EP.Prologue
1
私はある夢をみる。ちくたくちくたくと時計の針の音を現実では鳴り響く。
「やあ、ノノ。調子はどうだい」
「うん、まあまあかな」
私は夢の中で二人の人と話している。男の子と女の子だ。
「それは何より。ノノが元気なかったら、私も心配だよー」
「大丈夫。私はいつも通り」
だってこれは夢の中の出来事で、実際には王位継承のため、作法や父の教えを聞くことが日課だからだ。私に母はいない。母は戦時中、爆発に巻き込まれて戦死したと聞く。だけど、私はいつも淋しさを誤魔化すため、また父に心配をかけないため、笑顔でいる。「大丈夫。なんとかなる」
2
視点は変わった。
「オレさまの出番だー!ひゅーどどど!」
「お兄ちゃんやめてぇ」
いつものように俺と弟のハナリがごっこ遊びをしていると母さんがやってきて少し溜息をついて、「ご飯よ」と遊びをやんわりやめさせる。
〜
「父さん、今日もブラッドの研究?それとも戦争?」
「そうね……。遅くなるらしいから先食べようか」
毎日ご飯がたべられることがしあわせだ。
今日はおかゆと命懸けで奪った鮭を半分。
———、———。
そして寝られることも。
あの頃よりは世間のことを少し把握して書いているつもりです。それはそうと某公共放送でやってるドラマいいですよね。
「ジークアクス」なんかもあれはあれで良かったです。