ココ「王子様と妹のリーリアちゃんの話です」
王子ソーラス「側室、ですか?」
オリンポス「僕考えたんだ、結婚は避けられないにしても子供だけは産みたくないし、側室に投げれば良いんじゃねって」
ココ「目標がどんどん後退してるような気がします。」
ココ「前回のあらすじ、オリンポスさんの婚約が決まりました。子供はたくさん欲しいそうです。」
リーリア「むぅ、なんか道端の暗がりで盛ってる男女……」
オリンポス「むぅ、こんな場所でぇ、キスなんてしないでよ。」
リーリア「ふぇ、お兄ちゃん!?」
オリンポス「あ、あ、リーリア。いや違う。誤解、そう、演技、演劇の練習で……」
リーリア「……」(オリンポスの胸を揉む
リーリア「うわーん、お兄ちゃんが女になって男と乳繰り合ってたー」(脱兎
オリンポス「リーリア違うから!うわーん、なんでこうなるのー!?」
……
ロイドの宿舎
ロイド「リーリアちゃん。突然どうしたんだい?」
リーリア「ロイドさん、お兄ちゃんの現状を詳しく、教えて、ください……」
……
リーリア「なんで、よりにもよって、お兄ちゃんが、夢見る女の子の夢みたいな状況になってるんですか!?」
ロイド「……確かに。」
リーリア「ナルメシアの妨害がひどくて、あんまりお兄ちゃんを襲えなかった私も悪いんです。でもこの状況あんまりですっ……」(また脱兎
ロイド「襲うつもりはあったのか。ナルメシアが防波堤になってたんだな。」
……
オリンポス「ロイド!リーリア見なかった?」
ロイド「来たよ、お前の状況教えたら絶望して出てったけど……」
オリンポス「ヤバい、どうしよう……」
ロイド「確かにまずい状況だな。ちゃんとリーリアちゃんに謝っておけよー」
オリンポス「違う、そういう意味じゃない。リーリアはあれで天才なんだ。多分策略では僕も勝てないほど……」
ロイド「は?」
王子ソーラス「ええと、オリンポスでも勝てない天才が絶望して出ていったって事だよね?そうだとしたらどうなる?」
オリンポス「僕は王都を壊滅させたり王国を経済的な大混乱に貶める策をいくつか思いつける。だからリーリアを止めないと……」
王子ソーラス「大変だ、早くリーリアちゃんをみつけないと!」
……
エイジ「ちょい落ち着け、お前ら。とりあえず忍者部を含む諜報部隊が全力で探してる。だから時間はあるんだ」
オリンポス「そ、そうだね。リーリアが天才すぎて忘れてたけど。たかが女の子1人のやることなんだし、僕だって実際やるなら協力者の確保が必須だしね。」
エイジ「あー、すまんヤバい事になった。ラトがリーリアに感化されて協力してるっぽい。」
ロイド「は?」
王子ソーラス「えっと、探す女の子が1人から2人に増えたとしか感じないんだけど。どう違うの?」
オリンポス「あはは、うん。ごめん最大規模が違う。簡単に見積もると国家存亡の危機から世界存亡の危機に変わった感じかな?」
エイジ「ラトの科学力は普通にこの世界の最高レベルなんだ。合体変形ロボとか作るし。ま、簡単に言うとナルメシアが敵に回った様なもんだよな。」
王子ソーラス「うーん、それどうしたらいい?」
オリンポス「しかも、ラト今資金持ってるからねー資材買い込まれると戦争しても勝てないんじゃないかな。とにかく初動で止められればまだなんとかなる。」
エイジ「とりあえず、目撃情報付近に隠れ家がないか確認中だ」
ロイド「迂闊だった。ここまでの惨事になるなんて……」
オリンポス「反省は後だ。今は全力で止めないと。相手の場所はどこだ?えっとリーリアの動きってあんまり読めないんだけど……」
ココ「リーリアちゃんの動きが読めるなら(ぐらい恋愛に強かったら)こんな事にはなってないと思います。」
エイジ「諜報部隊からの連絡だ、相手は資材の入手に成功、トラックの痕跡からおそらくタカレ山脈に向かっていると思われる。」
オリンポス「馬じゃトラックに追いつけないし、一手遅かったか。タカレ山脈に陣取った2人をどう相手にするかだ。」
ロイド「とりあえずタカレ山脈に向かう。王都壊滅の危機だ。」
王子ソーラス「そこで説得の流れかな。失敗したら王都ごと消し炭っぽいけど、説得は任せて欲しい。自分がした失敗は自分で責任を取りたい。大丈夫考えが無い訳じゃない。」
王子ソーラス「オリンポスを好きって点は彼女も僕も同じだからね」
オリンポス「むぅ、分かった僕じゃ絶対うまくいきそうにないから任せる。」
……
ラト「出来たよー。必殺超電磁ブラスターキャノン。威力はお墨付きだけど、この位置からだと私じゃ命中率70%ぐらいかな?」
リーリア「精度は計算に入れてあります。曲射とこの惑星の表面角度を計算に入れれば良いんですよね?多分誤差は20cmぐらいまで抑えられます。」
リーリア「目標は王城。王国の象徴を破壊して民主革命を起こします。」
オリンポス「待って、はぁはぁ、間に合った。」
リーリア「お兄ちゃん、とその王子様でしたか。見ていなさい。王国の象徴の終演と新時代の幕開けを……」
王子ソーラス「リーリアちゃん。始めまして、オリンポスの婚約者のソーラスだ」
エイジ「ラトはちょっとストップ!あ、ボタン押しそうにうずうずしないで、この会話が終わるまで、ね?」
リーリア「婚約者宣言……、良いでしょう。あなたを私の敵と認定します」
オリンポス「リーリアのターゲットがソーラスに切り替わった。ソーラス大丈夫なの?」
王子ソーラス「僕はリーリアちゃんに頼みたい事がある!」
リーリア「動じませんね。威嚇とばれましたか、次は当てますよ?」(自動小銃っぽい物でソーラスの眼の前を狙撃
王子ソーラス「僕はオリンポスとの間に子供を作る用意がある。」
リーリア「え!?」(動揺して自動小銃がブレる
オリンポス「リーリアになんて事、つたえてるんだよ!」
王子ソーラス「君には、その赤子を取り上げて貰いたいんだ!オリンポスには信頼できる相手があまりいない。赤子の命を守れるのは君しかいない。」
王子ソーラス「それに、きっとオリンポスの子供は可愛いぞ!」
リーリア「……わかりました。その条件を飲んで降伏します」
オリンポス「なんでー!?」
……
リーリア「お兄ちゃん、子供はまだですか?そう、早く作ってくださいね」
オリンポス「あうー。ヤンデレ妹の行動を変えたのはお見事なんだけど、これ産まないといけないやつじゃん。どうすんのさ。」
王子ソーラス「僕もリーリアさんに刺されたくないしね。側室の話はまた今度ね」
オリンポス「なんかまた嵌められた気がする……」
……