22.オーク
なんとレッドが執念で豚肉、もといオークの場所を見つけてきた。
さすがだ。
そろそろお肉が食べたい。
オークは集団で行動するが、そこはまだできたばかりの小さな巣があるそうだ。
いても3匹だとか。
僕たち向きだよね。
レッドはうきうきと森林の中を歩いていく。岩のある高台に見張りが一匹。
そっと近寄って弓矢で一撃!
「ブヒィィィ」
弓じゃダメか。デイジーが槍でしとめていた。
あれ?レッドどこいった?
いつのまにか消えている。
嫌な予感がして巣穴のほうをみたら子供オークに捕まって引きずられていく。
なにやってるんだ。
ぐったりとしている。まさか殺されたのか?
いやいや、あの悪運強いあいつが死ぬわけない。
どうせ子供だからって油断してやられたんだろう。
どうやって助けるか相談してたら爆音がした。
もうもうと煙が巣穴から出ている。
濡れた布を顔に当てて、急がないと!
僕はあわてて、様子をうかがいながら巣穴へ入る。
デイジーとケイトは外の見張りをする。
煙の中にレッドがいた。
濡れたタオルを口に当てて、急がないと。
一酸化中毒になるまえに、引きずって外まで連れ出す。
彼の赤い瞳に生気がもどり、きょろきょろする。
「無事か?」
「ああ、なんとか」
「洞窟中の炎は酸素がなくなるから危ないぞ」
「へ?よくわからんがやばいんだな。気を付ける」
まあ誘拐されたんだから、倒すのは炎スキルしかなかったんだろう。
それにしても2匹は見事に真っ黒。
「ああーお肉が」と悲しむレッド。
いやそこじゃないから。自分が無事だったことをよろこぼうよ。
ケイトはうるうるしてるし、デイジーはほっとしてる。
女の子を泣かすな。サイテーじゃん。
倒した一匹だけど、なんというかグロテスクだ。
やばいな鮮明過ぎる。う、ちょっと気持ち悪い。
精神的な気持ち悪さと戦いながら、街にもどる。
解体を頼んで、美味しいとこのお肉を一部もらう。
お肉は珍しいのか買い取り額が高い。
その後は美味しい焼肉パーティ。やっぱり豚肉の味だった。
脂肉が多めだが、ハーブと一緒にやわらくしていただきます。
柑橘系のハーブにお肉。ココナッツの冷たいジュースの甘さがのどを流れる。
あれだけ気持ち悪かったのに、食べたら美味しい。
なんだろう。この最近の鮮明さは。気持ち悪い色も鮮明なんだよね。ちょっと困る。
オークは何もしてこないが、焼き肉になった。
僕はこれはよくわかるんだ。
弱肉強食ってやつだよね。
魔物が人間を食べようとするのも同じ。
でも嫌なら抵抗をする。
それでも力が足りなければ食われてしまうんだ。
ぼくも抵抗できる人間になりたい。食われない力が欲しい。
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