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十二回表 〜四球、一ゴロ、四球、三直、二飛〜

 ベンチ入りできなかった三年生八人、二年生三人、一年生十六人計二十七人の野球部員たちはユニフォーム姿で応援団として応援席前方を陣取っている。中にはライバルの台頭でベンチ入りからあぶれてしまった者もおり、その悔しさはあるが共に苦楽の日々を過ごしてきた仲間たちを前に拗ねる気にはなれなかった。

 彼らは自発的に部内応援団を結成し、練習の後や空き時間を縫って応援部や吹奏楽部と共に応援演目を作り上げていた。それをお披露目することになった県大会初戦、学校内の一般生徒、教諭、保護者たちも巻き込んだ大応援はちょっとした話題になった。勝ち進んでいくにつれて卒業生、地元M市民、更にはレギュラーメンバーの友人、主力選手である依田や二階堂のファンなども集まって応援の輪が広がっていく。

 レギュラーメンバーたちの快進撃と相まって、自分たちで作った応援演目が総合高校野球部を盛り立てている現状にただならぬ喜びを感じていた彼らも完全に試合の参加者であった。“創部以来の粒揃い”である三年生が主力となったチームは五回戦を勝ち上がり、夏の大会では未知の領域となる準々決勝に駒を進めた。

 当然だが相手校も勝負に勝ち上がってきているため、勝利を掴むのは決して楽ではなかった。更に駒を進めた準決勝では再試合目前の十五回攻防までもつれ込み、相手校の失策(エラー)で辛勝したタフな試合であった。

 一日の休養を挟んだ決勝戦を迎え、球場に入る前に部員全員で軽くウォーミングアップをした。これが高校生活最後の部活動になる三年生にとっては寂しさのまとう練習とはなったが、全員が悔いを残さぬよういつもより丁寧にこなしていた。

「頑張れよ、決勝戦」

「スタンドで応援してるからな!」

 応援部隊はひと足先に球場に向かうことになっているレギュラーメンバーにエールを贈り、女子マネージャーたちは決勝戦のために新調した手作りのお守りを手渡してから、監督、選手二十人、顧問、木暮の背中を送り出した。

 そして午前十時に始まった決勝戦、序盤は背番号一(エース)二階堂の思わぬ不調で六失点の上脱水症状で救急搬送されるアクシデントに見舞われた。しかし二番手でマウンドを上がった主将の踏ん張りで味方打線が奮起、九回表土壇場で同点に追い付いて延長十二回まで進んでいる。

 延長戦に入ってから敵も味方も攻めあぐねて試合が動かなくなっている。その分現在マウンドを守っている安西、森田のバッテリーが素晴らしい働きを見せているとも言え、決して流れを明け渡している戦況ではなかった。


 行こう、甲子園へ……! 


 彼らはそんな思いを乗せ、グラウンドを駆け回る仲間たちに声援を贈り続ける。

総合高校|001001211000|6

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海洋水産|13200000000 |6

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