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閑話・第1話 に登場した兵器とか用語とか

第一話に登城した兵器や用語の補足説明です。

■CHー47J/B チヌーク

 米国で開発されたタンデムローターの大型輸送ヘリコプター。何となく愛嬌のあるスタイルをしている。1世紀近く使い続けられるベストセラー機。とにかく丈夫で運用用途も広いため、なかなか代替できる機体がないのが現状である。チヌークの後継はやはりチヌークと言うことになるようだ。チヌーク素晴らしい!。チヌーク最高!。

 自衛隊では47DをK重工で魔改造・・・ゲフンゲフン、日本仕様に改修しライセンス生産したJ/A型、同じく47Fを日本仕様に魔・・・改修したJ/B型を運用している。また、後継型のCH-48は大型化、ペイロードの拡充、エンジンの強化などが施されているが、その日本仕様のCH-48Jのライセンス生産も始まっており、わずかだが配備もされている。

 ちなみに米海兵隊がかつて使っていて、MV-22オスプレイと代替されたのはCH-46。形はそっくりだが一回り小さく、少し古くて、性能は格段に落ちる。

 政宗隊に配備されているのは2機ともJ/B型でドアガンが装備されている。



■27式偵察警戒車/指揮通信車

 87式偵察警戒車の後継車両。『将来の装輪装甲戦闘車両』として開発が始まり、紆余曲折の末に27年度から配備が始まった。

『将来の装輪装甲戦闘車両』構想では偵察警戒車、指揮通信車、人員輸送車、補給支援車、対戦車砲搭載車、迫撃砲搭載車と何でもかんでも共通化しようとしていた。おおよそにおいて「何でも共通化」「モジュール化して汎用化」と言うのは、費用ばかり嵩んで効果が薄いことが多いのだが、偉い人は大概なぜか大好き。誰のセールストークに騙されてるのやら。

 ともあれ、用途に応じた開発の方が、結果安上がりで高性能のものになるとわかったので、96式の後継となる装輪装甲兵員輸送車、16式機動戦闘車の後継となる装輪戦車、87式偵察警戒車、82式指揮通信車の後継車両をそれぞれ開発することとなった。開発の過程で、偵察警戒車と指揮通信車については、車体を共有して装備を変えることで対応することとなり開発が進んだ。

 軽量で、軽快、小回りの効く車体が望まれたため6輪独立懸架に変更された。6輪車がちまちま走った方が可愛いしね。

 エンジンはハイブリッドディーゼルターボ。最大巡航速度は120km/h。

 将来の装輪装甲戦闘車両構想では、国産テレスコープ弾機関砲の搭載を予定していたが、開発が間に合わないなどの理由から搭載計画は先送りされ、12.7mm機銃または30mm機関砲搭載のRWS=遠隔操作式機関銃架が装備されることになった。

 政宗隊に配備されているのは12.7mm機銃搭載の方。

 今回はあまり活躍しませんでした。というか投入する場所を考えてるうちに話が終わってしまったというか。戦闘シーン難しいです。



■軽装甲機動車 (ライトアーマー2)

 民生部品を多用しているため、見た目は同じでも中身が異なるというマイナーモデルチェンジを頻繁にしてきた軽装甲機動車も、2025年のハイブリッド化構想を機にフルモデルチェンジを図ることになった。そのままだとバッテリーを載せる余地がなかったのだ。

 まず、4人乗りにも係らず4人分の装備を載せる余裕の無い車体を抜本的に見直し、酷評だった乗り心地についてはシートと足回りの改善で対応。ストロークの長いアクティブサスペンションによって、悪路の走破性を向上させた。

 小銃弾程度しか防げないと揶揄された紙装甲は複合装甲化することで強化した。また、不評だった視界の狭さも、複数のカメラを搭載することで対応している。

 エンジンはハイブリッドディーゼルターボ直列4気筒、200ps、130km/h。

 武装については27式偵察警戒車などと同じ12.7mm機関砲搭載のRWSを装備する。

 余談だが、魔改造によりバルカン砲を搭載したモデルが存在する。余談ついでだが『バルカン砲』というのは米国GE社の20mmガトリング砲M61の製品名。機関砲の種類の名称ではない。某ロボットアニメの主人公ロボの頭部についているのも多分これなんだろう。すごいロングセラーだな。

 なお政宗隊のは武装の無いタイプ。



■アクティブ・フェイズドアレイ・レーダー

 難しい理屈は分からないので平たく言うと、複数のアンテナ素子を並べて、それぞれの位相を制御することで高性能を発揮するレーダーシステム。それぞれのアンテナ素子と位相を制御する機器の間に増幅回路のようなアクティブ回路を挟むものをアクティブ式と言うらしい。

 ぶっちゃけて言えば、バカ高くてめっさ高性能なレーダーである。



■60mm迫撃砲

 オーストリアの兵器メーカー製の滑空式迫撃砲。コマンド・モーター。

 照準器が二つあり、一人での射撃が可能であるため、高機動運用に適している。また、一般的な60mm迫撃砲弾であればどれでも発射できる。

 近年ライセンス生産に切り替えられた。

 使わなかったねぇ。筆者が忘れてた、というのが主な原因です。すみません。



■12.7mm対物ライフル

 陸自での正式な呼称は対物狙撃銃。以前は対戦車ライフルと言われた大口径で破壊力のある狙撃銃。遠くまで弾の威力が落ちないので、長距離狙撃に適している。

 最も著名なのは米国B社のM82A1だろう。セミオートなので排莢は自動で行われる。装弾数は5発。開発者が単なる長距離狙撃射撃の愛好家だっていうのもなんともすごい話ではある。趣味人恐るべしというか。

 カナダ軍狙撃兵が米国M社のTAC-50を使用して3,540mという記録を残している。これは2021年までの最長記録になる。このTAC-50はマガジンの装弾数は5発。ボルトアクションなので、1発撃つごとに手動でボルトレバーを操作して排莢する。

 某アニメで有名なヘカートIIは おフランスのP社製。ボルトアクション式で装弾数は7発。

 陸自では前出のB社のXM500の導入を進めている。同社のM82A1の後継で、固定された無反動バレルによって、より安定して正確な射撃を可能としている。ブルパップ式のため全長も短くなり、軽量化されている。装弾数は10発。他の対物狙撃銃はいずれ退役になる予定。

 鏑木班が使用するのはM82A1とTAC-50。TAC-50は次期対物狙撃銃策定時の候補として数丁が購入されたうちの一丁。これが百瑛の手にあるのは、それが百瑛だからである。


■12.7mm機関銃

 米国B社のM2機関銃もしくはその派生型。第二次大戦中から使用され続けるロングセラーで12.7mm機関銃の代名詞と言って良い。12.7mm機関銃と言えば、間違いなくこのM2のことである。命中精度も高く狙撃運用されたこともある。

 自衛隊ではベルギーのF社が改良したM2HB-QCBを主に使用している。これはバレル交換を簡便にしたタイプ。ヘリコプターのドアガンやRWSには、発展型のM3MやM3Pが使用されている。

 ドアガンの場合は銃本体に取り付けた光学照準機の情報をガンナーのヘルメットのバイザーにAR表示するヘッドアップディスプレイになっている。茂木機のガンナーの森友が使ってたのもこれである。



■偵察用オートバイ

 K重工グループのモーターサイクル部門社製の市販車KLX250がベースのモデルは、頑丈で取り回しが抜群で評価も高く、2016年に市販モデルのKLX250が生産終了した後も自衛隊向けの生産は続いた。だが、2028年からは従来のKLX250ベースの強化フレームに、エンジンはレース用のKX250をベースにスペックダウンして耐久性向上などの改良を施したものを搭載した全くのオリジナルモデルとなった。けど、名称はKLX250のままなのは謎である。

 鏑木班のは旧型のKLX250ベースモデル。



■ジェットフォイル

 米国航空機メーカーB社製の水中翼船をK重工でライセンス生産したもの。ジェットフォイル929-117が正しい名称。高速航行時も翼が水中に没してるので、全没翼型と言うそうな。ガスタービンエンジンで駆動するウォータージェット推進で、その速度は45ノット (時速約83km)に達する。

 政宗隊が運用してるのは、KS汽船が転移のために無くなってしまった釜山航路で使用していたもの。これを国が借り受けたものである。外国航路で使っていた船舶は海外に売り払ったり、こうして国が借り上げたりしている。



■3,000トンの貨客船

 外国航路で使用してたもの。RO-RO船というタイプのものでフェリーのように車両を上げ下げするランプがあり、トレーラーなどの車両を収納する専用の甲板を持つ。大きさとしては『フェリー屋久島2』ぐらい。貨物は備え付けのクレーンでも積み込める。

 旅客定員は300名ほどだが、貨物室やデッキ、車両甲板などまで含めて人を乗せれば、2000人ぐらいは搭乗できる。



■戦闘強襲偵察用舟艇

 米軍ではコンバット・ラバー・レイディング・クラフト=CRRCなどと言うらしい。折りたたみ可能なゴムボートで、インフレータブルボートと言う。コンプレッサーや手動のエアポンプなどで数分で膨らませ展開可能で、折りたたむとボート本体は一人で運べるほどコンパクトになる。

 さまざまな場所からの発進が可能で、高い汎用性があり、浮力が大きく多少荒れた海でも安全で、ステルス性もある。防弾製は低いが空気漏れには強く、少々の穴ぐらいでは航行に支障はない。

 自衛隊ではフランスのZ社製を購入していたが、完全転移後は国内の運動靴メーカーとしても有名なA社がライセンス生産することになっている。

 鏑木班のは、Z社製FC 470エヴォリューション8にY発動機社製のウォータージェット船外機を2機搭載したもの。



■複合型ゴムボート

 海保ではこう呼ぶようだが、一般的には複合艇、またはRIBと言う。船体はほぼラバー製だが、船底部にアルミなど硬質な素材を使用している。

 ツェリンナートの村人達が使うのは戦闘強襲偵察用舟艇と同じフランスZ社製の複合艇。長さ5〜6.5mのモデルの中古品だが1艘当たり平均して200万円ほどするので投資額としては結構な額ではある。

 ツェリンナートの人たちは普段はヨットのような三角帆を張って使っていたので、政宗たちは気がつかなかった模様。

 モノはついでだが、海保ではZ社製RIBを2021年頃から導入しているが、こちらについてはY発動機社がライセンス生産する事になっている。



■よど型巡視艇『みのお』

 海上保安庁の巡視艇。艦種としては35メートル型PCとなる。

 就役から30年以上経つので平常ならそろそろ解役だが、近隣諸国が無くなってしまったために巡視船や巡視艇は日本近海では余り気味で、この『みのお』のように改修を受けて遠方の開拓地などに配置換えすることが少なくない。

 伸縮式放水塔は最大で海面上約17メートルに達する。主機関の出力増強という名の魔改造ゲフンゲフン〜によって放水量は毎分20,000リットルに達し、消化剤の泡原液を約13,400リットル、粉末消火剤を約2,000 kg搭載するなど消防能力を強化しており、消防巡視艇とも呼ばれる。

 高圧放水銃は放水塔に毎分5,000リットルのものが2基、操舵室上に毎分7,000リットルのものが1基、船首甲板上に毎分3,000リットルのものが1基装備されており、放水塔の放水銃の1基に取り付ける形で粉末放射銃が1基装備されている。



■マカダム工法

 マカダムさんが発明した舗装の工法。大きな岩を砕いてできる砕石を敷き詰めて、ローラーなどで圧し固める。砕石は尖っているので、互いにしっかりと噛み合うため、崩れることがない。仕上がりは美しく、耐久性もあり、馬の足掛かりも良いので、自動車が普及する前まではスタンダードな舗装だった。



■マスケット

 先込め式のライフリングの無い歩兵銃。マスケット自体が銃の事だが、日本においてはこの語に馴染みがないため、マスケット銃と呼ぶことが多い。

 点火機構は初期は火縄だったが、後にフリントロック式の点火機構のものが主流となった。さらに紙製薬莢が使用されると射撃間隔が短縮された。フランスによる銃剣の発明はこの後になる。

 さらに雷管式=パーカッションロック式の点火機構になり、より信頼度が上がる。

 とはいえ、滑空銃であるため命中精度は低く、集団で近距離からぶっ放す戦法ぐらいしか効果的な用法がなかった。ちなみに信長なんかが運用してた火縄銃もマスケットである。

 クムル国軍が使用するのは銃剣付きのフリントロック式のマスケット。独自の雨対策をしている。相当の雨量でない限りは高確率で作動する。



■蒸気帆船の装甲フリゲート

 蒸気帆船と言うとサスケハナ号や咸臨丸のような外輪船を想起することが多いと思うが、クムル国軍のフリゲートはスクリュー船である。したがって最大で14ノットぐらい速度が出せる。装甲艦というのは鉄製の装甲板で覆われた軍艦で、帆走もするものについては汽帆装甲艦という。装甲フリゲートは概ね排水量6,000トン以下。

 クムルのフリゲートは元々はただの3本マストの蒸気帆船だったものを改造して装甲艦としたもの。全長は80mほど。排水量は5800トン。最大速力は汽帆併用で17ノット。汽走のみだと14ノット。改装船のため装甲自体は薄いが、喫水の下まできっちり全部を覆っている。砲列甲板は1層で20cm前装式ライフル砲を両舷で44門装備している。



■竜母艦

 竜を乗せるための母艦。戦列艦に似た形をしている。ただ地球の戦列艦よりもかなり大型で、4本マスト、全長は110m。排水量は9000トン。こちらも汽帆装甲艦で、フリゲートと同じく木造艦に追加装甲を施したもの。ただし吃水の下までは覆っていない。スクリュー船である。

 竜を揚げ下ろしするのに、船首部分が開いてランプ状になる。また、海上で飛竜の発着をするためのデッキが船首にある。

 最大で走竜を48騎、飛竜を16騎搭載できる。



■37式小銃

 日本版のOICW=個人主体戦闘武器的な次世代小銃。

 90年代からずっと、歩兵1人の火力をどこまで底上げできるのか、というのが世界の軍隊の一つのテーマだった。さらに湾岸戦争以後は兵士のハイテク化をどうするか、もテーマとなった。前者は1人の兵士にどれだけの兵装を持たせるかということであり、後者は状況を客観的に現場の兵士にどう認識させられるか、ということである。

 20年代後半の海外、特に米国からの兵器購入への圧力に対抗する一環として、次世代小銃調達が前倒しになる。その選択肢の一つが日本版OICWの開発だった。防衛庁ではOICWとは命名せず、次世代型汎用火器システムと呼んだ。

 米国のMX29や韓国のK11複合型小銃の失敗を受けて、日本では合理的なアタッチメントの追加、変更によって用途変更が容易であること、最適化された光学装置と統合された情報機器との連携、これらを主体に研究開発が進められた。

 その結果、というか出来レース気味ではあったがH社のEX556が選抜され、37式5.56mm汎用小銃として正式採用された。20式5.56mm小銃とはしばらく併用になる。

 外観はF社のF2000に似たブルパップ方式の自動小銃で、各部がモジュール化されており、その付け替えでPDW=個人防衛火器型、カービン型、スナイパーライフル型、分隊支援火器型に改造できる。

 鏑木たちが持っていたのはPDW型。最もバレルが短くストックも短く、有効射程も短い。

 百瑛がニノ村攻防戦で使ったのはカービン型に自前のスコープをつけて整備したもので、スナイパーライフル型とは異なる。スナイパーライフル型はさらにバレルが長く、先端にはマズルブレーキがついており、反動を軽減するようになっている。



■34式鉄帽

 自衛隊の制式戦闘用ヘルメット。88式鉄帽2型を代替する物として、米国のECHやACHを参考に開発された。鉄帽と言うが、鉄はおろか金属製ですらなく、超高分子量ポリエチレン製で、軽量化、防護能力を向上させている。従来のアラミド繊維製の88式では防げなかった小銃弾も阻止できる。あご紐は4点式で、内装はベルクロ留めのクッションパッド式。

 正面には暗視装置の基台が取り付け可能で、また側面には記録用のCCDカメラも取り付け可能である。

 ちなみに、現場で働いていただく島民の皆さんに被ってもらうのは、アラミド繊維製の高所作業用安全ヘルメット。



■4枚羽根のドローン

 長らく自衛隊ではS製作所がライセンス生産するカナダA社開発のクアッドコプターを使用して来た。しかし、鏑木班が使用するのはオーディオでやゲーム機で有名なS社のクアッドコプター。A社のものよりもやや大型だが、より静かで、運搬能力が高く、カメラ機能が高品質なのが特徴。



■水中スクーター

 ドイツR社製のブラックシャドウを自衛隊用にカスタマイズしたもの。陸自の特殊作戦群、第一空挺団、海自の特別警備隊、海保の特殊警備隊が使用する。鏑木班が保有するものは、海自の特別警備隊仕様のもの。何故あるのかは深く追求しないこと。「まぁ、政宗だから仕方ない」で片付くことらしい。



■紐状の爆薬

 モンロー/ノイマン効果を利用した破断用の特殊爆薬。成形炸薬で、貼り付け方向が決まっているため、破断したい面に対して正しく設置しないと効果がない。

 爆破で生じるジェット噴流によって金属などを破断するので、破断した内部の温度が上がるなどの効果はほとんどない。

 というような秘密兵器っぽいものが、何故政宗隊にあるのかといえば、もうこれは政宗ミムラの趣味としか言いようがない。



■ファウストさんとかカール君

 いずれも携行無反動砲。前者は独国DN社製のパンツァーファウスト3、陸自での呼称は110mm携帯対戦車弾。自衛隊が門を潜って異世界行く某ラノベ原作のアニメの中で、ドラゴンをぶっ飛ばし「鉄のイチモツ」などと呼ばれているアレと同じもの。2030年をもって正式に調達が終了している。

 後者はカールグスタフM4携帯多目的ロケット擲弾発射器、陸自での呼称は84mm無反動砲(C)。2025年からカールグスタフM3の代替として調達が開始され、34式軽対戦車誘導弾の調達開始後も調達は続いたが、現在は調達を終えている。



■携SAM

 28式携帯地対空誘導弾のこと。91式携帯地対空誘導弾の後継で、91式同様に国産である。誘導方式は変更がないが精度が上がっている。通常の赤外線パッシブ誘導と可視光イメージ誘導とを併用したハイブリッド型の誘導方式で、低赤外線目標や飛行機正面などでも発射可能であり、フレアなどの妨害装置にも対抗できる。



■34式軽対戦車誘導弾

 01式軽対戦車誘導弾および110mm携帯対戦車弾の後継として開発された。01式の反省から赤外線だけでなく可視光画像識別による複合的な誘導方式に変更され、発熱体以外の目標に対しても使用が可能となった。小型軽量化は進み、ミサイル本体の重量は9kgを下回る。発射装置はモジュールの組み合わせによって重量は増減する。最小構成の場合は約8kg。民生部品の使用頻度も上がったので全体としては調達価格はやや下がった。



■SFP9拳銃

 2020年から正式採用が決まったドイツHK社の9mm自動拳銃。正しい型番は「SFP 9 M」。海水などの腐食対策側どこされており、水中から引き上げた直後でも発砲が可能。



■ZX2100

 本話の主人公メカ(笑)。H建機製の大型四脚双腕重機。H建機ではアスタコと言う双腕重機を製造販売して来たが、それの発展型。4本の脚にはそれぞれ独立したクローラーが装備されており、現場の状況に応じて高さを調節したり、角度を変えて停止したりすることが可能となっている。

 足を限界まで伸ばして立てると、運転席の高さは地上4メートルになる。

 話の都合上、時速45kmと言う結構な速度で走れるようにしましたが、現実の作業現場ではここまでの速度は要らないだろうなぁ、と思います。



■新城戸めぐりの簡易救急車

 3 1/2tトラック(通称:3トン半)のダンプタイプの荷台に毛布敷き詰め、その上にシーツをかけて、急ごしらえした簡易救護車。またクッションや担架なども置いてけが人を横にして運べるようにした。

 普通に座れば20人以上運べるが、寝かせてしまうと8人ほどしか運べない。

 3トン半トラックは73年に制式化された時は73式大型トラックと言われていたが、後に制式化の対象外になった。現行のものは2039年に調達開始されたもので、引き続きトラックで有名なIアイ社が製造している。

 現行車両はエンジンはハイブリッドディーゼルターボ。



■宗像あかりの大型クレーン

 青いT社のラフテレーンクレーン。GR-1450EX-7と言う10輪車。ひとつの運転席で走行とクレーン操作が行える。ブームの長さは最大に伸長して60m。最大つり上げ荷重が145トン。とにかく大きいが、宗像は手足のように操る。



■遠乃井の大型クレーン

 黄色いK社のクローラークレーン。その名の通りクローラーで移動する。最大つり上げ荷重は200トン、ブームの長さは18〜94m。



■真嶋の大型油圧ショベル

 青緑色K社の大型油圧ショベル。移動の足はクローラー。ブームはアタッチメントでサイズ、用途を変えることができる。真嶋が今回使ったのはハサミ状の解体用アタッチメント。

 パワーショベルっていうのはホッチキスみたいな商品名なんですね。知らなかったー。



■霧島のK社製大型ホイールローダー

 黄色のK製作所社製の大型ホイールローダー 。バケットの容量が13立法メートルのもの。

 K社は世界最大のホイールローダー を作ってたりもしますが、今話のはそれではありません。



■コンパウンドボウ

 滑車を利用した洋弓。効率よく引くことができる上に、引き切ると保持力を軽減する仕組みがあり、8割から9割程度の力で保持できるため照準がしやすくなり、命中率を上げることができる。

 中には最大飛距離が1,200mなどと言うものもあるようだが、ヴィーネが使う弓は最大射程が250m、有効射程が120〜150mほどのモデル。一回打ったら疲れちゃうような強いものや、足を使って引くようなものだと実用性に欠けるからね。



■ドラゴン・飛竜・走竜

 このお話の新地球における飛竜は竜種の一つで空を飛ぶもの、一方の走竜は二足走行するものである。竜種は旧地球での恐竜の竜盤類に骨格が酷似している。

 飛竜はモモンガやムササビのように前脚から後脚の間に皮膜がある。この被膜は体躯からすると比較的薄く、飛行中の姿勢制御を行うもので、飛翔そのものにはある程度しか寄与しない。体型からして飛行には向いていない。飛行そのものは魔法で行なっている。そのため飛行能力は高く、時速200km程度で数日間の飛行ができる。食性は肉食主体の雑食。寿命は40年ぐらい。

 走竜は外見も骨格もオルニトミムス類に酷似している。走行能力は高く時速60km以上で1時間以上走ることができる。性格は大人しく、食性は植物食主体の雑食。寿命は40年ぐらい。

 ドラゴンは全く種として異なる。幻獣に分類される。身体は鱗で覆われているが骨格的にはネコ科の大型猫族に近い。骨格だけ見ると背中から翼の生えたネコである。

 体格を考えるとその翼では空気理学的に飛行は不可能である。飛行はするのだが飛竜と同様に魔法によるものである。ただ翼で方向転換などはしないので、その役割ははっきりしていない。

 ドラゴンは好奇心が旺盛で知能も高い。幼体は人に馴れやすく、魔導具などでサポートすると比較的容易にテイミングできる。成体はテイムできないが、人語を解するので、コミュニケーションをとることができる。超長寿で、幼生期が百年程度あり、その後成体になると千年以上生きると言われている。時に信仰の対象になって神格化されて祀られることもある。

お粗末様でした。

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