ココ「異世界化粧品の流通の話です」
ココ「前回のあらすじ、オリンポスさんがついに、自分の気持ちを、自覚しました。」
オリンポス「んで、次期国王の動向をカクレゾウが見張ってくれるのは良いけど、なんでまだ僕の姿なの?」
オリンポス?「ん、次期国王が僕の事気に入ったらしいよ。さすが王家キラーオリンポスだね。」
オリンポス「なんか自分が増えた感じがして気味が悪いよ」
王子ソーラス「兄さんはオリンポスを側室として扱っていたけど、偽物のオリンポスを妾に落として運用するみたいだ。まあ、他人のそら似って事で通すみたいだね。」
オリンポス「でも僕が2人いるってややこしくない?」
王子ソーラス「そうだね。オリンポスも貴族令嬢として髪を伸ばす方が良いね。」
オリンポス「偽物じゃなくて僕を変えるのか。んで髪って、なんかあったっけ?」
王子ソーラス「あ、魔法で伸ばせるから心配しなくて良いよ。」
オリンポス「まず、髪を伸ばす意義から教えてよ!」
王子ソーラス「あー、貴族社会では女性の髪の長さは一種のステータスなんだよ。髪は長くするのに手入れか魔法の力が必要だから、お金がかかるんだ。綺麗な髪の維持は社交的なステータスになる。オリンポスは不利な状況を吹き飛ばすのが得意だから気にしてなかっただろうけど、社交界で短髪は戦略的に不利なんだよね」
オリンポス「むー戦略的と言われると弱いんだよね。ちなみに、ソーラスはどっちが好き?」
王子ソーラス「短い髪の君も素敵だけど長ければ色々アレンジが出来る。僕はいろんな君が見たいかな」
……
オリンポス「まあ、最初はこんなもんだよね。」
ココ「オリンポスさん可愛い、ボブヘアーですか?」
オリンポス「うん、城の魔導士に髪を伸ばして貰って整えた。一気に伸ばすのは髪に良くないから徐々に伸ばしていくらしいね」
エイジ「魔法って一気に伸ばせねぇのか。案外不便なんだな」
王子ソーラス「一気に伸ばすとあんまり綺麗で自然な仕上がりにならないんだよね。髪型を調整する魔法じゃないから生やすだけなんだ。なので自然に近い伸ばし方が推奨されてるんだよね。」
オリンポス「ソーラスが髪の手入れに石鹸を使えってうるさくて。家業にするって言ってたし張り切りすぎ」
ネレーネ「あれは良いものですわよ。無しと比べれば雲泥の差がありますわ」
エイジ「あー、そういやネレーネってリンスの作り方は知ってるか?」
王子ソーラス「お、美容系の異世界アイテムだね。聞かせてくれるかい?」
……
ネレーネ「古来より、リンスは蜂蜜の油分等の植物性の油を原料にした異世界アイテムですわ。髪にコーティングを施す事で髪の傷みを和らげます。」
ネレーネ「といっても、この知識自体は貴族令嬢なら良くありふれた発想、髪を洗った後、油分で髪を解く事で髪を守るのは当たり前なのですわよ。」
オリンポス「へー、全く知らなかった。興味ないし」
王子ソーラス「あはは、公爵家では石鹸の権利も買ったし美容系や生理用品市場を作って行きたいと考えている。知恵があったら教えてほしいかな」
ネレーネ「んー、でしたらオリンポスを美容系令嬢に育てる事ですわ」
オリンポス「は?なんで僕が!?」
エイジ「あーオリンポスはTS娘らしく元が良い。色々やらかしてるから貴族社会受けも良い、広告塔として最適って訳か。」
オリンポス「く、こんな所でも魅力チートの影響が……」
王子ソーラス「オリンポスがやりたくないならやらなくてもいいよ?無理強いしてもしょうがないからね。ただ広告戦略は立てておきたいかな。」
オリンポス「うん、まあ広告戦略ぐらいなら立てても良いよ」
ネレーネ「(美容業界は広告戦略がすべてですわ。オリンポスさん嵌められましたわね。)」
エイジ「(いや、異世界人じゃなきゃそんな事分かんねぇからソーラスは嵌めたつもりはないんじゃね?)」
……
オリンポス「とりあえず、広告戦略について考察していこうか。ソーラス、生産については大丈夫なんだよね?」
王子ソーラス「そうだね。基本的には問題ないはずさ」
ネレーネ「販売戦略は知名度、資本、流通の3つを基本としますわ。本来ならもっと複雑ですが、私も複雑な概念は覚えておりませんので分かりやすさ重視ですの」
エイジ「貴族社会と言うより、ネレーネの異世界知識にちけぇな。現状の貴族社会だと、知名度は社交界で、流通は商人たちが直接貴族に売る事で、資本は原則現金だな。」
王子ソーラス「今後物流はトラック、資本は金融機関によって大きく改革される。後は知名度だけなんだよね。」
オリンポス「んー、今後市場は学園で主催されているフリーマーケットに戦場を移す。学園の主要な構成員である勇者パーティのメンバーが結婚等で新しい貴族層になるからね」
ネレーネ「ふむ確かに。学園市場での知名度がそのまま今後の貴族市場に入れ替わりますわ。なので学園での知名度が最重要ですわね。」
オリンポス「なら、学園ですでに知名度がある物を使うべきだね。学園アイドルに頼んで宣伝してもらう。これだ!」
王子ソーラス「なら、オリンポスもなろうか。学園アイドルに」
オリンポス「はい?」
……
オリンポス「やーだ。なんで僕が学園アイドルなのさ!」
王子ソーラス「だってうちの家業だよ。学園アイドル達に全部任せるなんて出来ない。それに彼女達もトークはできるけどコマーシャルが出来る訳ではないからね。そういうのはオリンポスは得意だろ?」
オリンポス「えっと、フリーマーケットは僕が経営責任者だから、アイドルとしては活動しちゃ駄目じゃないかな?特定の企業の応援とかまずいじゃん」
ネレーネ「フリーマーケットの運営は運営委員会で回りますのでオリンポスが出てくる幕はありませんわ。アイドルに支払う報酬を運営を介して支払うシステムにすれば公平性は保てますわよ」
オリンポス「いや、まだ負けてない。そもそも僕実務は苦手だからアイドルとかで歌って踊るとか出来ないし。」
エイジ「戦略的ダンスとか貴族達はもう皆知ってるからその言い訳は無理だろ。歌えなくても、場を回せるアイドルなら問題にはなんねぇぞ」
オリンポス「えー、僕これでも色々忙しくてね。」
王子ソーラス「そう?まあずっとやってほしいってわけじゃない。アイドルとしての出来は気にしないから、やれるタイミングだけやれば良いんだ」
オリンポス「ううう、分かったよ。その条件ならやるよ……」
エイジ「(落ちたな)」
オリンポス「どうやって売るか詳細を決めておこう。フリートークに宣伝を入れるより台本があったほうが学園アイドル達もやりやすいだろうし。」
ネレーネ「まずは、学園アイドル達に実際に使ってもらって生の声を集めるのはどうでしょう?石鹸はまだ高級品、大半が一般貴族令嬢の彼女たちがまだ使っていない場合もありますわ。」
オリンポス「なら男性向け商品の投入も検討しておいても良いかもね。男性はおしゃれには疎いけど、実際現在の貴族社会では男性が財布を握っている。自分が使っている商品を家族に勧めるって行動を取りやすいし、全く知らない商品より知ってる商品の方が売れやすいんだ。」
エイジ「んー、男性は職場なんかで使ってる身近な商品を取り入れやすいんじゃねぇか?学園の手洗い場あたりに少額で買える有料の石鹸が置いたりゃ試しに使うかもしれねぇ。ちなみに無料だと使っては貰えるだろうがモラルハザードが起きやすいしタダで使えるなら大したもんじゃねぇ理論が働くからな」
王子ソーラス「良いよ良いよ、別にアイデアは無理難題だったり使えなくても良いんだ。その後の検討で問題点を炙り出せば良いからね。どんどんアイデアを出していこう。」
……
オリンポス「おー、結構アイデアでたね。ん?なにこれ、学園アイドルに可愛い制服を着せる事でブランドイメージを強化……絶対恥ずかしい奴じゃん。」
エイジ「おお、さんせー」
ネレーネ「賛成ですわ。魔法少女の衣装見られる恥ずかしさ、オリンポスに体験させるチャンスですことよ。」
王子ソーラス「それ僕の案だから賛成3票で採用決定」
オリンポス「っく、何か言う前に賛成による数の暴力とか酷い」
エイジ「まあ、俺これでもそれなりにイラスト描けるから、なんかデザインしてみようぜ。ラトに異世界の物描けって言われて練習したからな。」
ネレーネ「私もデザイン案なら出せますわ。自分のドレスのアクセントは私がアイデアを出していましてよ。」
オリンポス「はぁ、あんまり恥ずかしくないのにしてよー。ブルマだって恥ずかしいのに。」
……
王子ソーラス「斬新な衣装に仕上がったね。」
エイジ「コンセプトはゴスロリ×逆バニー×ビスチェだぜ。制服としてはちょっと高価になりそうだがアイドルが着るには良い出来になっただろ。」
ネレーネ「渾身の出来でしてよ。異世界のファッション要素と可愛いを融合させましたわ。」
オリンポス「ふぇ、こんなの着るの!?むーりー」
……
クルック「可愛いー。良いわ、これが異世界のアイドル衣装!エイジ、ネレーネ、ソーラスさんありがとうー」
メイラン「とりあえず着てみたー。結構動きやすい?」
オリンポス「巻き込まれたー。無理やり着せられた。」
……
次回に続く
何故かランキングに乗ったので、ちょっと復活させてみました。
https://ncode.syosetu.com/n0762lz/
新作:TS眷属にされたので、勇者よりも先に魔王殺しの聖剣集めます。――ダンジョン使って、のんびりスローライフ
大好評連載中です。皆の反応お待ちしております。




