ココ「王子様との逢引の話です」
ココ「前回のあらすじ、オリンポスさんは男に戻りましたが、王子様の愛は本物みたいです。オリンポスさんはこの状況をどう切り抜けるのでしょうか?」
オリンポス「つまり、1日だけ……」
王子ソーラス「女の子になれる。試してみるかい?」
……
オリンポス「だから、ソーラス。それは違っててー」
王子ソーラス「ふむふむ、なるほど。」
エイジ「あいつら前より親密になってんなー」
ロイド「んー、男友達って感じじゃないのか?」
ココ「(確かに男友達の様にも見えますが、付き合い初めのカップルにも見えてしまいますね)」
……
数日後
女子更衣室
ココ「ん、オリンポスさん。失礼します!」(おっぱいをむにむに
オリンポス「ひゃん、ココさん、ん突然なんなの!?」
ココ「オリンポスさん、育ってません?」
オリンポス「ふぇ!?」
……
ココ「で、あの後逃げられてしまいました。」
エイジ「ん?オリンポスがまだ女の子って話か?」
ロイド「いや、そう簡単な話じゃないと思うぞ。つまり、ココはオリンポスが女性に近づきつつあるって話をしたい訳だな」
ココ「そのとおりです。ただ原因がわかりません。オリンポスさんは自分で気がついている様に思えますが……」
エイジ「んー原因気になるなー。こういう時は、忍者部だな」
……
カクレゾウ「うむー。申し訳ござらんがその依頼はおうけ出来ませぬ。」
エイジ「は、なんでだよ!」
忍者部部員「隊長、我々もプライドがあります。浮気調査の様な使われ方はしたくありません。」
忍者部隊員「2人に怪しい所があるのは確かですが、ただ好き合っているだけだと判断します。」
ロイド「あー、確かに。ごめんね。邪魔した。」
……
ココ「忍者部の人の発言は最もです。出歯亀に諜報部隊を持って来るのは反則ですね。」
エイジ「んじゃどうすんだよ。オリンポスが女の子になるの黙って見ておく感じか?」
ロイド「もう直接本人達に聞いた方が早いかもね。恥ずかしがってても答えてくれるはずさ」
……
某王都商店街
エイジ「なるほど、密会の現場を押さえるんだな。」
ロイド「そうだね。そうなればさすがに言い逃れしないと思う」
ココ「エイジさんは諜報部隊の隊長だったから分かるんですが、ロイドさんも案外手慣れてますね……」
ロイド「ああ、エイジの内偵の時に身に着けた。」
エイジ「ありゃ、普通のデートだな。」
ココ「アクセサリー屋さんで何か選んでます。良いなー」
ロイド「俺達も後で行こうか。」
エイジ「あいつら自分達が男同士ってわかってんのかな?」
ココ「で、デートの終点は、お城みたいです。」
エイジ「王子様すげーな、自分の城ラブボ代わりにしてんのか。」
ロイド「城に入られたら尾行出来ない。そろそろ声を掛けよう。」
……
王子ソーラス「やあロイドさんたち、お揃いで奇遇ですね。」
オリンポス「わ、付けられてたのか……」
ロイド「オリンポス、少し白状してもらおうか。」
……
ココ「んー、つまりお二人は付き合っていて……」
ロイド「城の魔術師に性転換してもらって……」
エイジ「やることやってたって話か。」
オリンポス「ははは、別に……隠してた訳じゃ無いんだけどね……ごめん」
王子ソーラス「オリンポスは悪くない。私がお願いして実現した事だ。」
エイジ「まあ良いけど。そういう話ならさっさと話してもらいたかったぜ」
ロイド「オリンポスはどうするつもりだい?このままだと女の子としてお嫁さんコースだと思うけど。」
ココ「胸の件は性転換の副作用ってことでしょうか?」
オリンポス「うーん、それは謎なんだよね。まだ、週末2回ぐらいしか逢引してないのに、そんなに副作用早いのか……」
エイジ「つまり2回はやったって話だな。」
オリンポス「むぅ」(赤面
カクレゾウ「そう簡単な話ではござらんよ」
ココ「カクレゾウさん」
王子ソーラス「忍者!?知り合いでしょうか」
カクレゾウ「ご容赦を」オリンポスの胸を触り
カクレゾウ「我らの変化の術を基準とすれば、この症状は性転換を少なくとも短時間に100回以上受けておりまする。」
エイジ「出歯亀には協力しないんじゃなかったのかよ。」
カクレゾウ「我らも少々気になったので尾行は行っておりました。他者の命では行わぬが、色恋も情報収集の基本にて。」
王子ソーラス「いや、そんな命は出した覚えはない。彼女に術を施したのは1回だけだよ。」
ココ「ん?2回逢引されたのでは?」
王子ソーラス「一回はオリンポスを男のまま抱いた。」
オリンポス「言うなよ!」
カクレゾウ「これは計略の匂いがいたしますな」
ロイド「計略って、どういう事だ?」
エイジ「何者かが、一応ソーラスは除外するけど、オリンポスを女にしたいって話か」
オリンポス「うーん、僕を女の子にしたいかー。とりあえず第一容疑者の所に行こうか。多分違うけど。」
……
ナルメシア「で、私の所に来た訳か。オリンポス、とりあえず体を見せろ」
ナルメシア「確かに、性転換の魔法を多重に掛けられてんな。ちなみに私ではないぞ」
エイジ「証拠は?」
ナルメシア「私なら素直に言う。その方が面白いからな」
ココ「酷い言い草ですが、数々の悪行を考えると変な説得力があります。」
オリンポス「まぁこういう人だからね。」
王子ソーラス「皆、あのナルメシア様相手に動じないの凄すぎる……」
ロイド「あー慣れちゃってて、一応ココの養父だし……」
エイジ「そうなると犯人は誰なんだ?」
王子ソーラス「……私ではない!神とオリンポスへの愛に誓ってもいい」
ココ「うーん、動機で探すのは難しそうです」
オリンポス「あー、じゃあそうか。実行可能な人を探せば良いのか」
オリンポス「ソーラス、今日君の家泊めてくれる?」
ココ「オリンポスさん!?」
……
城の一室
オリンポス「くぅーくぅー」
怪しい人物が魔法陣を光らせる。
ロイド「ほうほう、お前が犯人だったんだね。城の魔術師さん」
城の魔術師「ロイド!、それにソーラス様!?」
王子ソーラス「我が姫君に手をかけるとは、何たる不敬!」
城の魔術師「いえ私は、頼まれただけで……」
王子ソーラス「なら誰に頼まれた。言え!」
……
大臣「そ、ソーラス様、それにナルメシア!?」
ナルメシア「てめぇらは私を怒らせた。理由は分かってんだろ?」
大臣「わ、私は。ソーラス様の為を思って……」
ナルメシア「アーレ!やっちまえ」
アーレ「はい、あなたはだんだん正直者になーる」
大臣「はへ、ソーラス様の相手が男であるなど国家の恥。平民上がりなど、どうとでもなる。さっさと女にしてしまえばいい。」
オリンポス「アーレって便利だなー」
王子ソーラス「兵士達よ。この大臣を連れていけ!追ってご無沙汰がある」
……
ロイド「結局大臣は罷免されたみたいだけど、ソーラスにそんな権限ないよな。どうやったんだ」
王子ソーラス「ナルメシア様のおかげさ」
ココ「ナルメシアさんがそんなめんどくさい事するでしょうか?」
王子ソーラス「彼女は何もしていないよ。ただ彼女が怒っているって噂は瞬く間に流れてね。緊急議会が開かれて、貴族議会で罷免された。よっぽどナルメシア様が怖かったんだろう。奴の仲間だった貴族ほど奴を叩いていた印象だったよ」
エイジ「政治ってこえーな」
王子ソーラス「所でオリンポスは?」
ココ「あー、男気を鍛え直すって言って騎士のツクネさんの所でブートキャンプやってます。」
エイジ「鍛えなおしておっぱいがどうなるって訳じゃねぇけどな。せいぜいいいダイエットになるぐらいじゃね?」
王子ソーラス「そうか、オリンポスがもっと魅力的になってしまうね」
ロイド「ソーラス、今回の件で強く思ったけど、僕たちは固有の権力があるわけじゃない。まだ親の付属物にすぎないだから。政治的な策略をかけられたら手も足も出ない事を自覚しておかないと」
ココ「ここはナルメシアさんに守られてるって実感しました。」
王子ソーラス「隙を見せるな、いや違うか。早めに権力を構築する必要がある。学園に守られてるうちにって事だね」
ロイド「そういう事だね。ここは貴族の女子が多いから今後そういうコネも必要になるかもしれないね」
ココ「貴族の女子かー。うまくやる自身が無いです。」
王子ソーラス「なるほど、直々を早める必要があるな」
エイジ「ん?何の話だ?」
王子ソーラス「父さんと母さんへのオリンポスの顔見せと僕の公爵位の就任」
ロイド「なるほど?両親への顔見せ……」
エイジ「ほう、国王様にオリンポスの安全を保証させる訳ね。でも大丈夫か、あいつ?」
……
オリンポス「はくしゅん。なんか僕の噂してる?」
ツクネ「オリンポスー、遅いよ!」
次回に続く