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ts軍師さんと王子様  作者: アディ
TS軍師さんの話です
6/50

ココ「王子様との出会いです」

ココ「前回のあらすじ、私の社交界デビューは順調に進みましたが、オリンポスさんの貞操が危ないみたいです。」

オリンポス「はぁはぁ、これドレス姿で何処まで逃げれば良いんだよ……」


兵士「いたか、探せ!王子のご所望だ」


……


オリンポス「ふぅ、一段落ついたか……状況の整理が必要だね」


オリンポス「あの洗脳自分がやっちゃった事は覚えてるのは助かった。いやあんまり助かっては居ないけど……」


オリンポス「状況は最悪、ってかキスまでしちゃったんだよな。うー思い出したら吐き気が……」


オリンポス「とりあえず、トチ狂った僕は、あろうことかこの国の第2王子を落としたっぽい。しかもナルメシアのやつ僕を正体不明の令嬢に仕立て上げたんだよね。」


オリンポス「考えろ、ここから逆転する。こういうピンチは何度も経験してきた。だから僕ならできる……多分逃げ出せれば僕の正体はバレない、と思う。」


オリンポス「ナルメシアの魔法も永続じゃないのは分かってる。蘇生魔法とか例外はあるけど性転換ならおそらく1月ぐらいで切れる。こういう魔法はパターンがあって、真実の愛を知っちゃうと戻れないってのが定番で恐いんだけど……」


オリンポス「じゃあ次は城から逃げる手段だ。実際城って防犯体制が整ってて中から逃げるのも一苦労なんだよね。」


オリンポス「僕の今の足は女子の平均レベル、いや女性化してるからもっと低いって見積もっておかないと。んー、脚力で逃げるのは無理かな」


オリンポス「ってなると、どう逃げるかじゃないな。どう自然に逃がして貰える状況を作れるか……」


オリンポス「懐に飛び込む……できるか?でもやらないとこのままだとお持ち帰りされてお姫様コースだ。」


オリンポス「第二王子はどう考える?相手の思考パターンを読むんだ。えーっと」


(第二王子「さあ、僕の胸に飛び込んで来てご覧」※オリンポスの想像)


オリンポス「うう、典型的な王子様タイプなんだよな。多分、自分を嫌う人間が存在する事を想定していない。ただ嫌うって行動だとどう動くかわからなくなっちゃう。」


オリンポス「じゃあ、相手の好意の裏を突くしか無いね。一度信用させて逃げる。後はその方法か、うまく言いくるめて、多分2人だけの秘密とかに弱そうだから……」


アゾアラス「……何をしようとしている」


オリンポス「げ、アゾアラス。あ、あはは、何でここにいるのさ。」


アゾアラス「王子の懇意の相手が見つかったという知らせを受けてな。まさかお前だったとは……」


オリンポス「はぁ、逃がしてくれる?」


アゾアラス「私にも責任がある。お前の名前は出さないでやろう。どうせ策があるんだろう?」


オリンポス「うーケチ。わかったよ自分でやるよ」


オリンポス「まずは王子様に取り入らないと……作戦スタートだ」


……


アゾアラス「王子、噂の姫君とはこの方で間違い無いか」


オリンポス「王子様、すみません。気が動転して逃げてしまいました。」


王子ソーラス「すまない、私も少し急かしすぎた。君の気持ちを考えていなかった」


オリンポス「はい」


王子ソーラス「それでもう一度言う、君が好きだ。私のそばに仕えてくれないか?」


アゾアラス「(オリンポス、王子をどうやってあそこまで唆した?)」


オリンポス「(悪いのはナルメシアだよ。僕の責任じゃないから)」


オリンポス「(だからこれから起こる事も全部ナルメシアの付けにしといて!)」


オリンポス「王子様、私もあなた様を好ましく思っております。」


オリンポス「しかし、ああ、これは他言無用でお願いしたいのです。」


王子ソーラス「ふむ、人払いをして欲しいと言うことだね。少しの間、彼女との時間をくれないか?」


大臣「ならばお部屋をご用意させてますのでごゆるりとご歓談くださいませ」


……


オリンポス「(あーヤバい、ここ完全にそういう用途の部屋だよね?あの大臣、王子と子作りさせようとしてきてる……)」


王子ソーラス「すまない。意図が正しく伝わらなかったようだ。部屋を変えるよう進言しようか?」


オリンポス「いえ、ここで大丈夫です……」


オリンポス「(あの特訓を思い出せ、演技力で乗り切る)」


オリンポス「実は私は……魔族なのでございます。ナルメシア様に人の身に変えていただいておりますが、次の日の出と共に魔族の体に変わってしまうのです。」


王子ソーラス「何っ、つまりロイドの婚約者、ココ嬢と同じ、という訳か。」


オリンポス「はい、ですので私はあなた様とは……」


王子ソーラス「僕は君を愛している。魔族でも関係は無い。」


オリンポス「(……押し強っ)」


オリンポス「えっと、あ、毒、私には毒があるのです!ゆえに王子とは付き合えないのです。」


王子ソーラス「……しかし、僕は君に惹かれてしまった。毒など関係なく、今君を愛し抱きたい。」


オリンポス「いえ、強力な毒素なのです!私ごときが、あなた様の大切な命を奪うわけには参りません。」


王子ソーラス「わかった……今晩はこれで許そう。」(ディープキスされる


オリンポス「っ!!!」


王子ソーラス「唇には毒素はないようだ。今度はいつ会える?」


オリンポス「ひゃぃ……」


……


アゾアラス「帰りを送れと命令が出た。無事乗り切ったようだな」


オリンポス「……」


アゾアラス「だが、あの調子では、完全に貴様の虜だ。お前は王族にでもなりたかったのか?」


オリンポス「いや、なんかごめん」


アゾアラス「私もナルメシアも今回の件は追求を受けるだろう。お前にも追求の手が及ぶかもしれぬ。」


オリンポス「人の想いは、わかんないんだよ。さすがにあそこまで本気になられるとは思わなかった。ロイドはすごいね。ココさんにあれだけ愛されて平気なんだもん」


アゾアラス「本気で恋をした相手は厄介だ。予想外の手を打ってくる。今はナルメシアに踊らされているだけかもしれぬが気を抜くな。」


……


ココ「なるほど大変でしたね。所でまだ女性のままなのですか?」


オリンポス「ナルメシアにある程度効果が抜けるまでそのままって言われちゃったんだよね。しばらくは女の子生活さ」


キーンコーンカーンコーン


ナルメシア「転校生を紹介する。」


王子ソーラス「やあ、オリンポスちゃん。よろしくね」


オリンポス「ひゃぃ、なんでぇ!?」


ココ「こうして1人登場人物を増やし、私達の学園生活は続くのでした。」


次回へ続く


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