレーキをかけて後輪を滑らせ、荷台が積まれたお尻部分を橘と柳田の立つ地点から10メートル離れた場所で止まった。
ガガ、ガラガラガラ
すると黒塗りトラックの荷台シャッターが音を立てながら上がり始めた。
山田 「…なんで最近の映画ドラマ小説ってのはタイトルが長い作品が多いんだろうなぁ。俺にはさっぱりわからんのだが。要はあれだろう。みんな忙しくて時間が無えからタイトルに全て詰め込んでくれって事だろ」
ガシャンッ
荷台の全貌が明らかになった。
柳田 「ん、、お前」
ガシャンガシャンッ!
荷台から公園の砂利の上に置かれた機械の脚。そして腹部から突き出る戦車の砲台部分。両手に操縦艦の様なものを握り現れた山田は笑っていた。
山田 「なんだ湿気た面しやがって、久しぶりだな哲」
柳田 「山田じゃないか」
橘 「加勢ならまだしも、ジジイの友情なんか見せられた所で興が削がれるだけだ」
山田 「そんなんじゃねえよ。…この時をどれだけ待った事か、食らってみろ。俺の´´灼熱瞬撃砲´´!!!!」
コオォオォオォオッ!!!!
山田が叫んだ瞬間、腹部の砲台部分が真黄色に変わると強大な直線砲撃が橘に向かって放たれた。
バァアアアアシュゥウウウウッッッッ!!!!!
橘は避けず右手を開き前に出した。
バシュウウゥッ!!
橘の右手に当たった砲撃は指の間を通り分散し消えてしまった。
シュンッ
すると橘はその場から姿を消す。
ザッ
そして山田の横に橘が現れる。
橘 「今一番良い所だったんだぞ。邪魔だ」
山田 「なっ!?」
ズズッ
山田の左腕に橘の人差し指が入れられた。
ズポッ
橘 「まぁ影の力も無いジジイが俺に攻撃してきた度胸は認めよう。…コロナウイルスを3倍濃縮で入れてやった」
ギュンッ
山田はその直後白眼を向いてしゃがみこんだ。
橘(心の声) 「これで、柳田には良い味付けになったのではないか?(笑)」
柳田の顔は鬼の形相へと変わっていた。




