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三回表 〜中安、右2、三振、一犧☆、二ゴロ〜

 中学時代は一年生の秋から背番号一(エースナンバー)を背負っていた。しかし高校ともなると上には上がおり、クラブチーム出身で全国レベルを知っている二階堂を目の当たりにした安西有(あんざいゆう)は仮入部時点で敗北感を味わっていた。

 県内にこんな奴がいたなんて……中学二年の時だが軟式野球部で全国優勝を経験していた彼は硬式でも通用すると絶対の自信を持っていた。ルールの違いや慣れを加味しても実力が違いすぎる……打撃(バッティング)センスまで備わっている二階堂に安西は白旗を上げている状態であった。一時期その弱さに漬け込まれて先輩部員からいじめめいたものを受けていたが、痩せの怪力哲に助けられた過去がある。

『有と海里は投球(ピッチング)のタイプが全然違う、二枚看板狙いでいけよ』

 主将のひと言を胸に、背番号十に誇りを持てるようになった彼は試合によっては先発を任せられる程の成長を見せている。


 「安西、肩作っとけ」

 二階堂の絶不調を見た宅師は、三回に入った時点で安西に指示を出す。

「はい」

 彼は控え捕手の森田雅俊(もりたまさとし)を連れて投球練習を開始した。一学年下である森田とは中学時代の先発後輩で当時からバッテリーを組んでおり、安西がマウンドに上がる時はほぼ森田がマスクを被る。この二人も五年近くの付き合いで信頼関係ができており、後輩の入部を機に安西の投球と精神面は一気に安定していった。

「それにしても海里の不調が気になる……」

 そう思いながらも森田を相手に黙々と投球練習を続け、いつでも試合に出られるよう準備をしている間に味方は哲のスクイズで一点を返していた。


総合高校|001|1

ーーーーーーーーーー

海洋水産|13 |4

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