転生少女の夢物語
よくある転生物語です。
お暇潰しにどーぞ( ⌯'֊'⌯)
朧気な意識の中で人生の最後に私は思った。
「父さん母さんに褒められるかな…人の命を助けたんだよ私…」
生まれてから自分の記憶の中で両親に褒められたことがない私。
2人は仕事が忙しく家には滅多に帰ってこず家政婦さんが小さい頃から世話をしてくれていた。
そんな生活が高校生まで続き私はなんでもいいから両親に褒めてもらいたくて勉強を頑張った。
全国模試でも上位をキープし学校では1番。
勉強ばっかしているせいか友達も出来ずただいつか褒めてもらえるというか普通の家族の様に話したりしたかっただけなんだと思う。
そのきっかけを作ろうと必死になってた。
でもいくら勉強で結果を出してもなにも変わらなかった。
「私が死んだら泣いてくれるかな…」薄れていく意識の中で最後に思ったのはそんなつまらない事だった。
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目の周りが明るくなりふと目が覚めると目の前には髭面の泣き顔の金髪の男性。
そして私を抱えて座っている銀髪の女性。
「*********」
「*****!!」
何がどうなっているのかパニック状態で体を動かそうとしても動かない。
目線で周りを確認したら病院ではなく小さな古びた家のようだった。
私の体は赤ん坊になっていて多分これは病院で見ている夢なんだろう…私が助けたベビーカーの子供は助かったかな?
私も死んでないようだし意識が回復したら目が覚めるかなー父さん母さんは褒めてくれるかな?
逆に心配して怒ってくれるかな?どちらでもいいか私を入れて家族で色々話せるならと思いまたうとうとと意思がなくなった。
それから何回か目が覚めても病院ではなく同じ部屋同じ場所…
(夢にしては長いわね…もし病院で意識不明な状態でも夢ってみるのかな?)
それから何日も会う笑顔で話しかけてくる2人。
言葉はまだ分からなくてもこの夢のなかでは私は2人の子供なんだろうなーとは思った。
私が両親と色々話したいって思いが夢になってるのかな?
それから季節が1周するくらいたっても夢が冷めず2人の言葉が何となくわかるようになってきた。
(これ本当に夢なんだろうか…)
私の夢の中での父さんはアレクといって仕事は何をしているのかは分からないけど朝からずっと家にいて偶に外へ出てっているみたい?
母さんはニーナで同じく仕事をしているのか分からないけど父さんと同じく偶に外へ出てっている?
私は2人の子供で名前をニーア。
この前アレクがしょっちゅう話してくるパパという言葉を拙い言葉だけど喋ったら大泣きしていた…
少し恥ずかしかったけど家族ってこんなんなのかなって嬉しくなってしまった。
そんな父さんを見て母さんも苦笑い。
そんな感じで年月もたって3歳ぐらいになってもう夢か現実か分からないようになってきた頃私はふと思った。
(私この家から外に出た事ないし父さん母さんとしか会ったことが無い?)