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出会い
「誰ですか?」
僕、村岡蓮がなぜこのような言葉を発したかというと、一人暮らししているはずなのに学校から帰ると美少女がいたからだ。誰だ?どっから来た?どうやって入った?などと考えていたら彼女の方から答えてくれた。
「私、安藤結、17歳、今日からここに住む。よろしく。」
どうしてこうなったーー。この急展開に頭が追いつかない。すると彼女は、手紙を差し出した。
内容はこうだ。どうやらこの子はお父さんの会社の同僚の子供らしい。(ちなみにお父さんはニューヨークに単身赴任し、母は僕が幼いころに死んだ。)そこの夫婦は、共働きで二人ともニューヨークにいるそうだ。子供のことが心配なのでいっそのこと、子供同士で暮らせばいいんじゃね、ということになり今にいたるわけだ。鍵は事前にお父さんからもらっていたらしい。道理で入れたわけだ…。
手紙を読み進めると、P,S,入学の手続きもしておいたから安心しろ。何をどう安心すればいいのか分からないが、こうして僕は、結と出会った。