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SSSランクの女冒険者は、ちびっこに変化したドラゴンと共にたくさんの料理を堪能する旅に出る  作者: 下菊みこと


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ヒトデの塩ゆで

ヒトデが食べられるなんてすごいですよね。

今日は朝から乗り合い馬車に乗って次の村に移動して、そこで冒険者業に専念することにした。いつものようにリオルは宿で待機。


ちょうど村ではかなりの数の魔獣、巨大ヒトデが突然発生して群れをなして村の観光業の要であるサンゴを食べてしまっているとのことだったので、巨大ヒトデの群れの討伐という大口依頼をいただけた。ただこの依頼、サンゴを傷つけないようにしなければならないのでちょっとどうしようか迷う。


まあせっかく魔力回復ポーションを大量に購入したので大盤振る舞い行っちゃいますかと、光魔法で巨大ヒトデ達を陸に集める。さすがに魔獣なのである程度抵抗されたけどこちらは魔力回復ポーションもあるので魔力を大量に消費して無理矢理陸上げした。海に戻ろうとする巨大ヒトデ達を氷魔法のつららで刺し殺す。巨大ヒトデが海に残っていないか確認して任務完了。依頼料を受け取る。結構財布が温まった。有り難い。


巨大ヒトデは村の人たちが責任を持って食べるとのこと。ヒトデは食べるのに手軽なのは塩ゆでらしい。海水程度の濃度の塩水で10分ほどしっかりと茹で、粗熱を採ってからゆっくり割るように開くと可食部が出てくるらしい。


ついでだから、魔力回復ポーションをいくつか使いつつ光魔法でサンゴ達を回復させる。どれだけ意味があるかわからないけれど、やらないよりはマシだろう。少なくとも見た目は食べられた痕は残っていない。


依頼主である村人達にもそれを確認してもらうとすごく喜ばれた。お礼にと巨大ヒトデ達の塩ゆでを作って可食部だけ取ってタッパーに入れてくれた。弟もいるから遠慮すると言うとリオルの分まで作ってくれた。ついでに塩おにぎりも作ってくれた。何から何まで有り難い。


ということで宿に帰る。リオルが今日も元気に出迎えてくれた。


「リリア、おかえりなさいなのじゃー!」


「ただいま、リオル。今日は塩おにぎりとヒトデの塩ゆでにしようか」


「美味しいのかの?」


「私も正直初めて食べるからわからないのよ」


とりあえず二人で手を合わせる。


「いただきます」


「いただきますなのじゃー!」


まずはヒトデの塩ゆでを一口。…失礼だけど、凄く意外なことに美味しい。


「美味しいのじゃー!なんじゃこれ!コクがあってねっとりしてるんじゃー!」


「ちょっと脂っぽさのあるウニ…みたいな感じかしら。意外ね。美味しいわ」


「塩おにぎりもちょうどいい塩加減なのじゃー!」


「ヒトデの塩ゆでと塩おにぎりを交互に食べるのが止まらないわ…反則じゃない?これ」


「たくさん食べるのじゃー!」


お腹いっぱいになって食べ終わる頃には私もリオルも大満足。ヒトデって意外と美味しいのね。それとも魔獣巨大ヒトデだけなのかしら。意外な発見に、今度巨大ヒトデの討伐依頼が来たらまた食そうと心に決めた。

でも限られた種の綺麗な水域で獲れるものだけ、しかも当たり外れ有りという。条件が厳しい。

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― 新着の感想 ―
[一言] ヒトデ! 初めて知りました、ヒトデが食べられるなんて! 当たり外れがあるとは。 アタリのはものすごく美味しいのに、 ハズレのはものすごく渋くて苦くてエグイ、 両極端だったら面白いなと思います…
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