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僕は甘さを虚偽としていた。

作者: kuzu

 僕は君とは違う。....いやいや、確かに君も僕も同じ人間ではあるし、他人と言う意味では全く違うけどね?


 僕が言いたい違いは、うーん、そうだなぁ。

 

 例えば君は、砂糖を舐めたらどう感じる?


 ........うん、やっぱりそうだよね。少なくとも、僕が出会って来た人はみんなそう言ったよ。



 でも、僕はそれが分からない。最初はみんな僕と同じように感じているんだと思っていた。

 だけど、君達がそう言葉に出した時、君達は凄く幸せそうな顔をしてるんだ。


 ........あたり前? 君達にとってはそうかもしれないな。だけどそういう点で僕と君はすでに違う。


 その味を僕に説明させて貰うと、それは凄く無機質な味だ。まだ水道水の方がちゃんとした味があるように思えるような味だ。



 .......何か間違った事を言ったかい?



 ......そうかそうか。僕にとっては君達が病院に行った方がいいと思うけどね。



 ...........なるほど、世間様はそんなに正しいのかい? それはそうだよね。みんなが間違えればそれは正しいって事になるんだから。


 .........そうだね。だからと言って僕が正しい照明にはならないかもしれない。でもさ、君みたいに感じる必要はあるの?そう感じない僕にとっては全く無いけれど。


 .......確かに美味しい物は僕も美味しいと感じるけどね?そこだけ君達と違って何も感じ無いんだ。


 甘い。甘い。甘い。甘い。........


 ........何それ美味しいの?


 ....わぁすごいすごい。それはおめでたい。 そっかぁー、そんなに美味しく感じるのかぁー。でも残念! 僕はそれが全く分からない!



 ............ごめんごめん。少しウザかったかな? でもそれはニセモノなんじゃない?


 ......................そうだね。僕を除いた皆様がそう感じているんだものね。君達にとってはホンモノ。



 でも僕にとってそれは、ニセモノなんだ。


 ......それもあるんだけどね。でも、甘いと言って幸せそうにしている顔。あれだよ。あれこそがニセモノに感じるんだ。 


 甘い。そう感じて浮かぶ笑顔が果たしてホンモノなのか? そう言った人は本当にそう感じているのか?そう思えて仕方がないんだ。



 そう。僕はそれをニセモノと感じる。でも君はそれをホンモノと感じてる。



 つまりそこが僕と君と違う所。




 でも僕と君はもしかしたら今、同じ事を考えているかもしれないね。


 

 甘い物でも食べようか。

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