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四回裏 〜三ゴロ、中安、右飛、左飛〜

 背番号十一を付ける行定拓哉(ゆきさだたくや)はA県中北部を横断する私鉄沿線に位置する◇◇市の出身で、一学年下ながらも哲の投手経験のことは知っていた。◇◇市は主将の出身中学がある○○市の東隣にあり、地区大会で決勝ラウンドで顔を合わせたことがあったからだ。

『パッと見近藤寿也(こんどうとしや)有りきのチームに見えるが、中西哲が精神的支柱になってるから強いんだよ』

 当時の監督も哲の野球センスを高く評価しており、行定自身本来は内野手である哲のピッチングスタイルにちょっとした憧れを持っていた。そんな彼が総合高校野球部に入部したことを知って迷わず受験を決め、守備は違えど技術面でも精神面でも支柱となる頼れる主将の背中を追いかけていた。


 「哲をマウンドに立たせる!」

「えぇっ⁉」

 宅師の采配に驚きの声を上げるベンチ内でも行定だけは冷静であった。球速は決して早くないし球威があるわけでもないが、器用に投げ分けて相手を翻弄するピッチングはそう簡単に打ち崩せないことを身を以て知っている。監督はきっとご存知なんだろうな……そう思い奥でほとんど表情を変えていない宅師を見た。

 急に体調を崩した二階堂の体調も気にはなるが、哲はこの大舞台でも淡々と投球を続けている。主将もその思いを秘めてマウンドに立っているのだろう……緊急事態の投球(ピッチング)で一死の後安打(ヒット)を許したが、後続を断って無失点に抑えていた。


総合高校|0010|1

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海洋水産|1320|6

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