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筆物語 帰らずのビル  作者: 鉄馬 メウ
2/9

消えた少女


ホラーを書くの難しいですね!

頭を捻りなから書いてみました。


※もっと怖そうにしようか悩み中です。


定期的出すのは難しいかも知れませんが、

頑張りま~す(>д<)ノ


「キャーうぐッ」

さくらが死体を見て叫んだ為、即座に

(ふで)が口をふさぐ。


「ごめんさくら、我慢して今騒ぐと、もしかしたら

さっきのやつが来るかもしれないから………ね!」


さくらは首を上下に振って答える。

「ありがとう!さくら」


みんなも口を押さえてる。

拓海(たくみ)は部屋の隅で吐いてるな

あれは仕方ない。

黙ってるだけ良しとしよう。


「え、なにこれ死体?なんでこんなところに」


「ゴホゴホ、陽菜乃(ひなの)あんまり近づくな

ヤベーぞそれ」

湊斗(みなと)は心配になり陽菜乃(ひなの)を止めるが


「そんなこと言ってる場合じゃないよ!

もしかしたら、私達もこの後こうなっちゃかも

知れないんだよ!」


「うううぐっ」

さくらは再び叫びそうになるが、自分で

口を押さえ耐えている。

目からは涙が溢れそうになりながら、

さくらは言った。


陽菜乃(ひなの)その死体、調べるつもり?」


「それしかないと思う。さくら、私は大丈夫

だから、ほら私いろんな動画で

スプラッタシーン見てるから結構なれて

るんたよね~」


陽菜乃(ひなの)は途中からおどけるように喋る

きっとさくらを安心させようと無理を

しているんだろう。


「そうだな何にしても確認は必要だろう

俺も手伝うよ」


(ふで)くん……何!私をキュンキュンさせる

つもり?」


「冗談言える余裕があるなら大丈夫だな!

俺は寺生まれの寺育ちなんで、死体を

見るのはなれてるんだよ!」


「あ、そっかー」


「そんじゃポケットの中でも探すぞ!」

「了解!」


死体は服装がかなり汚れて見にくいが、

恐らく男性の物しかも若い

骨がかなり剥き出しで腐敗具合から

数ヶ月くらいだと思った。所詮素人目でだが、


ポケットからは財布、タバコ、ライター

身分を証明できるものは残念ながら

出てこなかった。


「なんかわかった。」

拓海(たくみ)がどうやら復活したみたいだ

顔色は悪いが、


「いんや、残念ながら大したもの持ってなかったよ」


「マジかよ、チクショー」


「それでどうする。出口を探すか?」

湊斗(みなと)は問題なさそうだな

話に混じってきた。


「そうだな現状わからないことだらけだ!」

ツルツル頭を擦りながら考える(ふで)


「とにかく必ず出口はあるだから探そう」

みんなは首を振って同意してくれた。

1人を除いて………


「でもよ。どこ行くんだよ上も下も横も

ワケわかんなくなってるんだぜ!」


(ふで)拓海(たくみ)の方を向き、

「確かにそうだな!このビルは現状

どっちに進んだら出口かすらわからない。

だけど出口はある。

俺達は今までここに来た人と違い何らかの

条件に当てはまってしまったから

ここに閉じ込められた。その条件際わかれば、

恐らく出られる」


「条件って何だよ!」


「それは今はまだわからないけど、

一つはあの少女に会ってしまったことだろうね」


「あの階段で見た女の子?」


「そう、あの娘にもう一度会って話せば

脱出の糸口くらいはわかると思うよ!」


「んんんん~よっしゃー見つけてやるぜ!」


「元気が出たのは良いが、少し静かにな」


「ぉぅ!」



「ガシャン」

少し離れた位置から何か倒れる音がした。


「なに今の音?」

「さっきの黒い男か?」

「かなり近かった気がしたけど、(ふで)どうする?」


「え!?俺に聞くのか、湊斗(みなと)


「現状お前が一番正しい判断が出来るだろ。

だからお前に任せる」


「え~ちょっとめんどくさい………」


「そんなこといってる場合かー」


「ガチャ」ドアが開いた。



「あれ~人がいるよ。やった!!

出口どこにあるか聞こ」


「おー本当だぜ!ガキが一杯いるじゃん」


勝也(かつや)そういう言い方良くないよ

大体初対面でしょ」


真司(しんじ)はいちいち細かいんだよ!

ガキはガキなんだから良いだろ!」


「良かないわよアホ」

勝也(かつや)は女性に殴られる。


「痛っていなー美樹(みき)はすぐ暴力を

振るうなよ」


突然3人の大学生くらいの人達が入ってきた。


「お兄さん達静かにしてくれる」

さくらは人差し指を口に当てて静かに

するよう促す。


「はーなんだと」

一番うるさいやつがさくらに突っかかってきた。


俺はさくらの前に立ち

「悪いんだけど静かにしてくれる。

黒い人に見つかりたくないんだ!」


その人は「うぐッ」と声を出し静かにした。


「君たちもあの黒い人を見たのかい」


「貴方達も見たんですか?」


「そうだあれはヤバい、人を食べるんだ!

俺達は何度も見てる」


湊斗(みなと)達は全員顔を青くしている。

みんな怖さをぶり返してるな………


「お兄さん達はなんでここに?」


「アハハ、恥ずかしながら肝試しに」


「………は~俺達も一緒です。みんな暇人ですね」


「本当だよね~」


「なんで真司(しんじ)も一緒に笑ってるんだよ!」


「まあ~まあ~、君達一度場所を変えよう。

結構騒いじゃったし、そこで自己紹介でもしよう」


「分かりました。みんなゆっくりで良いから

音を出さないように注意して」


…………▽

(ふで)達は4階に移動した。

『日曜食品』


「ここは比較的落ち着けるんだ」


どうやらお兄さん達はここに来たことが

あるみたいだ。なら比較的安心出来る。でも


「ちょっと俺出てくるよ。すぐ戻る」

「あ、わかった。早めに戻ってこいよ!」

(ふで)くん危なくない?」

「トイレだろ行かしてやれよ」


さくらはやや顔を赤くしていが、ちげーよ!


「………ま、そんなところだ!」

俺はやや複雑な気分で離れる。


さて、さっきのにこられるとヤバそうだから

結界だけ張っておくか!


懐から硯、筆、墨を取り出すと、

一度正座で姿勢を正し目を瞑り集中、

筆を取り墨を浸けると、一気に腕を動かし

梵字で帯のように長い字を書いていく。


「ふ~良しこれでしばらくは良いだろう

取りあえず戻るか」


(ふで)はみんなのもとに戻る。


戻ったころには全員自己紹介が終っていた。

俺も簡単に話を聞いて大体はわかった。


3人とも大学1年生、

ちょっとギャルぽい美樹(みき)さん

メガネをかけていかにも真面目そうな真司(しんじ)さん

ワイルド系のやや乱暴者の勝也(かつや)さん


3人ともここに3日間閉じ込められているらしい

俺達と同じく少女を見かけて、捜したが見つからず

帰ろうとしたところ出れなくなった。


「やっぱりその女の子怪しいね」


「確かに関係ありそうね」


「ふ~ん俺は出れればなんでも良いけどモグモグ」


「あーー勝也(かつや)さんなに食べてるんですか?」

「なんだよ菓子パンだけど、これここには沢山

あるんだよ。食いたきゃ奥行け」

「マジかよ。ヤッホー腹へった~」


「ちょっと待って勝手に食べたら窃盗よ!」

さくらが拓海(たくみ)を止める。


「固いこと言うなよ!緊急事態だぜ!」

「それは……そうだけど……」

さくらも押し黙る。


「そんじゃ、頂きま~す」

拓海(たくみ)止めとけ」

今度は俺が止めるよう声をかけた。


「なんだよ、今度は(ふで)か緊急事態だ!」


「たぶんそう言う意味で止めたんじゃないと思うよ」


「は~どう言うことだよな!陽菜乃(ひなの)


「これが今回に当てはまるかわからないけど

死者の国の食べ物を食べるともう現世には

戻れなくなる話があるのだから今ここで

あんたが菓子パン食べると戻れなくなるって

心配してるのよ(ふで)くんが」


「おおおいマジかよ!」

「おおおいマジかよ!」


隣で現在進行形で食べている勝也(かつや)

驚きパンを吹き出している。


「俺達も食べちまったけど………」

どうやら真司(しんじ)さんと美樹(みき)さんも

食べてしまったらしい。


「ま~そんなに慌てないでください。

あくまでも可能性です。食べると

今いるこちらの世界との繋がりができてしまうので

できるだけ避けた方が良いと思って言っただけです

たぶん大丈夫ですよ。腹くらいは壊す

かもしれませんがね」


食べた3人は顔をひきつらせて、

項垂れた。


「とにかく少女を捜せば良いんだな」

突如勝也(かつや)が動き出す。


「ちょっとどこ行くのよ!」

美樹(みき)勝也(かつや)を止めようと

声をかけると


「ちゃっちゃとその少女を捜して帰るんだ!」

そう言って勝也(かつや)は出ていった。


「は~みんなごめんね!勝也(かつや)単細胞だから

僕達もその少女を捜すから二手に分かれて捜そう。

僕と美樹(みき)勝也(かつや)を追いかけるから」


「みんなまた後でね!」


3人とも出ていってしまった。


「どうする。俺達も捜すか?」

「捜すけどもう少し休んでからにしよう」


男子、女子で別れて軽く目を瞑り休むことになった。


「さ~てどうしたもんか、こういう時はどうすれば

良いかじいちゃんに聞いておけば良かった」


しばらくしてこちらをじっと見ている視線に気づく


「そんなに見られると落ち着かないんですけど、

何もしませんから安心して下さい。

さくらさんのお姉さんかな?」


「違うわよ。母親ですー」


「え!?若、………と言うか若いうちに

亡くなられたんですね」


「ま~そんなところ」


「しかし初めてかもしれないですね。

ここまではっきりと見える守護霊!」


初め湊斗(みなと)に呼ばれて行った時

生きてる人と見間違いたもんな~


「そう、私には良くわかんないけど、

さくらに変なことしたら呪うわよ!」


「はい!すいません、何にもしません!」

お母様から黒いオーラが見えたので

即座に承諾した。


「良い心がけよ少年」

「はい、ありがとうございます」


ビシッと敬礼する(ふで)


「それにしても大事な1人娘が危険な目に

あっているのどうにかしなさ~い」


「え~いきなりなに言うんですか、

大体簡単になんとかなるならしてますよ」


「あんたそれでも寺生まれ~」

ガシガシと揺らしながら母子揃って

同じいじりをしてくる。


「だいたい……あ!」

(ふで)はお母様の視線の先を見ると

例の少女がこちらを伺っている。


「!!!!!」声にならない驚き

筆は即座に立ち上がり、少女を追いかける。

少女はまたしてもスーッと消えて行く、

「待てコラ~」

そのまま少女を追いかけると

「ここ5階か?」

いつの間にか山崎製薬の前にいた。

「くっそー見失った~」

しかし、少女は居ない。


どうすれば良いんだと考え事を始めると

「そんなとこでボーッと考えるくらいなら

捜したら?」


「…………………………!?」

「な、な、なんで、お母様がここに~」

「あなたにお母様と呼ばれる覚えはないわよ!」


「………いや、そう言う意味ではなくて……」


「うん?私も気になっちゃったから着いてきたのよ」


「いやいやいや、守護霊が離れちゃダメでしょ~

それになんで離れれるんですか?」


「私にはわからないわよ!」


「そ、そうですか、う~ん」


ここが特殊な空間だから霊としての

力が出やすいとは思うけど、普通宿主から

離れられないはすなんだけど………も、もしかして

さっきまで喋ってたことでお母様と縁が

できたから?


不思議そうにこちらを覗き込む

さくらのお母様


「あの、お母様………」


「ちょっと待って、さっきも行ったけど

そう簡単にはお母様とは呼ばせてあげないわよ」


「はい、分かりました。では何とお呼びすれば?」


「そうね~………貴方には特別に一花(いちか)

呼ばせてあげるわ」


「あ、そうですか、一花(いちか)さん

早くさくらさんの所に戻った方が良いですよ」


「なんか反応が薄いわね。ムカつく」

「アタタタ」

突如一花(いちか)さん消えたかと思ったら、

後ろに回り込み俺の頭に拳をセット、

グリグリと締められる。


「可愛くないわね~」

「可愛くなくてすいませんねーあ~痛い」


「それにしても凄いですね。俺に触れることまで

できるとは………」


「何か私も久しぶりに人に触れられて嬉しい」

顔を隠して恥ずかしがるポーズを取る一花(いちか)さん

「何か嘘くさい」


一花(いちか)さんは再び拳をあげ


一花(いちか)さん落ち着こう。

あのグリグリはめちゃ痛いから……」


「冗談はこのくらいにしようかしら!

あの女の子捜すんでしょ、

私なら見つけれると思うわよ!」


一花(いちか)さん本当ですか」


「嘘はつかない、娘の命だってかかって

いるのだから、あの娘の気配みたいなものが

わかるの、たぶん幽霊だからなのかしら?」


「そうかも知れません。

ん~よっしゃー行きましょ一花(いちか)さん」


…………▽


それから、一花(いちか)さんに

案内され部屋の扉を開くと………


どうやら女子更衣室だったみたい

一瞬ドキッとしてしまった。


「ロッカーが沢山あるな!取りあえず空けるか」


「ない、ない、ない、ない、ない、ない

ない、ない、ない、ない、ない、うん?、ギャー」


順番にどんどんロッカーを空けると、

突然中から何か倒れてきて肩で支える。

何かなと確認すると死体だった!!


死体には多少耐性があるけど、突然は

身体に悪い


「ほんとよ、身体に悪いは、心臓が止まるかと

思った。


「…………一花(いちか)さん、もう止まってますから」


「…………わ、わかってるわよ。

幽霊ジョークよ!ジョーク~」


一花(いちか)さんはイキイキし過ぎ……



この死体、服装から女性だな、ネイルもしてる。

何か手懸かりがないか探すか


「ね~女性だけど触るの?」


ドキッ…………


「し、仕方ないじゃないですか」


「…………そうね!、ごめん邪魔しちゃった。続けて」


「………俺だって抵抗がないわけじゃないですよ」


しばらく死体を確認、身分を証明する物はなかった。

最初の死体もそうだけど外傷らしいキズはない。

死因はなんなんだ?


それから残りのロッカーも空けたけど、

少女は見つからなかった。


「おかしい、なんで居ないのかしら?」

一花(いちか)は少女が居ることにかなり自信が

あったみたいだったので、凄く悩んでいる。


一花(いちか)さん、仕方ないですよ!

もう一度捜してみましょう」


「う~んでもね!ここからかなり強く感じるのよ」

そう言って一つのロッカーに指を指す。


改めてそのロッカーを見るが、特に変わった所は

ない。もしかして裏側の壁に入口があるのでは

と思い、倒すが壁があるだけ。


2人は腰をおろして、黙って考えていると、

ヒョコッと倒したロッカーから顔を出す少女


俺達は突然のことに目が点になる。

少女は想定外だったんだろう。口に手を当て

「しまった~」みたいな反応をしている。


少女はすぐにロッカーの中に隠れてしまった。


俺はその後にロッカーを見るが何もない。


「は~どこに行ったんだ?幽霊だから地面通って

逃げたのか、なら捕まえるのはかなりムズい~」


俺が1人悶々としていると


「あのさ~もしかしてなんだけど、

ロッカーの下に何かあるんじゃないの?」


「へ?………なるほどそうかも」

ロッカーをどかしその下を確認すると

そこには一冊の日記があった。



なんの変哲もないただの日記

表紙の名前には『とういん りこ』と書いてある。


日記を見る。

内容は日々の何気ないことが、

可愛らしい絵と一緒に書かれていた。


後ろの方を読んでいると


5がつ13にち………

りこのママがびょうきで

パパにといっしょにびょういんにいった。


5がつ21にち………

ママはなかなかもどってこない

さみしいけどリコはおねえちゃんだから

がまんする。


6がつ11にち

パパがこわい

いえのなかのものがいっぱいこわれてる

パパものをなげちゃいけないんだよ。


6がつ27にち

パパがかえってこない

おなかすいた。なにかたべたい。

でもがまん、マコちゃんにあげないと


6がつ29にち

パパがむかえにきてくれた。

びょういんにいってママにあえる


そこからは何も書いていない。


「う~ん、これを読んでもわからないわね」


「…………いや、俺が何とかする」


懐から筆を出し、

日記を地面に置きその前で正座する。


集中集中集中…………精神統一


「始めます『臨書(りんしょ) 思写(ししゃ)』」


(ふで)は日記の文字を筆でなぞる。


なぞるにつれ(ふで)の額からは

大量の汗がにじみ疲労し始める。


すべての文字をなぞった時、

(ふで)の目から涙が溢れていた。


(ふで)くん大丈夫、凄く辛そうだけど」

一花(いちか)は心配になり、横から(ふで)の顔を覗く


「ふぅー、大丈夫です。もう少し待って下さい」


「始めます『連綿(れんめん) 思伝(しでん)


(ふで)は日記に筆をあて字を書き始める。

墨がついていないが、書いている瞬間だけ

文字が輝いて見えた。


しばらく会話をするように書き続け、


一呼吸してから、最後の一文を書いた。


『マコちゃんを助けるよ』


その瞬間日記が光、何も書かれていない用紙に

自然と『本当にマコちゃんを助けてくれる」と

浮かび上がった。


再び日記が眩しいほど光ると、

そこには日記を抱えている少女がいた。



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