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モーニングセット(ふわふわのパンとスクランブルエッグ)

モーニングセットって大事ですよね

朝起きてすぐにリオルを起こす。二人で顔を洗って、歯を磨いて、寝巻きから着替えて、忘れ物がないか確認。そして宿を出る。宿代は安かった。


あのお店に行くと、朝から良い香り。芳しいその香りに朝からお腹が空いて早く食べたいと店に入る。マスターは笑顔で出迎えてくれた。


「いらっしゃいませ。モーニングセット、ちょうど今出来上がりました」


「わーいなのじゃー!」


「今お持ち致しますね」


「ありがとう」


運ばれてきたのは見るからにふわふわなパンとスクランブルエッグ、ベーコンとオニオンスープ、それにコーヒー、リオルにはコーヒー牛乳。あと、チョコレートケーキまで付いていた。


「昨日の分も今日の分も、小麦粉をかなり多めに頂いていたので、余りをケーキにしてみました。ごゆるりとお楽しみ下さいね」


「良い店だわ。ありがとう」


「こちらこそご利用ありがとうございます」


マスターが下がると、リオルがもう待ちきれないと手を合わせる。私もそれに続く。


「いただきますなのじゃー!」


「いただきます」


まずはふわふわなパンを一口。美味しい。


「ふわふわね」


「小麦粉の香りなのじゃー!」


「スクランブルエッグはトロトロ。どうやったらこんなに絶妙な仕上がりになるのかしら」


「ベーコンもとっても美味しいのじゃー!」


「コーヒーも美味しいわ。落ち着くわね。朝から素敵な気分だわ」


「コーヒー牛乳甘くて美味しいのじゃー!」


「オニオンスープも玉ねぎの旨味と甘味が最高だわ」


「さっぱりしたコンソメスープに玉ねぎがたっぷりで、付け合わせとしては大満足なのじゃー!」


モーニングセットを堪能して、残りはコーヒーとチョコレートケーキだけ。名残惜しそうなリオルは、それでも大きなお口でチョコレートケーキを一口。


「美味しいのじゃー!チョコレートケーキ最高なのじゃー!」


「ふふ。そうね、最高ね。このチョコレートの甘すぎないビターな感じがたまらないわ。コーヒーとも良く合うわね」


「甘いのに甘過ぎないからぺろりと食べちゃいそうなのじゃー!うまうまなのじゃー!」


「ここのはしばらくは食べられないから、味わって食べなさい」


「わかったのじゃー!」


もきゅもきゅと大事そうに食べるリオルが可愛い。しかし無情にもチョコレートケーキは食べ終えてしまった。


「ご馳走さまでした。マスター、最高だったわ」


「ご馳走さまでしたなのじゃー!きっとまた来るのじゃー!」


「ありがとうございました。美味しそうに食べていただけて、大満足です。またいつでもお待ちしていますね」


こうして私たちは乗り合い馬車に乗って村を発つ。またリオルと一緒に来ようねと約束をして。今度はどんな食材を持ってこようかと、わくわくしながら。

一日がこの朝に決まるというかなんというか…モーニングセット様々です。

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