外の世界
(この家の外ってどーなってるのかな?私の夢ならこの家と両親しかいないのか?)
気になった私は夜2人に聞いてみた。
「パパ?家の外って何があるの?」
アレクはパパと呼ばないと悲しい顔をするのでずっとそう呼んでいる。
「うーんそうだねここから南の方に行けば大きな街もあるし人も沢山いるよ。ただね…」
そう言うとアレクは真剣な表情をし
「絶対1人で家の外へ出てはダメだよ!ニーナがもう少し大きくなったらちゃんと話すからそれまではもし外へ出たくなったらパパかママに言う事。いいね?」
そう言ってアレクは私の頭を撫でた。
「わかった!」と私は返事をした。
(そっか一応外の世界もあるのか。なんか本当に夢か分からないね…)
「そうだわ。ニーナも偶には外で魔法を覚えるのもいいかもね!」
「よし!それならパパは剣の使い方を教えよう!」
ニーアとアレクがそう言った。
(ま、魔法に剣?流石夢の世界なんでもありなのね…やった事ないけど上手く出来たら2人は喜んでくれるかな?)
「パパとママが教えてくれるの?頑張る!」
次の日から初めて外へ両親と出た。
まだ3歳なので剣は振れないし魔法も体力的に難しいという事でとりあえず身体の鍛練からスタートした。
何日か鍛練で外へ出て思ったのは私の住んでる家の周りは窓から見えた景色とほぼ変わらなく森の開けた場所にぽつんと建っておりそのその周りを白いオーロラ?の様なものに囲まれていた。
(ここはどういう場所なんだろ?なんで2人はこんな何も無いところに住んでるんだろ?
まあいずれ話してもらえるみたいだからそれまで待っていよう。それまでは夢の中だけどパパとママに認められる様に頑張んなきゃ!)
それから私は頑張った。
アレクは剣を教えるのが上手だった。
ただ私自身どれくらい出来れば強いのか褒めてもらえるのか分からずひたすらにアレクとの稽古をしていた。
魔法もニーアに教えてもらって剣の稽古の後魔法の勉強もした。
ただ魔法もニーアしか知らない為、に教えてもらった事は全部出来るように頑張った。
2人は沢山褒めてくれ時には体に無理をさせないようやりすぎな時は叱ってもくれた。
そんな生活を夢の中とはいえ10年も続けていれば2人の事を本当の両親と思えるようになっていた。