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15話

「こちらが雲のロールケーキになります。このままでもおいしく召し上がっていただけるとは思いますが、お好みで蜂蜜やりんごのジャム、木苺のジャムを添えてお召し上がりください」


 まずはケーキの皿とジャムや蜂蜜の入った皿を並べる。目を輝かせて見守ってくれるお客様を見るのは給仕係としても楽しい時間である。


「まあ、おいしそう! 評判通り、ふわふわのケーキなのね。クッションみたいだわ」

「もう、お母さんったら。雲のケーキなんだから雲みたいでいいじゃない」

 少女が呆れたように言うと、婦人はころころ笑う。

「あら、どちらでもいいじゃない。家のクッションだってふわふわなんだから」

「そりゃそうだけど。あ、ねえ、こっちが私のケーキ? すっごくかわいい!」

「はい。こちらが木苺のケーキになります。多少酸味の強いケーキですから、お好みでこちらの木苺のジャムやクリームを添えてお召し上がりください」

「ああ、どうしよう! すっごくおいしそう! ねえ、お母さんもこっちのケーキがよかったんじゃないの?」

「まあ、いいのよ。ずっと前から雲のケーキを楽しみにしていたんだから、お母さんはこっちでいいわ」

「確かにそっちもおいしそう!」

「それなら、半分こにしましょうか」

 楽しそうな会話に思わず微笑みながら、白地に金の文様の入ったカップを置いて紅茶を注ぐ。

「こちらの紅茶は『光の帯』です。香り豊かな紅茶で、シュヴェーン川の雄大な流れと恵みを表していると言われています」

「ああ、良い香りね。ベルヴァルトの紅茶も楽しみにしていたのよ」

「ありがとうございます。こちらは『花かんむり』。花の香りのする春らしい紅茶ですわ」

「かわいい名前ね。ねえ、ベルヴァルトの紅茶はこのお店でも買えるんですか?」

「はい。何種類かは売り場の方においてありますわ。今日お出しした『光の帯』や『花かんむり』ももちろんあります。よろしければ、お帰りの際にご覧になってみてください」

「ありがとう! 見てみるわ!」


 うれしそうに紅茶やケーキを口にしては「おいしい!」と素直に歓声を上げてくれる親子に丁寧に一礼して、ワゴンを押す。


 今の時刻は二時二十分。込み合うのは三時前後からだ。注文を聞いていないお客様はいないし、アデーレや他の給仕係たちもお客様の給仕を終えて、今は店内の様子を見ながら待機している。新しくお客様が来店されるまで少しくらいの時間なら他のお客様と話していても問題はないだろう。


 ワゴンを厨房に返してから、向かう先はエリーゼとルーマンのいる十番テーブル。


 目に入るのはいつまでも見ていたくなるような、幸福を絵に描いたような光景だった。


 お茶を飲む老紳士と微笑みを交わしながら傍らに立つ美しい少女。


 その光景はゲームで見た二人のただ一枚きりのスチル「ひとときの幸福」とよく似ていた。


 「マルガレーテ」でルーマンと名乗る彼の本名はオリヴァー・レーヴェンタール卿。


 エリーゼの母方の祖父であり、隠しキャラでもある彼の名前はゲームの説明書には書かれておらず、ファンブックにのみ立ち絵とプロフィールがある。レーヴェンタール家は代々重臣を輩出するほどの名家であり、オリヴァー自身もまた、その能力や人柄から国王に重用された臣下であった。国王から惜しまれながら隠居して十年以上経ついまもなお、折りに触れては王宮へと戻るように要請があるが、体調と年齢を理由に断っている。


 だが、オリヴァーが王宮を辞した真の理由は愛する娘が亡くなったためだった。彼は娘が連れてきた男がレーヴェンタールの名にふさわしくないと反対し、それを押しきって駆け落ちまでした娘を激情のままに勘当する。やがて孫であるエリーゼが産まれたことを手紙で知らされても、彼の怒りは決して解けることはなかった。


 だが、娘が病で亡くなったことを知らされて、彼は初めて後悔する。意地を張り続けていたために、娘に一度も会えないままに永遠に失うことになってしまったのだ。愚かな自分を呪いながらも孤独な日々を送っていたある日、オリヴァーはエリーゼと出会う。娘の生き写しのようなその姿、明るい笑顔、優しい物腰。エリーゼと関わることで、彼はようやく人としての感情を取り戻す。真っ暗だった世界に光が灯され、忘れ去ったはずの幸せな日々を思い出すのだ――。


 テーブルに近づくと、エリーゼが振り返ってにっこり笑う。


 こうして改めて見てみると、二人は顔立ちこそ違うものの、まとう雰囲気がよく似ている。上品で、優雅で、何よりもその瞳の色が優しい空の色――勿忘草の色なのだ。


「いらっしゃいませ。ご無沙汰しております。ルーマン様」


 わたしが礼を取ると、カップを置いたルーマンは穏やかな笑みを浮かべる。

 

「ごきげんよう、クラリッサさん。階段から転落されたと伺いましたが、お体はいかがですか」

「ご心配どうもありがとうございます。この通りなんともありませんわ」

「確かにお元気そうですね。ああ、本当によかった」

 ルーマンは安堵のため息をつく。

「元気いっぱいなのはよろしいですが、気を付けなければなりませんよ。お転婆なお嬢さん方。怪我をしてしまってはいけませんからね」


 わたしとエリーゼは顔を見合わせて笑う。


「あら、ルーマン様。わたしはともかくエリーゼはしとやかな淑女ですわ」

「おやおや、果たしてそうですかな。この老いぼれの目には、クラリッサさんよりエリーゼさんの方がもっとお転婆で、もっと無茶をしそうに見えるのですが」

 ルーマンがからかうように言うと、エリーゼはいたずらっぽく目をきらめかせる。

「まあ、ルーマン様には敵いませんわ。これでも精一杯隠していたつもりでしたのに見抜かれてしまいましたのね。ご忠告ありがたく、お転婆は控えるようにいたします。そのかわり、ルーマン様もお体を大切になさってくださいね。ルーマン様に何かあったら、私だけではなく店の皆も心配しますもの」

「わかりました。約束しましょう」

 ルーマンが重々しくうなずくと、エリーゼは微笑みながら彼のカップに紅茶のお代わりを注ぐ。

「ああ、良い香りだ」

 ルーマンは軽くジャムを口にすると、おいしそうに紅茶を飲む。

「これはエリーゼさんの作られたものでしょう? 今日の木苺のジャムも春を思わせる、とても優しい味ですね」

「ありがとうございます。ルーマン様」

 ルーマンは満足げに目を細める。

「ケーキも紅茶もジャムも、実においしかった。――ああ、本当に、ここに来ると、いつだって、私はとても満ち足りた気分になれる」


 ルーマンが、エリーゼのおじいさまがこんなにも幸せそうに笑っている。


 彼を見守るエリーゼも、また、うれしそうに微笑んでいる。


 そのとき、わたしは突然理解した。ルーマンこと、オリヴァー・レーヴェンタール卿はエリーゼが孫だとわかっている。わかっていて、何も言わずにいるのだ。


『亡くなったお母様はよくジャムを作ってくださったわ。私、作り立てのジャムと一緒に紅茶をいただくのが大好きだったの』


 屋敷に来たばかりの頃、エリーゼはそう話してくれて、わたしをジャム作りに誘ってくれた。わたしとエリーゼは厨房で料理人頭に鍋を一つ借りて、その季節にふさわしいジャムを作ったものだ。


『お母様はいつもおっしゃっていたわ。幸せをいっぱい詰め込むからおいしいジャムができるのよって』


 だから、わたしたちはたくさんの幸せを詰め込むように楽しくジャムを作った。二人でおしゃべりをしたり、歌ったりしながら、果物や花びらを煮詰めていくと、きらきらした宝石のようなジャムができるのだ。


 そのとろけるようなジャムをスコーンにつけたり、パンにつけたり、ふんわりとしたスポンジケーキに乗せたり、作り立てのジャムそのものを味わったりしているうちに、大量に作ったはずのジャムがあっと言う間になくなってしまうのも、「娘たちの手作りのジャム! 私だって食べたかったのに!」と父さんが嘆くのもいつものことだった。


 それはともかく、「勿忘草のエチュード」において手作りのジャムは、オリヴァーにとって重要な意味を持つ。


 いつも穏やかで優しいオリヴァーをエリーゼは祖父のように慕うようになり、甘いものを好む彼のために手作りのジャムを持って行く。そこで一緒にお茶を飲み、ジャムを口にしたとき、彼は初めて涙するのだ。そのジャムはとても懐かしい味――貴族の娘らしくない、ジャム作りという趣味を持っていた愛娘がよく彼のために作ってくれたジャムと同じ優しい味――だったのだから。


 突然涙ぐむオリヴァーに驚いて立ち上がり、その手を取るエリーゼ。


『あなたにだけは幸せになってほしい』


 エリーゼの手を両手で包みながら、祈るように、静かにオリヴァーは言う。 


『もしもそれすらも叶わなければ、私に残るのは後悔ばかりです。私の人生は、すべて、後悔ばかりになってしまう』


 なぜ、そんなにも自分を気にかけてくれるのか、と問いかけるエリーゼに彼は微笑む。


『あなたは早くに亡くなった私の娘によく似ているのです。あなたが微笑むと娘が帰ってきたような気分になれる。あなたといるとき、いつだって、私はとても満ち足りた気分になれるのです』


 オリヴァーは決してエリーゼに真実を伝えられない。祖父だと名乗ってしまえばレーヴェンタールの家の名を彼女に背負わせることになってしまう。これまでのような生活は送れなくなってしまうだろう。


 だから、オリヴァーは誓うのだ。祖父だと名乗らないままで、エリーゼの幸せのために何でもしようと。


 皮肉にもその決意によって、オリヴァーは王宮に戻ることになり、レオン王子ルートの「俺だけの女王陛下」エンドに至る過程でエリーゼを守るために命を落としてしまうのだ。


――ああ、おじいさま!


 その悲劇的な運命に何度涙したことだろう。エリーゼがオリヴァーを祖父だと知るのは彼が亡くなった後なのだ。だが、エリーゼが影の女王として君臨することになるそのエンドはわたしの大のお気に入りだったため、やむおえず、何度もそのエピソードを見るはめになってしまった。


 王妃となったエリーゼが臣下に冷ややかな口調で命令したり、容赦なく叱責する場面もすばらしかったが、何よりもあのラスト、レオンが跪き、エリーゼの手に口づけながら忠誠を誓う場面がたまらないのだ。あのときのエリーゼは「俺だけの女王陛下」とレオンと一緒にひれ伏したくなるほどに威厳に満ちていた。余談だが、このルートによってエリーゼはファンサイトで「女王陛下」、「女王エリーゼ」と称えられるようになった。なお、ゲーム内で交わされた臣下たちの「おい、やめろ。麗しき女王陛下から毒杯を賜りたいのか」、「むしろ賜りたいね」という軽口はファンサイトにおいて妄想にふけりすぎた罪深き愚民への決まり文句となったのである。


 当然、罪深き愚民たるわたしも毒杯を下賜されてもおかしくないほどに「女王エリーゼ」に萌えに萌えまくって、二次創作を書き殴った。他ルートでも女王エリーゼが君臨した場合を妄想しては小説を書いたものだが、いちばん萌えたのは年下のマルクルートだった。(もちろん他ルートのエリーゼも捨てがたいが)


 止まらなくなった女王エリーゼの妄想をそっと頭の片隅に押し込みながら、シュヴェーン川を眺めているルーマンの穏やかな表情を見て、彼にとってはこれでいいのかもしれない、と思う。


 たとえ祖父だと名乗れなくても、エリーゼが「マルガレーテ」にいる限り、いつだって会えるのだし、幸せそうに働く姿を見ているだけでも彼は幸せなのだろうから。


 けれど、エリーゼは違う。あのどうしようもない彼女の父親以外に肉親がいるのだと知ったら、きっと喜ぶことだろう。だが、もしもルーマンがエリーゼに祖父だと名乗り、周囲にレーヴァンタール家の令嬢だと知られてしまったら、彼女は「マルガレーテ」で働くことはできなくなってしまう。


 それは、エリーゼの幸せではない。今のところ、エリーゼは「マルガレーテ」にいることを何よりも望んでくれているのだから。


 だが――切ない。


 目の前にいるのに決して名乗れないなんて、なんて切ないことだろう。


 そのどうしようもない切なさに、思わず両手をきつく握りしめたとき、ルーマンの不思議そうな声がした。


「おや、クラリッサさん。あそこにいるのはあなたのアルフレート君ではありませんか?」

「――え?」

 わたしはルーマンの見ている方向を見て、「ええ」とうなずく。

「確かに、アルフレートです。わたしのアルフレートではありませんけれど、アルフレートに間違いありませんわ。……一体、何をしているのかしら」


 街路樹の傍にアルフレートが佇んでいる。首をかしげながら街路樹を見上げたと思ったら、軽く飛び上がって、その勢いのままに尻餅をついた。


 驚いて身を乗り出すと街路樹の陰から銀髪の青年が現れて、アルフレートに転がった帽子を差しだすのが見える。あたふたと帽子をかぶるアルフレートの様子に笑いをこらえきれないのか、彼は両手でおなかを抱えている。


「アルフレートと一緒にいるのは、レオン様かしら」


 「マルガレーテ」では名字を名乗らず、城勤めのレオンと名乗る彼は、もちろん、攻略対象の第二王子レオンである。


「ええ。レオン様ね。それに、カイルお兄様もいらっしゃるようだわ」

「エリーゼさん。私の目には二人しかいないように見えるのですが、兄君はどちらにいらっしゃるのですか?」

「そこの木に登っているようですわ。葉っぱの隙間から兄の姿が見えますもの」

「……木、ですか?」

「木の中!?」


 当惑したルーマンと一緒に目をこらしていると、エリーゼの言う通り、木から黒髪の青年が降り立つのが見えた。


「まあ、カイルお兄様ったら、また木に上っていらしたのね」


 エリーゼを見守ることが生きがいであり、生きる理由でもある、彼女の義理の兄カイル・クレヴィング。


 カイルの黒髪には盛大に葉っぱがついていた。彼は眼鏡を押さえながら、もう片方の手で乱雑に髪をかきまわして、葉っぱを振るい落としている。


「ええと、その、エリーゼさんの兄君は、よく木に登られるのですか?」

 困惑したようにルーマンが問いかける。

「ええ。兄は木に登ることはもちろん何かに隠れることが大好きなんです。兄の趣味のようなものですわ。疲れているときに隠れていると心が落ち着くのですって」


 正確に言えば「疲れているときに何かに隠れて、エリーゼに気づかれないようにエリーゼを見ていると心が落ち着く」という趣味である。ファンブックにも記載されていた公式で認定された趣味であり「ストーカー眼鏡」の異名を持つ、実に彼らしい趣味だ。


「――そうですか。それは、その、なかなかに」

 ルーマンは言葉を探すように遠い目になる。


「個性的な、趣味ですね」

「ええ。とても兄らしい趣味だとは思いますけれど、怪我をしないかどうかだけが気がかりですわ。まさかあんなところにまで隠れるなんて、よほど仕事が忙しいのでしょうね。疲れがたまっているのかもしれませんわ」


 エリーゼが心配そうに言ったとき、店の扉が開かれた。軽やかな鈴が響き渡ると同時に涼やかな声がする。


「ごきげんよう。やあ、今日もきらきらしたキャンディーのように美しいねアデーレ。きみに会えてとてもうれしいよ。さて、俺の宝石のようなキャンディー。俺たち三人が座れるような素敵な席は空いているかな」


 現れたのは美しい銀の髪を青いリボンで束ねた長身の青年だった。深い青の瞳で店内をゆったりと見渡しながら、自然と集まった視線に優雅な笑みを返すと「かっこいい……!」、「すてき……!」、「王子様……!」という感嘆の声がもれる。


 やがて視線がわたしとエリーゼに止まり、片目をつむって見せる。


「いらっしゃいませ。ようこそ、レオン様。もちろん、空いておりますわ」

「ああ、よかった。さすがは俺のキャンディーだ」

「カイル様。アルフレート様もようこそいらっしゃいませ」

 続いて入ってきたのは、強風に吹かれたような髪型のままのカイルと放心したような顔のアルフレートだった。


「ちょうど窓際の席が空いておりますわ。皆さま、すぐにお席にご案内いたします」

 アデーレは彼らを先導しながら、戦闘態勢の顔でわたしとエリーゼに視線を送る。


 この目立つ三人が窓際の席に座ると、決まって忙しくなる。まして、これから喫茶室でも一日で最も忙しいお茶の時間になるのだ。わたしとエリーゼもそろそろお客様を迎える態勢を整えなければならないだろう。


「――それでは」

 ルーマンが立ち上がる。

「私はそろそろお暇しましょう。今日は家の者にケーキを買って帰りたいので、お店の方にも寄りたいのですが」

「それではご案内いたしますわ。ルーマン様」

「わたしもご一緒します。お見送りさせてください、ルーマン様」


 ルーマンは歩きながら、窓際の席に落ち着いた三人をさりげなく見やる。


「エリーゼさん。あなたの兄君と一緒に来られた方は兄君のご友人なのですか?」

「ええ。兄の勤め先の同僚の方です。いつもお店に来ていただいていますわ」

「そうでしたか。いえ、ご友人の方はどこかでお会いしたことがあるような気がしたのですが、きっとこちらで見かけたことがあったのでしょうね」

 ルーマンの目がすっと細まり、わたしは内心ぎくりとする。


 彼は「レオン」が「レオン王子」だと気づいたかもしれない。家名を名乗っていないとはいえ、堂々と本名の「レオン」を名乗っているうえに、一緒にいるカイルだってレオン王子の秘書官なのだからばれない方がおかしいのだ。


「エリーゼさんも兄君のご友人の方とは親しくされているのですか?」

 ルーマンの口調が固くなる。

「ええ。親しいと申し上げていいのかわかりませんが、いつも良くしてくださっています。兄と仲良くしてくださっているとても優しい方ですわ」

「――そうですか」

 ルーマンは何やら考え込むような顔になる。


 第二王子レオンは女好きのどうしようもない駄目王子だと噂されている。ただ、それは彼の複雑な生い立ちや立場上、わざとそんな振りをしたり、悪評を流していたりしただけだったのだが、その噂のためにルーマンは彼のことをよく思っていないのかもしれない。ゲームのレオン王子ルートにおいても、彼はエリーゼとレオンが恋に落ちることを、反対しないまでも心配し続けていた。


 ルーマンはどこか上の空のまま、売り場へと歩いて行った。




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