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ヒーローに代償は付き物だ  作者: 鈴風 一希
4/6

お前ってやつは。

ラブコメではない。

四章 お前ってやつは。

 

 「ということでその厄介な事というのは一体どんなことなのか、教えてもらおうか。」

俺はすこし時間が流れた後に天使を急かすように言った。

 当の天使は現在姿を消して最初にあったような声だけの状態になっている。何やら擬人化するのに相当なパワー的なものを使うらしい。

 「ハイハイ。えーと、あなたの厄介なことっていうのが、あなたに伝えた通り恐らく特別な力が使えるんですけどそれを使うにはとてもデカい代償が、…言わば交換アイテム? みたいなのが必要なんです。そのアイテムとして使えるものは、あなたの私物や記憶だったり、その力を使ったあとの副作用だったりします。」

 と天使は言った。…いや言ったというかお告げした。

 外から俺を見たらきっと俺がなにか独り言をブツブツ言っているように見えるだろう。その天使とやらは俺の脳内に直接語り掛けているらしい。だが本人は、俺の心や、思考を覗くという行為を俺に止められているため、自分で自分の言ったことが聞こえないらしく、なんて言ったか言ってくれと時折言う。不安らしい。なんか少しアホっぽい。

 「ってことは他にも代償のアイテムとして使えるものはあるのか?」

 と俺が聞くと天使は

 「ま、まぁ、あるとも言えますしないとも言えます。」

 「お前、さては、知らないな」

 「し、知ってますとも!![#「!!」は縦中横]」

 天使は慌てて答えた。初対面なのに声を聞いているだけで慌てたのが分かるほどこいつはアホらしい。

 「なんだよ知らないのかよ」

 と俺が言うと、天使は、

 「え? 私知らないなんて言ってましたか?」

 ほらな、俺になんて言ったか分からないから聞いてきただろ。まぁそんな事はどうでもいいんだけど、

 「言ってたぞ」

 と俺が嘘をついて言うと、天使は

 「なら、それは嘘です。わたし、知ってるんですけど、それは言っても意味が無いというか。…なのであなたの能力を探しましょう!」

 押し切られたな。まぁ俺の能力っていうのも少し気になるしいいか。

 「…ところで、『能力』ってどうやって使うの?」

 「はぇえ!?!!」

 なんかドチャクソ大きな声で驚かれた。なんか変な事言ったかな? だってこっちの世界に来たの、今日が初めてだしマニュアルがある訳じゃないじゃん。…無いよね?

 「まったく、マニュアルくらいすぐに見つけられるでしょ! なんで体の変化に気が付かないかな?」

 あ、あるんだ、マニュアル。

 「体の変化ってなんだよ? 具体的にどこら辺変わる要素あんだよ。」

 分からないからそんなことを聞いたのだけれど、

 「あ、そ~ういえば……」

 急に天使が焦ったような口調でそんなことを言い出した。なんの間だ? 気になる。一体何を隠しているんだ?

 「お前、今、俺に何か言うことを戸惑ったよな」

 「え、あ、いや、そんなことは〜…無いですよぉー。 ニコッ。」

 可愛く微笑んでいそうだかこいつは今顔がない。というか、体ごと今はない。

 「ニコッ…てなんだよ、ニコッて! お前今、顔とかないだろ! どうしたらニコッ…てなるんだよ!」

 「あ、いや、ニコッはニコッてだけで特に意味は無いですけ…」

 「じゃねぇ~〜~〜!!」

 周りに人はいないが、仮に、もし人が居たら、その人は足を止めてこちらを向いて耳を抑えていただろう。

 「まったく騙されないぞ! そうやって、違う話を持ち込んで俺が聞きたいことを逸らすなんでさぁ〜せせるかぁ!」

 俺が誰もいないところで歌舞伎の決めポーズみたいなのを決めながら言った。

 「なんですか? そのポージングは。」

 「なんとなく歌舞伎っぽいだろ。じゃなくて~(怒) 、もうそろそろ『あ、そ~いえば……』の続きを聞かせてもらおうか!」

 「うっ、うぅ~。分かりました。でも、怒らないでくださいね。」

 天使はそう言って保証をかけた。

 「うん〜、内容によるが分かった。」

 とりあえず感情を抑える準備だけしとこう。

 「その~、マニュアルのことなんですけど、………やっぱり言わないとダメですか?」

 可愛らしい声で甘えてくる

 「ダメだ!」

 だが、キッパリ断る。

 「うぅ、その、……私が持ってるんです!」

 「え? …今なんて言った?」


― その時俺は、サブタイトルの意味を理解した。―


お久しぶりです

あけましておめでとうございます

いやー、ちょっと間が空いてしまいましたが引き続き描き続けますのでよろしくお願いします。

読んでいただいありがとうございます。

何らかの形で感想等を聞かせて欲しいです。

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