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第7話 僕の主人は【休憩】をくれたのでホワイト

【休憩】


 巨大な光でモヒカンが消滅した少し後、僕は呆然とその場を見ていた。見せ場を失って呆然としていた訳じゃないよ。ただアインをここで待っていただけなんだからね・・・・・・悲しい。


 そうやってぼんやりとモヒカン軍残党兵を倒していたら、アインがやってきた。


「モヒカンは大量に倒せたか?」


 アインはモヒカン軍残党兵を倒しながら走ってきた。


「いや~途中まで順調だったんですが急に超巨大な光が来てモヒカン軍の大多数を消滅させていったんですよ。あれがなきゃもっと倒せてたんですけどねぇ。本当に空気の読めない光だったなぁ(笑)」


 僕が冗談半分にそんなことをいっていたら、アインは目をそらしながら「アハハ、本当に空気の読めない光だなぁ」と苦笑していた。なんでだろう?


 そうやって僕ら二人はモヒカン軍残党を倒しつつ最奥の扉にたどり着いた。


「さて次の層は知恵の層でしたね。どんな層なんでしょうね?」


 僕が期待いっぱいに扉を開けたその先は、中央の大きな柱に支えられた正方形の小さな部屋だった。内装は数個のいすとテーブルが置かれているだけの簡素な内装だったがどこか温かさを感じる。よく見ると中央の柱に小さな看板があり、看板にはこう書かれていた。


【ここは休憩の層 ここには魔物が出ないからゆっくり休んで行ってね!!】


 僕が「けどこんな層『丸ごとわかる迷宮ラビリンスの謎』には書かれてませんでしたね」と言おうとしたとき看板に書かれていた文字が変わった。


【最近出来たばっかりだから『丸ごとわかる迷宮ラビリンスの謎』には書かれてないよ注意してね】


「思考が読まれた!?」


【私にかかればあなたみたいな単純そうな人の思考を読むなどおやつの前なのです】


「それを言うなら朝飯前では?」


【\(>o<)/】


「まさかの顔文字!?」


 この看板ただものではないかもしれない・・・・・・・。


「アホレイジになってないで休憩するよ」


【アホレイジ(笑)】


 ゴンッ 気がついたら僕は看板をグーで殴っていた。


【(’3’)メガネメガネ→(’o’)アッタ−→(*-*)シャキーン】


 無視しようもうこの看板・・・・・・・・。僕はアインが座っていたテーブルの反対側に座った。


【へぇデートかよ】


「ちが」


【でもそこの甲冑と洋服を混ぜて着こなしてる嬢ちゃんは良いとして、パーカーのにいちゃんは地味すぎるぜ!もっと腕にシルバー巻くとかさぁ派手に行こぜ】


「バラすぞ」


【すみませんでした m(__)m】


 僕が少しだけドスの効いた声を出したら看板が顔文字を使って謝ってきた。刃の形が変幻自在の【魔刃】でドライバーを作ったのが効いたのだろう。決して僕の声がマジで怖かったとそう言うわけではないだろうそうに決まっている。


「さてそろそろ小腹が空いてきません?」


 僕は話題を変えるために朝用意しておいたホットケーキを熱を出すマジックカードで温め直しバターを取り出してアインの前においた。


「いただきます」


 アインはホットケーキを丁寧に切り分け口の中に入れる。とても美味しそうに食べていて思わず笑ってしまった。


「なに?」


「誰かが美味しそうに自分の作った料理食べている姿を見るって案外良いものだなって」


【やっぱりあなたたちデートをするような関係なんじゃ】


『なんか言った看板風情が!』


 武器を取り出して睨みつける僕ら、そんな僕らに看板は書かれている文字を変えた。


【ヒェエエエお許しくださいm(__)m・・・・m(_ _)m・・・m(._.)m】


 看板が完璧に怯えてしまったので笑って看板弄りをやめる僕ら。僕がアインに視点を戻すとバターを口の周りについていた。


「アイン、口の周りにバター付いてるよ」


「とって」


(食事中は無防備だなこの人、とくに甘いものを食べてるとき。口調まで変わるから最初食べさせたときは驚いた)


 そんなことを考えながら僕はハンカチで口の周りを拭った。


「ありがと〜」


(普段は威厳がありそうな喋り方をするけど、たぶんこっちの喋り方の方がアインの素なんだろうなぁ)


【お二人は親子かな?】


『はぁ〜』


 看板の意味不明な書き込みに溜息が同時に出る僕たち。


【そこまで息ぴったりなお二人の関係を良い雰囲気と言わずしてどう表現すればいいのですか?】


 僕は看板を無視してアインの食事を見守る。


「レイジイさん喉が渇いた」


「はいはい紅茶を今、出しますね・・・・・・・って誰がレイジイですか!?」


「レイジは召使いよりおじいちゃんとかお兄ちゃんとかが向いてるよ。なんで召使いやってるの?」


「召使いにした本人に言われた!?」


 こんな馬鹿な雑談がどうしようなく心地よかった僕は、そのまま雑談を続けて眠くなったので僕らはここで夜を明かした。


 もちろん寝袋などは僕が用意することになりました。

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