第10話 【闘牛】ってなんか豆乳みたいで美味しそうだよね
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【闘牛】
僕らは知恵の層から闘牛の層へと続く階段を下っていた。道中に魔物は一切現れなかった。
しばらく階段を下るとようやく広場に出た。広場には大きな扉があるだけの場所だった。僕らはそこで装備の点検やスキルや魔法の確認、戦略の構築などの作業を行い、扉を開いた。
扉の先は大きなドーム状の部屋で中央には拘束具をつけられた大きな魔物が立っていた。大きな魔物(多分あれがミノタウルス)は僕たちに気がつくと拘束具から力任せに破壊した。
予想した通り大きな魔物は牛のような頭、4メートル超の巨大な人型の肉体間違いないこいつがミノタウルスなのだろう。ミノタウルスが壊れた拘束具を漁り大きな斧を二本取り出し振り回す。
僕はその姿に圧倒されるが「行くぞ、レイジ」の一言で意識を現実に引き戻された。
僕はさきに決めておいた作戦通りミノタウルスから距離をとる。対ミノタウルス用作戦その一ミノタウルスの遠くから回復し続ける。作戦その二なし。やっぱり僕には仕事がほとんどないようです。
いや作戦聞いた時から仕事ないんだろうな〜と思ってたよ。身軽なアインが囮になって、攻撃力の高いカトルが重い一撃を入れる。えっ僕万が一被弾した時の回復役ですよ。けどアインもカトルも攻撃うけねぇえええええええええ!いやうけないに越したことはないよでも僕が仕事してない感があって、なんとも言えない気分。
しかも多少攻撃をうけてもあらかじめかけておいた【オートヒール】のせいで勝手に回復するんだよ。やっぱり複雑な気分。遠距離攻撃がないわけじゃないけど誤射が怖いので撃つなとアインに釘を刺されている。
あっ【オートヒーリング】切れたからかけておこう・・・・・・暇だ。
うわミノタウルスチャンこっちきた。これにはアインやカトルも予想外だったようで対応が遅れている。・・・・・・・・・・・・やばくないですか?
僕は【魔弾】を数発撃ちこむと再度距離を取るため走り出す。そんな僕の姿を見てようやく状況が飲み込めたのか、アインたちがこっちに来ていた。しかし4メートル超の化物は歩幅が大きく僕との距離は詰められていき、逆にアインたちからは離れていく。
僕は無理やりアインたちのいる方へ方向転換し走り出す。【魔弾】を撃ってみるが効いた様子もなく足止めにもなっていない。
ミノタウルスはもう斧が届く地点まで距離を詰めていた。そのままミノタウルスの持っていた斧が僕に向けて振り下ろされるがギリギリの所で【魔壁】で受け止め逃げるため走る。
しかしミノタウルスは斧を構え直すともう一度走り出す。またも簡単に距離を詰められ斧による攻撃が僕を襲う。今度は横に降ってきたので【ハイジャンプ】を使って跳躍して避ける。
斧に着地すると黒いなんとかさんの前の人にやったようにミノタウルスの頭を踏み台にしてさらに跳ぶ。
が次に着地するところがない。あることを思いついた、それは【魔壁】を下に向かって発動して足場にすることだ。僕はできることにかけて【魔壁】を下に向かって発動してみる・・・・・・よし足場ができた。
しかし即席で作った【魔壁】はすぐに足場にしたらヒビが入ってしまった。僕は【魔壁】を蹴ると次の着地したい場所に【魔壁】をもう一度作り跳ぶ、を繰り返してミノタウルスからある程度遠い所に着地する。
どうやら僕が飛ぶことに集中している間に最初のアインが囮、カトルが攻撃役の戦略に戻っていたようだ。
僕は回復の機会を逃さないようにミノタウルスとアインたちの攻防を見つめる。するとミノタウルスの動きが鈍ってきている。もしかしたらあと少しで倒せるかもしれない。
けれどミノタウルスはアインたちの攻撃を器用に避けている。
そんな戦いが停滞しかけた時、カトルの攻撃がミノタウルスの角にクリティカルヒットした。それによってミノタウルスの角は折れてしまった。その瞬間ミノタウルスが地に伏した。角が折れただけで地に伏すなんてモン◯ンかなにか?・・・・・・いやなこと思い出した。
じゃなくてこれはチャンスだ!
それに気がついていたであろうアインたちは強力そうな攻撃を繰り出していた。僕もそれに乗っかってあるだけの魔力を使って【魔弾】放つ。
「アイン、カトル避けて!」
誤射しないようにそう叫ぶ。思ったより【魔弾】が大きかった。【魔弾】がミノタウルスを包み込んだ。【魔弾】光が消えた後もミノタウルスは現れなかった。つまり僕らは勝ったのだ。
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