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豚の唐揚げ

そういえばまだ唐揚げ食べさせてなかったなって思い書きました。唐揚げはいいぞ…いいぞ…。

今日は魔力回復ポーションの材料となる薬草の採取の依頼を受けた。この薬草、何故か魔獣がうじゃうじゃいる山の高いところにばかり生える。なので普通の人では採取出来ず、冒険者が集めることになる。このため冒険者や魔法使い、魔法師団が使うための魔力回復ポーションは供給より需要の方が高くなり、結果高価なポーションの一つとなっている。私はそのくらいの額なら買えるだけの依頼をこなせるので、バンバン買ってマジックボックスに貯蔵しているけれど。


風魔法で空を飛び、魔獣が多くいる山の天辺近くに近づく。この辺りは凶暴な鳥の魔獣がウロウロするので光魔法を使い即座に目当ての薬草を集めまくる。薬草を入れるための籠がいっぱいになって、さあ帰ろうというところで鳥の魔獣に見つかった。


仕方がないので腰に下げていた魔力回復ポーションを速攻で飲み干して、籠の中の薬草が落っこちないように籠に結界魔法を張った後、ブースト全開で風魔法をぶっ放して地上に戻る。さすがにこの速さには追いつけないため、鳥の魔獣は諦めてくれた。助かった。


薬草を依頼主に渡して、依頼料を受け取る。私は直接依頼者から依頼を受けることもあれば冒険者ギルドで受けることもある。今回は直接依頼を受けた。直接依頼を受けること自体は他の冒険者もやっていて結構珍しくもないのだが、怪我をした場合ポーション代などの保険が効かなかったりするので腕に自信がないと出来ない。あと、ある程度知名度の高い冒険者じゃないと依頼者が自分からは来てくれないので新米の冒険者はギルド頼りだったりする。


さて、今日の目標金額はこの依頼だけで充分達成できた。すごく大きな籠にいっぱい薬草を詰め込む依頼だったから、まあ妥当な依頼料だ。


なので今からリオルを連れて美味しいお昼ご飯を食べに行こうと思う。出来ればがっつり食べたい。夜は魚がいいから、お昼は豚肉なんてどうだろう?


豚肉の唐揚げ定食という珍しいのぼりを発見したので、宿にリオルを迎えに行ってその店に入る。


「いらっしゃいませ」


「果実水二人分と豚肉の唐揚げ定食二人分お願い」


「かしこまりました」


「リリアー、鶏の唐揚げはメニューで見たことあるが、豚肉の唐揚げはなかなか見ないのじゃー」


「ええ、珍しいわよね。…ああ、そういえばリオルは鶏の唐揚げもまだ食べたことないわよね。今度鶏の唐揚げも食べさせてあげる」


「両方とも楽しみなのじゃー!でも今は豚肉の唐揚げなのじゃー!定食なら、他にも色々食べられるからお得なのじゃー!」


「そうね、楽しみね」


リオルと話しながら待っていると、定食が届く。


「お待たせ致しました。豚肉の唐揚げ定食です」


「味噌スープとお新香とライスと豚肉の唐揚げなのじゃ!美味しそうなのじゃー!」


「いただきます」


「いただきますなのじゃー!」


まずは豚肉の唐揚げを一口。美味しい。


「揚げる前に良く調味料に漬け込んであるのね。豚肉に味がしっかりとのっていてとっても美味しいわ」


「柔らかくてジューシーで、揚げ物なのに食べやすいのじゃー!」


「リオル、唐揚げにはレモンもかけてみなさい。余計に食べやすい味になるわよ」


「…んー!本当なのじゃ!これはいくらでも食べられるのじゃ!」


「味噌スープも油揚げとわかめでとっても美味しいわ」


「お新香も美味しいのじゃー!」


「ライスと良く合うわ。こういうのが食べたかったのよ、こういうの」


「はー、幸せなのじゃー」


「ふふ、そうね」


全て食べると満腹になる。心も満腹だわ。お代を払って店を出る。


「リオル、美味しかったわね」


「今度は鶏の唐揚げなのじゃ!ああでも、明日は肉汁いっぱいのザ、お肉が食べたいのじゃー」


「そうね。ぴったりのお店が見つかるといいのだけど」


手を繋いで寄り添い合う。こんな何気ない会話が嬉しい。いつか、リオルと孤児院の兄弟たちも会わせたいな。きっと仲良くなれるはず。でもこの国はとても広いから、孤児院に向かって進んでいるけれどまだまだ遠い。時間がかかりそうね。

トリ唐揚げもいつか書かねば

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