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ダンジョンマスターに生まれましたが人間やってます  作者: 猫の靴下
二章 成人の儀
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7.目指すもの

僕は多少稼げるようになったとはいえ蓄えらしきものはほほとんどない。

少しずつ貯金しながら生活している。


次の目標はやはり王都だ。

王都の物価は高い。でも図書館なども充実しているので調べ物にはもってこいだ。

魔石のでき方やダンジョンのありかも知りたい。

ジョン爺さんやタマちゃんもこの王都近辺なら詳しいがそれ以外は知らないみたい。


この世界は大きく見て人間、獣人、魔族の3種族がいるのだそう。

あとは少数民族のドワーフやエルフだ。

お互い戦争をしてるのかと思いきや、住む場所が違うので争いごとは少ないのだそう。

むしろ同じ種族で争うことが多い。


ファンタジーなので人魚などの魚人族も期待したいけど、海がないここでは無理だ。

情報すらない。


そんな他種族と争いがない中でなぜかダンジョンだけは別。

全ての種族に狙われている可哀想な存在なのだ。

同族の魔族にも狙われるってひどすぎるw


そんなわけでダンジョン同士仲良く共生してるところもあるみたいだ。

世界最大のロースダンジョン。美味しそうな名前ではある。

大陸と大陸を繋ぐダンジョンで、間に横たわる大海原の地下でつながってるというふざけた大きさである。

攻略は進んでいないと伝え聞く。



僕も人間あきたらそこにまぜてもらおうかな?

とりあえず、この世界の情報が欲しい。




そういえば職業は自分のスキルをみて決める場合が多いそうだ。


僕はタンク職や格闘家ではなくて騎士にあこがれているけど、剣は血が出るから怖い。

戦士ならぎりぎりOKかな?

レッドは一応、不純な動機で忍者になってみたいと言っている。やめとけw

デイジーはその器用さを生かして賢者になりたいそうだ。

学校に入学したいと言っている。「聖女になりませんか」と勧誘がたまに来るそうだ。

ケイトはなんだろう?素早い動きといい、そのまま忍者になれそう。気が付くと真後ろにいてびっくりすることがある。



僕とレッドは貧乏だし、女性陣も目的があるみたいで「資金を貯める」で一致している。





自力でお肉を調達して、初日はお店を借りて焼き肉パーティをしたけれどいろいろ問題が出てしまった。

他の冒険者が「肉をよこせ」といってきたり、焼いてる肉をうばって勝手に食べたりしてきたんだ。


デイジーにも「付き合え」と寄ってくる者がいたが、静電気の強力なのを浴びて白目むいて倒れていたので実害はなかった。

(デイジーは静電気だと言い張っていたが絶対ちがう。小さい雷だなあれ)

魔力が高くて器用なデイジーを敵にまわしちゃいけない。





お店に迷惑をかけてしまうので、僕らは外の川原で焼き肉を食べることにしたんだ。

猪を街にもっていって解体して、お肉の一部をもってまた街の外にある川原に戻る。

運ぶのは僕の役目。


ケイトも一緒に街にいって毛皮などその他のものを売り払い、換算して皆に均等に分ける。

デイジーは薬味をとってきて下ごしらえをしてくれる。


レッドは火の魔法が得意なので焼き担当。

もちろん直接肉を炙ると全て炭になるので、石を熱してもらってその上に肉を置いて焼く。


片付けをして解散。街までもどるのがめんどうだ。




数日すると冒険者たちにばれて川原で待機されてしまった。

僕らはそっと目くばせをして静かに移動。

彼らをしり目に僕ら全員で街に帰り、その日はお店で食べる。毎回焼き肉ってのも飽きるからね。






翌日。

やはりというかギルドにいったら絡まれた。


「待っていたのになんでこないんだよ」と知らない冒険者からの苦情。

「誰?なんか約束した?」レッドが反撃する。


「ふざけるな!こういうのはお互い様なんだよ。肉があるならわけるのが常識だろ」

「俺ら一度ももらったことないですが?」

「なんだと!先輩に逆らうのかよ」

「先輩なんですか?知らなかったです」

「おう!わかったのなら今日からちゃんと肉持って来いよ」

「え?先輩自分でとってきて俺らにご馳走してくれるんじゃないの?」


体育系の先輩たちだ。怖いよう。

レッドこれ以上煽るのやめて。足が震えてきた。



そこで助っ人参上。ギルド受付のおねえさんだ。


「ギルド内でのもめごとは禁止です。違反者は冒険者カード没収ですよ」

「もめてねぇよ。初心者どもに先輩のありがたみをだな・・・いててててて」

先輩冒険者はお姉さんに耳を引っ張られてどこかに連れていかれた。


お姉さん強し!ほかの冒険者たちもこれで黙ったようだ。





その夜、狩りを終えた僕たちは女性陣の住んでいる家の庭を借りて料理をすることになった。

「二人一緒に住んでいたのか。一人じゃ怖いもんね」僕が言うと、

「怖いって‥逆の意味で怖いな」と、レッドがからかう。

「あんたち・・・まあいいわ。ちょっとでも汚したら凍らせるわよ」と怖い宣言をうけつつ調理する。


レッドの魔法は危険すぎるので封印。

トイレや台所も使わせてもらえることになった。


助かる。



お読みいただき、ありがとうございます。


少しでも続きが気になる、と思っていただけたら、

『ブックマーク』と【☆】何卒応援よろしくお願いします。


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