序章 ストックラインの浮浪児
初投稿ですみません。
初投稿ですみませんでした。以後気を付けます。
シリアスになったりならなかったりします。主人公最強なので安心して読んでください。安定感には自信があります。動かざること山の如き安定感。
鳳仙花も燻り、虫たちが色めく頃の事だった。
「すみませ〜ん、誰かご飯を恵んでくれませんか〜?」
お椀を両手に抱え、狭い路地の片隅に座り込んでいる少年がいた。
異様なのは、薄汚れた浮浪児の風情であるのに、血色も良く見目麗しい男児だったこと。
白い髪は所々汚れてこそいるものの、雪のようにふわふわとした光を帯びて、瞳はきらきらと溢れんばかりの金色を灯している。
この街の浮浪児といえばどこか暗い雰囲気を纏い、光を失った虚ろな目をしているものだが、彼は裕福な家庭の恵まれた子供を比較にしてみても、底抜けに明るく見えた。
しかし、スラム街の片隅に立ち寄るのは脛に傷持つ者ばかりで、物乞いなどした所で生計を立てるのは不可能だ。だから多くの浮浪児は物取りに身を窶したり、身体を売ったり、そうした後暗い世界に生きていくものだった。
「お腹すいたなあ…僕がどこかの国の王子様とかだったらお腹いっぱい食べられたのに」
ぼんやりと詮無いことを呟きながら、彼は寂しそうに空のお椀を眺めた。
アルビノ、大好きなんですよね。アルビノとはちょっと違うけど、だいぶ先の話で真っ白な男の人がもう一人出てくる予定です。