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ts軍師さんと王子様  作者: アディ
TS軍師さんの話です
9/50

ココ「王子様の両親への挨拶の話です」

国王「ははは」


王妃「おほほ」


オリンポス「(えっー、どうしてこうなった!?)」


ココ「前回のあらすじ、オリンポスさんの育乳の裏には貴族の策略がありました。後、オリンポスさんは王様に挨拶に行くことになりそうです」

オリンポス「今なんて?」


王子ソーラス「君を両親に紹介したい。日程は決めて置いたからその日開けといてくれないか?」


オリンポス「ふぇ!?」


……


オリンポス「ロイド、エイジ、両親に挨拶って完全に結婚とかのあれじゃん。しかもその2人ってこの国の王様と王妃様って話だよね?どうしよう!?」


エイジ「結婚すれば良いんじゃね?」


ロイド「ってかまだ男でいること諦めてなかったのか」


オリンポス「諦めてないよ!ちょっと流されちゃったけど、全然諦めて無いからね」


ココ「うーん、オリンポスさんが男側でソーラスさんに女側やってもらうってのはどうなのでしょう。」


ロイド「それは無理だね。」


オリンポス「……この国は男尊女卑が強いからね。貴族の男性を女性化させるってのは原則出来ない。相手も貴族ならそういう話はあるけど、僕平民だし……」


エイジ「うん、諦めが肝心じゃね?」


オリンポス「うわーん」


ココ「よしよし」


オリンポス「なんとか、なんとかならない?考えろ僕何でも良いから考えをひねり出すんだ……」


オリンポス「状況を整理すると、ソーラスは王子で僕の事が好き。僕はソーラスの事は嫌いじゃないけど女性化は嫌。この国の文化として女性化は身分の低い相手がする。僕とソーラスはやることはやってしまった……」


オリンポス「駄目だ、なんにも浮かばない、あー、建国して王族になるぐらい?無理だよー」


エイジ「そもそもオリンポスって男側でできんの?やった事無いんじゃね?」


オリンポス「……しょせん僕は雌だよ、うわーん」


ロイド「まぁ現状把握はできたし、建設的に国王様との話をどう進めるか考えようか。俺達も手伝うからさ」


ココ「ロイドさん実質的にトドメですね。それ」


オリンポス「ううう、とりあえず、なんて言ったら良いの?ソーラスさんをください?」


エイジ「どっちかというとお前が貰われる側だけどな。んーソーラスに聞くのが一番なんじゃね?」


オリンポス「そうだけど、ソーラス頼りで考えないのも駄目かなって」


ロイド「まあまあ、んじゃ後でソーラスを交えて作戦会議だ」


……


王子ソーラス「うーん、父と母に何を言うか、か。別に僕としてはオリンポスはついて来てくれるだけで良いのだけど……」


ロイド「じゃあ、何を話すつもりだったのかな?ソーラスの話を聞かせて欲しい」


王子ソーラス「もちろん君との婚約と公爵家政策の実施時期についての話し合いをするつもりだったんだけど。あ、まだ君の整理がついて無い感じかな。」


オリンポス「……」首を縦に振る


王子ソーラス「婚約の話は無理にしなくても良い。君が良いってタイミングまで待つから。」


オリンポス「自分のことばっかりでごめんね。えっと、とりあえず婚約はなしで話をしたいんだ。どうにかならない?」


王子ソーラス「良いよ。じゃぁどういう話が良いかな。婚約はまだでも良いけど、父さん達に君の後ろ盾になって欲しいんだよ。」


ロイド「そうだな。オリンポスの価値を認めて貰えば良いんだよな。オリンポスこういうの得意だろ?」


オリンポス「心が弱ってて考えが浮かばないんだよね。ちょっと待って」


ココ「じゃあ私達でオリンポスさんが考えやすい様に状況を整理しましょう。」


エイジ「とりあえず、ソーラスのお父さんは分かるけど、王妃様って確か複数いるんじゃね?」


王子ソーラス「そうだね。父は3人の王妃がいて、僕の母親である正妃が来る事になってるよ。」


オリンポス「正妃って王妃様の中でも一番位が上だよね。確か正妃かどうかは元の貴族の位で決まったはず。」


王子ソーラス「そうそう、正妃と2番妃と3番妃がいて、それぞれ子供がいる感じかな?3番妃は兄さんつまり次期国王を産んだ人で2番妃は姉さんと妹を産んだんだよね」


エイジ「王妃の仲はいい感じなのか?そういうのって権力争いが激しい印象があるんだよな」


王子ソーラス「よく知ってるね。それも異世界知識なのかな?王妃の仲は良好なんだ。ただ王妃の裏にいる貴族達は仲が悪い。兄さんが成人してるからあんまり聞かなくなったけど、正妃の子供である僕を次期王にって声も結構あったかな。」


王子ソーラス「3番妃と国王は恋愛結婚で、貴族の格はあんまり高く無いのも理由になってるね。」


ロイド「なるほど、公爵位を急ぐ理由も分かるな。」


ココ「オリンポスさん大丈夫でしょうか?政争の具にされません?」


オリンポス「あー、確かに利用されるだろうね。まあそんな事は織り込み済みさ。逆に利用してやるってぐらいの意気込みでやらないと。」


王子ソーラス「ふふふ、心強いね。」


オリンポス「まあ、王家と背後にいる貴族との関係は分かったよ。エイジ、ココさん、話繋いでくれてありがと」


オリンポス「じゃあ次は何処の勢力と仲良くするかかな。この中で王家派みたいなのはいる?」


王子ソーラス「王家派かー。僕の母さんの派閥は多分違うんじゃないかな?結局次期国王の座を取られてしまってるからね。その決定を不服にしててもおかしくない。」


王子ソーラス「兄さんの派閥が今の王家に近い派閥だと思うんだよね。元が弱小貴族だったから王家の力で成り上がるしかなかったんだ。だからこの派閥は王家派と言えそう。」


オリンポス「ソーラスは非主流派でその中では強い側にいるって感じかな」


オリンポス「多分ソーラスは非主流派のまとめ役って立ち位置になる。そうなると……僕の後継人が今の国王ってのはあんまり良くないかな。」


王子ソーラス「……確かに。父さんが引退した時、兄さんが国王になるから、オリンポスの後継人も移動しちゃう。それだと僕の発言力が下がる。って訳か。」


オリンポス「なら何処と組めばいいか。かな、まずはロイド達やアゾアラスとかの勇者パーティチームと組むのは確定。僕もその出身だし、そこがバラバラになっちゃ意味がないからね。」


エイジ「俺達は今の非主流派を応援すりゃ良いって感じか。」


ロイド「頼ってくれるのは嬉しいけど、俺達にそんな力あるのか?」


オリンポス「あるよ。魔王を倒した勇者だもん。その政治的影響力は今は若いから少ないけどちゃんとある」


オリンポス「一番楽なのは僕の後継人をアゾアラスにするって話だけど、それだとアゾアラスの失脚が怖いかな。あの人貴族政治にはあんまり興味無いのもあるし」


王子ソーラス「母方の実家を頼る?連絡は取れるよ」


オリンポス「うーん、単一権力に依存させたくないかな。やっぱり複数の権力関連握ってたほうが強いし」


エイジ「そうか。アゾアラスに近くなるけど、道路族に頼るのはどうだ?確か前にココがやらかした件で道路族の連中には莫大な貸しがあるからな」


オリンポス「あー、トラックの普及の為に都市網の建築をする件ね。確かにあの費用をこっちが持ったから彼らは逆らえないか」


ココ「話がどんどん大きくなります……」


王子ソーラス「これがオリンポスの本領、やっぱり素敵な人だ。」


オリンポス「主要な道路族の貴族はこんな感じか、アゾアラスと連絡取れば話がつきそうね」


ロイド「道路網の建設計画を盾に、道路族の貴族をオリンポスの後継人に仕立て上げて、非主流派と勇者パーティで意見を言える体制を作るって訳か。」


オリンポス「これで王妃様に持っていくお土産は完了だね。ん、これって僕の結婚前提になるよね?しまった!?」


エイジ「諦めろ。道路族はなんとかなるが、完全にオリンポスの結婚前提の計画になっちまってる。非主流派と勇者パーティや道路族を繋ぐ役割でな。失敗すると権力が変な暴走しかねねぇ。」


王子ソーラス「大丈夫。僕は君を絶対幸せにするから。」


オリンポス「それ大丈夫じゃない奴!」


オリンポス「今から修正を……駄目だ、これやっぱり僕の結婚前提になってる。じゃないとソーラスに権力を集中させられない。うー、むー」


ココ「そもそも前提条件が既に結婚前提な気がします。」


オリンポス「分かった。とりあえずこれをそのまま持って行く、けど……まだ、まだ何かあるはず。希望はある!」


……


オリンポス「駄目だった……」


エイジ「とりあえず、うまくいったんだろ?」


オリンポス「婚約、させられた。」(遠い目


ロイド「ま、あれだけ見事な引き出物出されりゃそうなるね。」


オリンポス「子供も、最低3人は欲しいって、最初は女の子でも良いけど、男の子は最低2人、女の子はいっぱい……」


ココ「貴族の責務は子孫繁栄ですからね。」


オリンポス「今年中には妊娠して、来年ぐらいには1人目、だって」


王子ソーラス「オリンポス……大丈夫、僕頑張るから。」


オリンポス「むーりー!!」


……


次回に続く


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